TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024104384
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-05
出願番号2023008555
出願日2023-01-24
発明の名称止水パネルの取付具
出願人豊和工業株式会社
代理人
主分類E06B 5/00 20060101AFI20240729BHJP(戸,窓,シャッタまたはローラブラインド一般;はしご)
要約
【課題】 水圧による不規則な衝撃力が止水パネルに生じても止水パネルと支柱との間に隙間が形成されない止水パネルの取付具を提供する。
【解決手段】 止水パネル2に設置した取付具12は、支柱10に係合させる係合部材13と、止水パネル2に揺動可能に設けた留め具14と、係合部材13の移動をロックするロック部材15とから成り、留め具14の作動によって係合部材13は止水パネル2側に引き込まれ止水パネル2は支柱10に押し付けられ、位置決め部18に一端を当接させたロック部材15によって止水パネル2側に引き込んだ係合部材13と共に留め具14の揺動を防ぐことができる。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
建物の出入口の開口部を塞ぐように設置される止水パネルに備えられ、前記開口部にある支柱に係合させた係合部材を止水パネル側に引き込むことで、止水パネルを支柱に押し付けるようにした止水パネルの取付具において、取付具は、前記支柱に係合させる係合部材と、止水パネルに揺動可能に設けた留め具と、係合部材の移動をロックするロック部材とから成り、止水パネルに設けた位置決め部に一端を当接させたロック部材によって止水パネル側に引き込んだ係合部材と共に留め具の移動がロックされることを特徴とする止水パネルの取付具。
続きを表示(約 95 文字)【請求項2】
前記ロック部材は係合部材に揺動自在に取り付けられ、ロック部材の一端を止水パネルに設けた位置決め部に当接させることを特徴とする請求項1記載の止水パネルの取付具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の出入口の開口部を塞ぐように設置される止水パネルに備えられ、前記開口部にある支柱に係合させた係合部材を止水パネル側に引き込むことで、止水パネルを支柱に押し付けるようにした止水パネルの取付具に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、集中豪雨等によって建物の出入口の開口部から内部へ水が侵入するのを防ぐために、前記開口部を塞ぐように止水パネルが設置されることが知られている。その止水パネルは、特許文献1のように、開口部にある支柱のフックに止水パネルに設けた留め具の係合部材を係合させ、その留め具の作動によって前記係合部材を止水パネル側に引き込むことで、止水パネルを支柱に押し付けるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021―155989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の留め具は止水パネルに固定された蝶番の一端に取り付けられ、蝶番の軸部材を中心に揺動可能になっている。支柱に押し付けた状態の止水パネルの留め具には水圧による不規則な衝撃力が止水パネルにかかることで前記軸部材を中心に揺動方向に移動する力が生じる。従来のものは、係合部材が引き込まれる方向に移動する移動線上に前記軸部材の中心がない。そのため、前記留め具に生じる力を介して係合部材がフックから離れる方向に移動するおそれがあり、支柱と止水パネルとの間に隙間が生じ、その隙間から開口部の内部へ水が侵入してしまう問題があった。
そこで本発明の課題は、上記問題点に鑑み、水圧による不規則な衝撃力が止水パネルに生じても止水パネルと支柱との間に隙間が形成されない止水パネルの取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、取付具は、前記支柱に係合させる係合部材と、止水パネルに揺動可能に設けた留め具と、係合部材の移動をロックするロック部材とから成り、止水パネルに設けた位置決め部に一端を当接させたロック部材によって止水パネル側に引き込んだ係合部材と共に留め具の移動がロックされることを特徴とする。具体的には、前記ロック部材は係合部材に揺動自在に取り付けられ、ロック部材の一端を止水パネルに設けた位置決め部に当接させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、取付具は、前記支柱に係合させる係合部材と、止水パネルに揺動可能に設けた留め具と、係合部材の移動をロックするロック部材とから成り、止水パネルに設けた位置決め部に一端を当接させたロック部材によって止水パネル側に引き込んだ係合部材と共に留め具の移動がロックされることで、係合部材が引き込まれる方向に移動する移動線上に前記軸部材の中心がなくても、位置決め部に一端を当接させたロック部材によって止水パネル側に引き込んだ係合部材と共に留め具の揺動を防ぐことが可能である。また、前記ロック部材は係合部材に揺動自在に取り付けられ、ロック部材の一端を止水パネルに設けた位置決め部に当接させることで、水圧による不規則な衝撃力によって留め具にかかる力を簡単な構成で安価なもので打ち消すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の止水パネルの取付具を用いて開口部を塞いだ状態を示す図である。
図1のII―II線断面図である。
図2のIII―III線断面図である。
止水パネルを開口部に設置する前の状態を示す図である。
図IVのV―V線断面図である。
止水パネルを運んでいる状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、建物の出入口の開口部1を塞ぐように止水パネル2を設置した状態を示す図である。止水パネル2は、例えば特開2021―155989号公報に記載のような、ハニカム構造の紙製または樹脂の芯材を収容した金属製のケースから成るパネル本体3の四方を、断面コ字状である金属製の縦枠4と横枠5を嵌め込んだものである。止水パネル2の縦枠4の背面には断面コ字状の保持部材6に縦止水ゴム7が取り付けられ、下側の横枠5の下面には横止水ゴム8が取り付けられている。また、止水パネル2の上側の横枠5には左右一対の取手9が取り付けられ、図示しない建物の内部にある保管場所から出入口の間を容易に持ち運ぶことができる。前記開口部1の左右には一対の支柱10が立設され、その支柱10の背面側には開口部1を開閉する扉11が設けられている。
【0009】
止水パネル2の背面には複数の取付具12が設置されている。その取付具12は、前記支柱10に係合させる係合部材13と、止水パネル2に揺動可能に設けた周知の留め具14と、係合部材13の移動をロックするロック部材15とから成る。止水パネル2に蝶番16が固定され、各蝶番16の一端に留め具14が取り付けられている。各留め具14には前記支柱10に係合可能なL字状の係合部材13が取り付けられている。係合部材13には支柱10に係合させたときに支柱10に沿って上下方向へ移動しないようにゴム部材17が取り付けられている。係合部材13は留め具14のレバー部材14aの作動によって前後方向へ移動するようになっている。本実施形態の係合部材13には、軸部材を口字状に成型したロック部材15が揺動自在に取り付けられている。止水パネル2には前記ロック部材15の一端を当接させる位置決め部18が設置されている。その位置決め部18は、図3に示すように、留め具14によって支柱10に係合させた係合部材13を止水パネル2側に引き込んだ時に、ロック部材15の一端が当接可能な位置に設けられている。また、位置決め部18の近傍には、止水パネル2を運んでいるときに、留め具14やロック部材15を止水パネル2にぶつけないようにロック部材15を保持する保持部材19が設置されている。
【0010】
次に、上記の取付具12を備えた止水パネル2の設置方法について説明する。建物の出入口の開口部1から内部へ水が侵入するような状態となった場合、止水パネル2を運び出して開口部1を塞ぐように止水パネル2を設置する。図5に示すように、保持部材19によるロック部材15の保持状態を解除する。揺動する留め具14を介して係合部材13を支柱10に係合させると共に、ロック部材15の一端を位置決め部18の近傍に移動させる。留め具14の作動によって係合部材13は止水パネル2側に引き込まれ止水パネル2は支柱10に押し付けられ、ロック部材15の一端は位置決め部18に当接させる。よって、止水パネル2の引き込みによって止水パネル2に設けた縦止水ゴム7を支柱10の前面に圧接させると共に横止水ゴム8を床面20に圧接させて止水パネル2と支柱10との間の隙間を無くして開口部1から内部への水の侵入を防ぐようになっている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許