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公開番号
2025050523
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-04
出願番号
2023159369
出願日
2023-09-25
発明の名称
電力変換装置
出願人
ニチコン株式会社
代理人
個人
主分類
H02M
7/12 20060101AFI20250328BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】バランサー回路を備えた電力変換装置の電力の損失の削減、装置の小型化を図る。
【解決手段】交流入力電力を整流平滑した直流電力とバッテリーからの直流電力とをインバータ回路で交流出力電力に変換して負荷に供給する電力変換装置において、整流回路と、直列接続されたハイサイドおよびローサイドのコンデンサを有し整流回路による整流後の電力を平滑する平滑回路と、ハイサイドおよびローサイドのコンデンサに並列接続されたハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子を有しハイサイドおよびローサイドのコンデンサの電圧をバランスさせるバランサー回路と、ハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子をオンオフ制御する制御部とを備え、制御部は、ハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子を交互にオンするとともに、互いに独立したデューティ比でオンオフ制御することを特徴とする電力変換装置である。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
交流入力電力を整流平滑した直流電力と、バッテリーからの直流電力とをインバータ回路で交流出力電力に変換して負荷に供給する電力変換装置において、
前記交流入力電力を整流する整流回路と、
直列接続されたハイサイドおよびローサイドのコンデンサを有し、前記整流回路による整流後の電力を平滑する平滑回路と、
前記ハイサイドおよびローサイドのコンデンサにそれぞれ並列接続されたハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子を有し、前記ハイサイドおよびローサイドのコンデンサの電圧をバランスさせるバランサー回路と、
前記ハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子をオンオフ制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記ハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子を交互にオンするとともに、互いに独立したデューティ比でオンオフ制御することを特徴とする電力変換装置。
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【請求項2】
前記整流回路の入力端子の一端と、前記インバータ回路の出力端子の一端とが、前記ハイサイドおよびローサイドのコンデンサの接続点に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記バランサー回路において、前記ハイサイドおよびローサイドのスイッチング素子の接続点は、コイルを介して前記ハイサイドおよびローサイドのコンデンサの接続点に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ハイサイドおよびローサイドの両コンデンサの電圧が平衡状態であるときは前記ハイサイドおよびローサイドの両スイッチング素子をデューティ比の下限値で動作させ、前記両コンデンサの電圧が不平衡状態で前記両スイッチング素子の一方のデューティ比が大きくなっているときに他方のスイッチング素子をデューティ比の下限値で動作させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記ハイサイドおよびローサイドの両スイッチング素子のデューティ比に所定の上限値を設け、
前記制御部は、前記ハイサイドおよびローサイドの両コンデンサの電圧が不平衡状態であっても、前記両スイッチング素子のデューティ比を前記上限値で動作させることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ハイサイドのコンデンサまたは前記ローサイドのコンデンサの電圧値が所定値以上となったとき、当該コンデンサに並列接続された前記スイッチング素子のデューティ比と前記電圧値との積が一定となるように、前記ハイサイドのコンデンサまたは前記ローサイドのコンデンサの電圧値の上昇に伴い、当該コンデンサに並列接続された前記スイッチング素子のデューティ比の前記上限値を減少させることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置に関し、詳しくは電力変換装置のバランサー回路の制御方式に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
通常、無停電電源(UPS:Uninterruptible Power Supply)装置と呼ばれる電力変換装置は、制御不全、故障などによって過電圧が発生し、装置が有する電解コンデンサの耐電圧を超えてしまうおそれがあるので、装置内の直流電源電圧を監視して警報を発して停止する仕組みになっている。
そのため、UPS装置に接続する負荷の種類により不都合が生じて直流電源電圧の異常を検出して停止しないように、制御回路(バランサー回路)が設けられている。
【0003】
特許文献1の図6に記載された電力変換装置は、その制御回路を設けた発明である(図10参照)。この電力変換装置は、不平衡な負荷特性に対する2つのコンデンサのバランス機能をもつことによりインバータの安定な運転継続を実現する。
【0004】
この電力変換装置は、系統電源10が正常であるとき、インバータ出力の負荷1が不平衡の場合、負荷1に不平衡な電流が流れるため、コンデンサ8、9の電圧をそれぞれ所望の電圧値になるように制御する。
すなわち、負荷1に正極側では電流が流れ負極側では電流が流れないような不平衡の電流のときは、コンデンサ8の放電量がコンデンサ9の放電量よりも多くなる。その結果、コンデンサ8の電圧VC1とコンデンサ9の電圧VC2との間に電圧差が発生するため、電力変換装置は電圧差を検出し、コンデンサ8をより充電するように制御する。
【0005】
また、系統電源10が停電しバッテリー11からの電力で動作する場合に、負荷1が上記のような不平衡な負荷特性を持った場合にインバータ26を安定に動作させるために、図11に示すように、リレー54およびスイッチ50、51を用い、さらに図12に示す制御回路を用いて、コンデンサ8および9の電圧が安定となるように制御する。
すなわち、バッテリー11の電力はスイッチ31およびダイオード32によりリアクトル12およびリレー24を介して、コンデンサ8およびコンデンサ9を同時に同じ電力で充電するため、負荷1が不平衡な負荷特性を持つ場合には、コンデンサ8およびコンデンサ9の電圧がアンバランスとなり安定しない。
【0006】
このため、図12の制御回路によりスイッチ(SW)50、51をオンオフして、コンデンサ8および9の電圧が安定となるように制御する。
図12に示す制御回路のブロック図において、70および72は減算器、71および73は例えばPI制御器に代表される制御器、74は比較器、75は三角波信号、76はNOT回路であり、制御回路はコンデンサ9の電圧VC2を指令値VC2*となるように制御する。
【0007】
図12において、減算器70にて電圧VC2の指令値との誤差を演算し制御器71に演算値が出力される。制御器71は演算値に応じた信号IBAL*を出力し、図11に示す電流IBALが信号IBAL*に等しくなるように、減算器72にて電流IBALの指令値に対する誤差を演算し、制御器73へ演算値が出力される。制御器73は演算値に応じた電圧指令VBAL*を出力し、比較器74にて三角波信号と比較し、その結果をスイッチ50のオン信号SW50とし、NOT回路76にて反転された結果をスイッチ51のオン信号SW51とする。
【0008】
このような制御回路を構成することにより電圧VC2はその指令値VC2*と一致するように制御される。これにより、電圧VC2が安定し、電圧VC1とVC2の和電圧が所望の値に制御されているため、結果として電圧VC1も安定する。
ここで、電圧VC1と電圧VC2が平衡状態になるとき、SW50とSW51のオン時間は等しくなり、デューティ比(オン時間/周期)はそれぞれ50%となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2000―278954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に示された発明は、平衡時にはSW50とSW51のデューティ比は、共に50%となる。このときのコイル55に励磁されるエネルギーは、正極負極の電源を行き交うことから鉄損、コイル55の導線抵抗、半導体スイッチのオン抵抗などの損失が発生する。
損失を抑制するためには、SW50およびSW51のキャリア周波数を低く抑えたり、コイル55のインダクタンスを上げるなどの対策が必要となるが、補償するエネルギーを増やすにはコイル55のインダクタンスを下げる必要があり、トレードオフの関係となる問題がある。
(【0011】以降は省略されています)
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