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公開番号
2024177108
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2024090810
出願日
2024-06-04
発明の名称
電気化学発光ナノプローブの製造方法、電気化学発光ナノプローブ、電気化学発光センサ、電気化学発光検出方法、および電気化学発光検出用キット
出願人
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
,
南京大学
代理人
弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類
C12Q
1/6876 20180101AFI20241212BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】増幅する必要がなく、高感度、高精度及び特異性を有しかつ高柔軟性を有する電気化学発光ナノプローブを提供することである。
【解決手段】実施形態の電気化学発光ナノプローブの製造方法は、共役ポリマーとコポリマー分子を重合させ、Pdotsナノ粒子を合成するPdotsナノ粒子合成工程と、クエンチャー分子修飾を有するオリゴヌクレオチド鎖を用いて、得られたPdotsナノ粒子を修飾するPdotsナノ粒子修飾工程とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
共役ポリマーとコポリマー分子を重合させ、Pdotsナノ粒子を合成するPdotsナノ粒子合成工程と、
クエンチャー分子修飾を有するオリゴヌクレオチド鎖を用いて、得られたPdotsナノ粒子を修飾するPdotsナノ粒子修飾工程と、
を含む、電気化学発光ナノプローブの製造方法。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記共役ポリマーは、下記の化学式(1)に示すPDHF、PFO、PPE、MEH-PPV、PFPV、PFBT、CN-PPV、PF-DBT5、およびPBOCのうちの一つである、
請求項1に記載の製造方法。
TIFF
2024177108000006.tif
135
170
【請求項3】
前記コポリマー分子は、下記の化学式(2)に示すポリスチレン-ポリアクリル酸ブロック共重合体(PS-PAA)、ポリスチレン無水マレイン酸共重合体(PSMA)、およびポリ(イソブチレン-alt-無水マレイン酸)(PIMA)のうちの一つである、
請求項1に記載の製造方法。
TIFF
2024177108000007.tif
36
170
【請求項4】
前記共役ポリマーと前記コポリマー分子は、ナノ共沈法により前記Pdotsナノ粒子を合成する、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記クエンチャー分子は、ブラックホールクエンチャー、ダーククエンチャー、およびアミン反応性クエンチャーのうちの一つである、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記オリゴヌクレオチド鎖は、一本鎖DNAである、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記一本鎖DNAは、ヘアピン構造の一本鎖DNAである、
請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記オリゴヌクレオチド鎖は、二本鎖DNAである、
請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
共役ポリマーとコポリマー分子とが重合されたPdotsナノ粒子であって、クエンチャー分子修飾を有するオリゴヌクレオチド鎖が修飾されたPdotsナノ粒子である、
電気化学発光ナノプローブ。
【請求項10】
共役ポリマーとコポリマー分子とが重合されたPdotsナノ粒子であって、クエンチャー分子修飾を有するオリゴヌクレオチド鎖が修飾されたPdotsナノ粒子である電気化学発光ナノプローブが滴下された動作電極である、
電気化学発光センサ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電気化学発光ナノプローブの製造方法、電気化学発光ナノプローブ、電気化学発光センサ、電気化学発光検出方法、および電気化学発光検出用キットに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
電気化学発光(ECL)は、電気化学によるエネルギー緩和過程であり、励起モードと信号検出が分離されるため、電気化学的制御可能性と低バックグラウンドの特徴を有する。電気化学発光技術の比較的に簡便な時間及び空間制御により、電荷結合素子(CCD)カメラを利用して信号収集を行う電気化学発光イメージングは、急速に発展しかつ様々な標的分子の分析に用いられ、遺伝子毒素スクリーニング、免疫測定、指紋分析、細胞検出、及び反応メカニズムの研究に広く応用される。電気化学発光の検出方法は、化学発光方法が持つ高感度、広い線形範囲、観察の便利さ及び装置の簡単などの利点を保留するとともに、化学発光方法が比較にならない利点、例えば再現性が高く、試薬が安定し、制御が簡単で、及びいくつかの試薬が繰り返し使用できることなどもある。
【0003】
従来の電気化学発光イメージングは、ルテニウム及びイリジウム錯体などの無機錯体発光系を採用することが多いが、これらの錯体の水溶液における不溶性及び含まれる重金属による細胞毒性問題により、その生物学的分析への応用が制限される。
【0004】
半導体ポリマー量子ドット(Semiconducting Polymer Dots,Pdots)は新規な有機蛍光材料であり、無毒性で、且つ大きい光吸収断面、高い蛍光量子効率、光安定性及び生体適合性等の特徴を有するため、生体検出、細胞生物学及び臨床医学などに広く用いられる。
【0005】
従来技術において、半導体高分子量子ドットを蛍光プローブとし、電気化学発光検出に用いられている様々な試みがなされている(非特許文献1、2参照)。半導体ポリマー量子ドットの形式で製造された電気化学発光センサは、従来の電気化学発光プラットフォームと比べて、例えば発光輝度がより高く、光安定性がよりよく、生体適合性がより良い等の利点がある。
【0006】
しかし、電気化学発光プラットフォームは信号検出のプラットフォームとし、それ自体が測定される標的分子に対する識別機能を備えず、一般的に特殊なプローブを配合して特定の標的分子に対する識別及び分析を実現する必要がある。そのため、測定対象物に対する識別特異性/正確性はそれに配合される特殊なプローブに依存する。このようなプローブの選択及び標的可能な核酸配列は、一般的に特異的な要求により制限され、すなわち検出の精度/特異性が限られ、任意の核酸配列を検出しにくい。例えば、非特許文献2にPdotsをDNA又はRNAオリゴヌクレオチドプローブに連結することにより、微量核酸分子の識別及び分析を実現した。
【0007】
Cas酵素は、checkpointメカニズムを有する核酸認識及び切断酵素タンパク質であるため、一塩基分解精度を有し、Cas酵素に基づく核酸検出の最大の利点はCas酵素特有のcheckpointメカニズムを利用することにより、核酸に対する検出が一塩基の分解感度に達することができるにある。また、Cas酵素のガイドRNA(gRNA)を設計し合成することにより、任意の核酸配列を低コストで検出することができる。
【0008】
例えば、非特許文献3は、Cas12aに基づく電気化学発光バイオセンサを設計しかつそれをヒトパピローマウイルス(HPV-16)DNAの検出に用いる。
【0009】
このような技術は、超高精度な核酸認識の正確性を有するが、微量核酸の識別感度が十分ではない。そのため、検出限界を向上するために一般的に核酸の予備増幅を行う必要がある。予備増幅の利用により、検出の感度が向上するが、検出の正確性が低下する。大量の核酸断片の増幅によりエアロゾルの汚染を引き起こす可能性があり、偽陽性結果を発生するためである。また、予備増幅ステップも検出ステップを複雑にし、かつ検出時間を延長させる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
Ningning Wang, Yaqiang Feng,et al.,”ElectrochemiluMinescent Imaging for Multi-immunoassay Sensitized by Dual DNA Amplification of Polymer Dot Signal”, Anal. Chem., 2018, 90, 7708-7714
Guangming Li et al., “Ratiometric fluorescent detection of miRNA-21 via pH-regulated adsorption of DNA on polymer dots and exonuclease III-assisted amplification”,Analytica Chimica Acta, 1232(2022)340450
Peng-Fei Liu et al., “Cas12a-based electrochemiluMinescence biosensor for target amplification-free DNA detection”, Biosensors and Bioelectronics, 176, (2021), 112954
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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