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公開番号
2025035534
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023142618
出願日
2023-09-02
発明の名称
焼成体用組成物及びこれを用いた焼成体の製造方法
出願人
個人
代理人
個人
主分類
C04B
35/622 20060101AFI20250306BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】高炉スラグ微粉末を主材にして、これに下水汚泥焼却灰又は、エコスラグ並びに配合水、粘結材を調整配合して、これを混合、成形、乾燥後に焼成してコンクリート用の人工骨材、及びその他の建築・土木用資材を実現する。
【解決手段】高炉スラグ微粉末(a)100重量部を主材に、焼成による緻密化を促進する媒融物として、粒径89μm以下の粒径の重量累計が90%以上である下水汚泥焼却灰(b)を5重量部~10重量部、含有する焼成用組成物を1190~1220℃で焼成することを特徴とする焼成用組成物の製造方法、を提供する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
高炉スラグ微粉末(a)100重量部を主材に、焼成による緻密化を促進する媒融物として、粒径89μm以下の粒径の重量累計が90%以上である下水汚泥焼却灰(b)を5重量部~10重量部、含有する焼成用組成物を1190~1220℃で焼成することを特徴とする焼成体の製造方法。
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【請求項2】
高炉スラグ微粉末(a)100重量部を主材に、焼成による緻密化を促進する媒融物として、95%累積径が、1000μm以下のエコスラグ粉砕物(c)を10重量部~25重量部を含む焼成用組成物を1210~1220℃で焼成する特徴とする焼成体の製造方法。
【請求項3】
高炉スラグ微粉末(a)100重量部を主材に、焼成による緻密化を促進する媒融物として、90%累積径が、57μm以下のエコスラグ粉砕物(e)を10重量部~25重量部と、を含む焼成用組成物を1200~1220℃で焼成する特徴とする焼成体の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3に記載の焼成用組成物に、結合剤を加えて、造粒成形し、又は型枠内で加圧成形した後、大気中で焼成して得られることを特徴とする焼成体の製造法。
【請求項5】
大気中の焼成温度が1210℃~1220℃であり、焼成後の比重が2.3以上、吸水率が4.0%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の焼成体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成体用組成物及びこれを用いた焼成体の製造方法に関する。特に、産業廃棄物である高炉スラグ、エコスラグ、下水汚泥焼却灰を使用した焼成体用組成物及びこれを用いた焼結体の製造方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
高炉スラグは、潜在水硬性を有し水と反応して固まり、時間とともに強度が向上するため、支持力が期待でき、アルカリ骨材反応を生じる恐れがなく、さらには粘土・有機不純物を含まないため天然骨材と同様にコンクリート用粗骨材としても利用され、コンリート細骨材としての利用が進んでいる。更に路盤材等にも用いられている。
【0003】
エコスラグは、国土交通省の定義によれば、「エコスラグは、主に一般廃棄物(都市ごみ)、下水汚泥またはそれらの焼却灰を約1,200℃以上の高温条件下で有機物を燃焼させるとともに、無機物を溶融した後に冷却してガラス質または結晶質の固化物となった溶融スラグ」をいう。
【0004】
一方、下水処理場で発生する下水汚泥は、汚泥処理施設における処理工程で脱水汚泥となり、最終的にその脱水汚泥を減容化する目的で焼却炉により焼却して灰(以下、「下水汚泥焼却灰」という。)として排出されている。この下水汚泥焼却灰については、その多くが埋立て条件を満たすために事前に一定の処理を行って、埋立て処分をしている。
【0005】
なお、高炉スラグ、焼却灰、エコスラグの資源化需要は、景気状況や公共投資予算の施行事業内容の影響を受ける要素が高いことから、産業廃棄物の更なる有効利用の研究及び技術開発が喫緊の課題である。これらの有効利活用の生産環境の実現は、社会課題の一つである産業廃棄物の資源化による循環型社会の形成に寄与し得る。更に、埋立て処分場の延命化に繋がることが期待される。
【0006】
非特許文献1によれば、現在生産されている高炉スラグ粗骨材の物理的性質は、比重2.4以上、吸水率4.0%以下である。また、焼結体でないため、現状の高炉スラグ粗骨材を使用したコンクリートの圧縮強度は40N/mm2(91日圧縮強度)程度である(鐵鋼スラグ協会)。本発明の焼結した人工骨材の使用用途は、主に高強度コンクリート粗骨材に使用することを目的としているため、現在生産されている高炉スラグ粗骨材と使用用途において競合しない。すると、循環資源の活用の妨げとならない。
【0007】
以前より、高炉スラグを利用した焼結体や人工骨材の製造方法が考案されている。例えば、特許文献1には、高炉スラグ焼結体を、補強繊維を用いて軽量化した建設資材の発明が記載される。また、特許文献2には、高炉スラグ及びフライアッシュを主原料とし、これにベントナイト等の粘土類及び所望により炭化珪素を添加した混合原料を造粒・成形し、焼成してなる人工軽量骨材が記載される。しかし、強度や低吸水率特性は不十分であった。
【0008】
産業廃棄物を主原料とした焼成用組成物を焼成して人工骨材とするとき、例えば、焼成温度1200℃程度の低温焼成によって、平均粒径約12mm程度の焼成体を得て、吸水率3.0%以下で、圧壊強度が3000Nを超えるものが望まれる。しかし、この条件の高炉スラグを主材とする利用はなかった。さらに、循環型社会形成を目的に環境負荷低減に寄与する改善材料としても土木・建築資材に広く利用したい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
國府勝郎 技術フォーラム 資源の有効利用とコンクリート スラグ骨材を用いたコンクリート コンクリート工学 vol.34 N0.3 1996/3 88-93
【特許文献】
【0010】
特開平04-042872号公報
特開平09-077543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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