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公開番号2024158557
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023073853
出願日2023-04-27
発明の名称履物
出願人株式会社馬里奈
代理人弁理士法人共生国際特許事務所
主分類A43B 11/00 20060101AFI20241031BHJP(履物)
要約【課題】手や靴ベラを使わなくても立ったままで容易に脱ぎ履きができて、しかも歩行時の足抜けや足浮きを防ぎ、履物が不用意に脱げないよう足に負担なく適切にホールドすることが可能で、かつ踵から足首にかけての形にフィットした形状にすることでアキレス腱へのサポート性を向上させることが可能な履物を提供する。
【解決手段】履き口の後ろ側に向かって上方に反り返って形成された踵ガイド部と、
踵部の内面に前側に湾曲した形状に形成され、着用者のアキレス腱部に当接する弾性部材からなるクッション部と、踵部の内面に水平方向に滑らかなアーチ状に形成されると共に、上方に向かって肉厚状となっている踵支持部とを備えることで、足のホールド性を向上させ、踵部後部壁の靴底から足首に向けて履物前方に傾く外形曲線の傾きが、履物前方から50度から60度の範囲とすることで足首へのフィット性を向上させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
履き口と、足指が差し入れられる本体部及び踵が接触する踵部が一体的に形成された甲皮と、靴底とからなる履物において、
前記履き口の後ろ側に向かって上方に反り返って形成された踵ガイド部と、
前記踵部の内面に前側に湾曲した形状に形成され、着用者のアキレス腱部に当接する弾性部材からなるクッション部と、
前記踵部の内面に水平方向に滑らかなアーチ状に形成されると共に、上方に向かって肉厚状となっている踵支持部とから形成されていることを特徴とする履物。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記踵支持部は、水平方向にアーチ状に形成されると共に、上方に向かって肉厚状となっている硬質材料からなる踵部芯材と、前記踵部芯材を覆う弾性部材からなるクッション部によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の履物。
【請求項3】
前記踵部は、踵部後部壁の前記靴底から立ち上がって足首に向けて履物前方に傾く外形曲線の傾き角が、前記履物前方から上方に50度から60度の範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の履物。
【請求項4】
前記甲皮における本体部の一部又は全部が伸縮可能となっていることを特徴とする請求項3に記載の履物。
【請求項5】
前記甲皮の本体部は、前記甲皮を構成する素材や構造の色相が補色又は差し色の関係をなしていることを特徴とする請求項4に記載の履物。
【請求項6】
前記甲皮における側壁部と前記踵部との境界部分に、蛍光材又は反射材含有の帯状の補強部材が上下方向に付設されていることを特徴とする請求項5に記載の履物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、手や靴ベラを使わなくても容易に脱ぎ履きができて、しかも歩行時などに履物が不用意に脱げないよう足に負担なく適切にホールドすることが可能で、さらに踵から足首にかけての形にフィットした形状にすることでアキレス腱へのサポート性を向上させることが可能な新規な履物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
両手がふさがっている時でも手を使わずに簡単に脱ぎ履きができる履物や、足の浮腫みの病状を抱えるお年寄りが座ったり屈んだりしなくても脱ぎ履きできる履物が求められていた。
【0003】
そこで、次のような履物が提案されている。
特許文献1には、手を使わなくても簡単に履けるようにするため、甲皮後端の踵部上端に、後方斜め上方に向けて延びる硬質の突片部を形成した履物が開示されている。これにより、突片部が足の踵を確実に履物内に導くので、手や靴ベラを使わなくても履物を容易に履くことができる。しかし、突片部は上方斜め後方に長く形成されているだけのため、踵の保持効果は踵部側面に位置するパッド部でしか得られず、足のホールド感は弱かった。
【0004】
特許文献2には、履物の甲皮に、甲部と踵部の両方でファスナーを備えることによって、それぞれ左右に開くことが可能な履物が開示されている。これにより、甲部、踵部の甲皮を左右に開くことで、容易に脱ぎ履きができる。しかし、甲部及び踵部のファスナー開閉操作のために、座ったり屈んだりする必要があった。
【0005】
特許文献3には、履き入れ時の足の踵の裏面をガイドする踵ガイド部を踵部に設けた補強部材と一体的に形成するとともに、上記踵ガイド部の高さを規定した履物が開示されている。これにより、足を履き入れやすいと共に、十分に足を保持することができるほか、足首を自由に曲げることができる。しかし、踵ガイド部の高さが最大でも踵骨の高さまでとしているため、踵骨への引っ掛かりによる足のホールド感は弱かった。
【0006】
特許文献4には、踵部内周面の一側部又は他側部の少なくとも一方に突出部を設けた靴が開示されている。これにより、歩行中に履物が脱げにくくすることができる。しかし、踵部の側部における弾性体を用いた突出構造のため、圧迫が強すぎるなど、足の適切なホールド感が得にくかった。
【0007】
これらの先行技術では、手や靴ベラを使わなくても容易に脱ぎ履きができる代わりに、歩行時などに足抜けや足浮きを起こしたり、不用意に履物が脱げてしまう問題があったり、容易に脱げないようにするための弾性部材による圧迫が強すぎる問題があり、脱ぎ履きが容易でかつ履物が不用意に脱げることがないよう、足に負担なく適切にホールドすることが可能な履物は実現できていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-139151号公報
特開2012-019953号公報
特許第6569154号公報
特開2011-041590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、手や靴ベラを使わなくても立ったままで容易に脱ぎ履きができて、しかも歩行時の足抜けや足浮きを防ぎ、履物が不用意に脱げないよう足に負担なく適切にホールドすることが可能で、かつ踵から足首にかけての形にフィットした形状にすることでアキレス腱へのサポート性を向上させることが可能な履物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、履き口と、足指が差し入れられる本体部及び踵が接触する踵部が一体的に形成された甲皮と、靴底とからなる履物において、前記履き口の後ろ側に向かって上方に反り返って形成された踵ガイド部と、前記踵部の内面に前側に湾曲した形状に形成され、着用者のアキレス腱部に当接する弾性部材からなるクッション部と、
前記踵部の内面に水平方向に滑らかなアーチ状に形成されると共に、上方に向かって肉厚状となっている踵支持部とから形成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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