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公開番号2024153576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024064983
出願日2024-04-12
発明の名称リスクと診断
出願人富士通株式会社
代理人個人,個人
主分類G16H 50/30 20180101AFI20241022BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】 リスクと診断に関するコンピュータ実施方法を提供する。
【解決手段】 当該方法は、患者の複数の家族メンバーの各々に少なくとも1つの遺伝子型を割り当てるステップと、メンデル及び/又はベイズ解析を用いて前記患者が前記状態を有する可能性を示す遺伝的リスクスコアを決定するステップと、以下:前記患者の家族メンバーのうち、前記状態を有する又は有していたことが知られており、かつ、前記状態により死亡したことが知られていない人数、及び前記家族メンバーのうちの少なくとも1人の、前記状態と診断されたときの年齢、前記患者の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数、及び少なくとも1人の前記家族メンバーの死亡したときの年、に基づいて、前記患者が前記状態を有する可能性を示す家族歴リスクスコアを決定するステップと、前記遺伝的リスクスコア及び前記家族歴リスクスコアに基づいて、前記患者が前記状態を有する遺伝的家族歴リスクスコアを決定するステップと、を含む。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータ実施方法であって、
状態の遺伝様式を定義するルールに基づいて、及び患者の複数の家族メンバーの各々が、該状態を有する又は有したことがあると知られているかどうかを示す情報に基づいて、前記患者の前記複数の家族メンバーの各々に少なくとも1つの遺伝子型を割り当てるステップと、
前記患者の家族メンバーの割り当てられた遺伝子型に基づいて、メンデル及び/又はベイズ解析を用いて、前記患者が前記状態を有する可能性を示す遺伝的リスクスコアを決定するステップと、
以下:
前記患者の家族メンバーのうち、前記状態を有すること又は有していたことが知られており、かつ、前記状態により死亡したことが知られていない人数、及び前記家族メンバーのうちの少なくとも1人の、前記状態と診断されたときの年齢、
前記患者の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数、及び少なくとも1人の前記家族メンバーの死亡したときの年齢、
に基づいて、前記患者が前記状態を有する可能性を示す家族歴リスクスコアを決定するステップと、
前記遺伝的リスクスコア及び前記家族歴リスクスコアに基づいて、前記患者が前記状態を有する遺伝的家族歴リスクスコアを決定するステップと、
を含むコンピュータ実施方法。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記患者の前記複数の家族メンバーの各々が、前記状態を有すること又は有していたことが知られているか否かを示す情報に、複数の遺伝様式を定義するルールを適用することにより、前記状態の遺伝様式を決定するステップ、を更に含む請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記家族歴リスクスコアを決定するステップは、
前記患者の家族メンバーのうち、前記状態を有すること又は有していたことが知られており、かつ、前記状態により死亡したことが知られていない人数に基づいて、前記家族歴リスクスコアに対する第1寄与を決定するステップと、
前記患者の家族のメンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数に基づいて、前記家族歴リスクスコアに対する第2寄与を決定するステップと、
以下:
前記状態を有するか又は有していたことが知られており、かつ、前記状態により死亡したことが知られていない少なくとも1人の家族メンバーの、前記状態と診断されたときの年齢、
前記状態により死亡したことが知られている少なくとも1人の家族メンバーの死亡したときの年齢、
に基づき、前記家族歴リスクスコアに対する第3寄与を決定するステップと、
対応する第1から第3加重スコアを用いて前記第1から第3寄与を合計するステップと、
を含む請求項1又は2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記第1寄与は、前記患者の家族メンバーのうち、前記状態を有すること又は有したことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない人数が増加するにつれて増加するように決定され、及び/又は、
前記第2寄与は、前記患者の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数が増加するにつれて増加するように決定され、及び/又は、
前記第3寄与は、前記状態を有する又は有したことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない家族メンバーの年齢が減少するにつれて、及び前記状態により死亡したことが知られている家族メンバーの年齢が減少するにつれて増加するように決定される、
請求項3に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記第1寄与を決定するステップは、
前記患者の第1度の家族メンバーのうち、前記状態を有している又は有していたことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない人数を決定するステップと、
前記患者の第2度の家族メンバーのうち、前記状態を有している又は有していたことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない人数を決定するステップと、
前記患者の第3度の家族メンバーのうち、前記状態を有している又は有していたことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない人数を決定するステップと、
対応する第1度、第2度、及び第3度の1次加重係数で、家族メンバーの決定された人数を合計するステップと、
を含み、
第1度の家族メンバーは、両親、兄弟姉妹、及び子供のいずれかを含み、
第2度の家族メンバーは、叔母、叔父、祖父母、孫、姪、甥、及び異母兄弟姉妹のいずれかを含み、
第3度の家族メンバーは、いとこ、曽祖父母、大叔父、大叔母、大甥、大姪、曽孫の子、半叔母、及び半叔父のいずれかを含む、
請求項3に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記第2寄与を決定するステップは、
前記患者の第1度の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数を決定するステップと、
前記患者の第2度の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数を決定するステップと、
前記患者の第3度の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数を決定するステップと、
対応する第1度、第2度、及び第3度の2次加重係数で、家族メンバーの決定された人数を合計するステップと、
を含み、
第1度の家族メンバーは、両親、兄弟姉妹、及び子供のいずれかを含み、
第2度の家族メンバーは、叔母、叔父、祖父母、孫、姪、甥、及び異母兄弟姉妹のいずれかを含み、
第3度の家族メンバーは、いとこ、曽祖父母、大叔父、大叔母、大甥、大姪、曽孫の子、半叔母、及び半叔父のいずれかを含む、
請求項3に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記第3寄与を決定するステップは、次式を計算するステップを含み:
TIFF
2024153576000040.tif
76
170
n1st、n2nd、及びn3rdは、各々、前記患者の第1度から第3度までの家族メンバーのうち、前記状態を有する又は有したことが知られており、かつ前記状態により死亡したことが知られていない人数であり、
m1st、m2nd、m3rdは、各々、前記患者の第1から第3度までの家族メンバーのうち、前記状態で死亡したことが知られている人数であり、
wn、wmは、各々、第4及び第5加重係数であり、
w1、w2、w3は、各々、第6、第7、第8加重係数であり、
cond1において、年齢は、前記状態を有するか又は有していたことが知られており、かつ前記状態で死亡したことが知られていない家族メンバーの各々の年齢を示し、
cond2において、年齢は、前記状態で死亡したことが知られている家族メンバーの各々の、死亡したときの年齢を示す、
請求項3に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
前記方法は、複数の状態について、遺伝子型を割り当てるステップと、遺伝的リスクスコアを決定するステップと、家族歴リスクスコアを決定するステップと、遺伝的家族歴リスクスコアを決定するステップと、を実行するステップを含む請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
少なくとも1つの前記遺伝的家族歴リスクスコアに基づいて前記患者の診断を予測し、前記診断を出力するステップを更に含む請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項10】
装置を使用して、出力情報を示す情報を表示するステップを更に含み、前記出力情報は、
少なくとも1つの決定された遺伝的家族歴リスクスコア及び関連する状態、及び、
決定された診断及び必要に応じて関連する遺伝的家族歴リスクスコア、
のいずれかを含む、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リスクと診断に関するものであり、特に、コンピュータ実施方法、コンピュータプログラム、情報処理機器、装置、及びシステムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
遺伝性疾患に対する個人のリスクの最も効果的な尺度の1つは、彼又は彼女の家族の病歴の分析である。家族歴、又は家系は、長い間、臨床遺伝学的診察のバックボーンであった。それは、診断の実施、リスクの決定、及び患者教育と心理社会的支援の必要性の評価に貢献する。
【0003】
選択されていない患者集団における家系分析の研究は、しばしば家系から、これまで同定されていなかった追加の遺伝的危険因子が明らかになることを示している。家族歴分析は、妊婦管理におけるリスク評価の重要な手段になる可能性がある(Frezzo, T. M., Rubinstein, W. S., Dunham, D., & Ormond, K. E. (2003), “The genetic family history as a risk assessment tool in internal medicine”, Genetics in Medicine, 5(2), 84-91)。
【0004】
患者の家族歴(Family History (FH))又は家族の病歴(family medical history (FMH))は、糖尿病、冠動脈疾患、複数の種類の癌などの多くの疾患に関連するリスク因子を評価するための決定的な情報である。例えば、女性患者が母親と姉妹の両方が乳癌である場合、彼女の乳癌の相対リスクは、そのようなFHがない人に比べて3.6倍増加する(Yang, X., Zhang, H., He, X., Bian, J., & Wu, Y. (2020), “Extracting family history of patients from clinical narratives: exploring an end-to-end solution with deep learning models”, JMIR Medical Informatics, 8(12), e22982)。
【0005】
以上を踏まえ、リスク及び診断決定のための改善された方法が望まれる。
【発明の概要】
【0006】
第1態様の実施形態によれば、本明細書では、コンピュータ実施方法であって、
(遺伝的)障害/疾患/状態の遺伝様式を定義するルールに基づいて、及び患者の複数の家族メンバーの各々が、該(遺伝的)障害/疾患/状態を有する又は有したことがあることが知られているか否かを示す情報に基づいて、前記患者の前記複数の家族メンバーの各々に少なくとも1つの遺伝子型を割り当てるステップと、
前記患者の家族メンバーの割り当てられた遺伝子型に基づいて、メンデル(Mendelian)及び/又はベイズ(Bayesian)解析を用いて、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する可能性を示す遺伝的リスクスコアを決定するステップと、
以下:
前記患者の家族メンバーのうち、前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有すること又は有していたことが知られており、かつ、前記(遺伝的)障害/疾患/状態により死亡したことが知られていない人数、及び前記家族メンバーのうちの少なくとも1人の、前記(遺伝的)障害/疾患/状態と診断されたときの年齢、
前記患者の家族メンバーのうち、前記(遺伝的)障害/疾患/状態により死亡したことが知られている人数、及び少なくとも1人の前記家族メンバーの死亡したときの年齢、
に基づいて、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する可能性を示す家族歴リスクスコアを決定するステップと、
前記遺伝的リスクスコア及び前記家族歴リスクスコアに基づいて、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する遺伝的家族歴リスクスコアを決定するステップと、
を含む、コンピュータ実施方法が開示される。
【0007】
第2態様の実施形態によれば、本明細書では、コンピュータ実施方法であって、複数の(遺伝的)障害/疾患/状態の各々について、
(遺伝的)障害/疾患/状態の遺伝様式を定義するルールに基づいて、及び患者の複数の家族メンバーの各々が、該(遺伝的)障害/疾患/状態を有する又は有したことがあると知られているかどうかを示す情報に基づいて、前記患者の前記複数の家族メンバーの各々に少なくとも1つの遺伝子型を割り当てるステップと、
前記患者の家族メンバーの割り当てられた遺伝子型に基づいて、メンデル及び/又はベイズ解析を用いて、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する/影響を受ける可能性を示す遺伝的リスクスコアを決定するステップと、
以下:
前記患者の家族メンバーのうち、前記状態を有することが知られているか又は有していた(診断された)ことが知られており、かつ、前記(遺伝的)障害/疾患/状態により死亡したことが知られていない人数、及び前記家族メンバーのうちの少なくとも1人(又は各々)の、前記状態と診断されたときの年齢、
前記患者の家族メンバーのうち、前記状態により死亡したことが知られている人数、及び少なくとも1人の前記家族メンバーの死亡したときの年齢、
に基づいて、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する可能性を示す家族歴リスクスコアを決定するステップと、
前記遺伝的リスクスコア及び前記家族歴リスクスコアに基づいて/使用して、前記患者が前記(遺伝的)障害/疾患/状態を有する遺伝的家族歴リスクスコアを決定するステップと、
を含むコンピュータ実施方法が開示される。
【0008】
その状態を有すること又は有していたことが知られている家族メンバーは、その状態と診断されているか又は診断された家族メンバーを意味することができる。
【0009】
その状態は、(遺伝的)疾患及び/又は遺伝的状態及び/又は(遺伝的)障害であり得る。
【0010】
遺伝的リスクスコア及び家族歴リスクスコアに基づいて/使用して、その状態を有する患者の遺伝的家族歴リスクスコアを決定することは、(浸透度(penetrance)値を乗算した)遺伝的リスクスコア及び家族歴リスクスコアを加算することを含み得る。
(【0011】以降は省略されています)

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