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公開番号2025058931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2024148285
出願日2024-08-30
発明の名称二次元材料を含むトランジスタとその製造方法
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所,国立大学法人 熊本大学
代理人弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類H10D 30/67 20250101AFI20250402BHJP()
要約【課題】二次元材料を活性層に含む高信頼性トランジスタ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】トランジスタ100は、基板102上に直接又はアンダーコートを介して設けられ、ゲート電極104、ゲート絶縁層106、ゲート電極と重なる第1の導電型制御層108、第1の導電型制御層に接し、グラフェン又は遷移金属ダイカルコゲナイドを含む活性層110及び活性層と電気的に接続される一対の端子112、114を備える。第1の導電型制御層は、ゲート電極と活性層に挟まれ、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む。二次元層状ナノシートは単結晶でもよい。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
ゲート電極、
前記ゲート電極と重なる第1の導電型制御層、
前記ゲート電極と前記第1の導電型制御層に挟まれ、前記ゲート電極と前記第1の導電型制御層と接するゲート絶縁層、
前記第1の導電型制御層に接し、グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含む活性層、および
前記活性層と直接接する一対の端子を備え、
前記ゲート絶縁層と前記第1の導電型制御層は、前記ゲート電極と前記活性層に挟まれ、
前記第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む、トランジスタ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記活性層は、前記第1の導電型制御層の上に位置する、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項3】
前記第1の導電型制御層は、絶縁性を有する、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項4】
前記活性層と接する第2の導電型制御層をさらに備え、
前記活性層は、前記第1の導電型制御層と前記第2の導電型制御層に挟まれる、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項5】
前記ゲート電極は基板上に位置し、
前記ゲート電極は、前記基板と前記活性層に挟まれる、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項6】
前記二次元層状ナノシートは単結晶である、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項7】
前記金属酸化物は、チタン、ルテニウム、モリブデン、コバルト、タンタル、マンガン、ニオブ、ビスマス、ランタン、カルシウム、ストロンチウムから選択される一つまたは複数を含む、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項8】
前記遷移金属ダイカルコゲナイドは、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、レニウム、パラジウム、白金およびハフニウムの硫化物、セレン化物、テルル化物から選択される、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項9】
基板上にゲート電極を形成すること、
前記基板上にゲート絶縁層を形成すること、
前記ゲート絶縁層上に第1の導電型制御層を形成すること、
グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含み、前記第1の導電型制御層と接する活性層を、前記第1の導電型制御層上に形成すること、および
前記活性層と直接接する一対の端子を形成することを含み、
前記第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む、トランジスタの製造方法。
【請求項10】
グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含む活性層を基板上に形成すること、
前記活性層と接する第1の導電型制御層を前記活性層上に形成すること、
前記活性層上にゲート絶縁層を形成すること、
前記ゲート絶縁層上にゲート電極を形成すること、および
前記活性層と直接接する一対の端子を形成することを含み、
前記第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む、トランジスタの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の一つは、二次元材料を活性層に含むトランジスタとその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイドをはじめとする二次元材料は、その特異的な構造に起因する特徴的な電気的特性が故に大きな注目を集めている。例えば、グラフェンやその積層膜は、透明導電膜や配線を形成するための素材としてだけでなく、高周波デバイスやセンサー、トランジスタなどの電子デバイスのキーマテリアルとして期待されている(特許文献1、2参照)。また、遷移金属ダイカルコゲナイドは、比較的大きなバンドギャップに起因して発光可能な半導体としても機能することから、トランジスタのみならず、発光デバイスへの応用も期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2014/0158988号明細書
米国特許出願公開第2021/0234015号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態の一つは、二次元材料を含む、新規構造を有するトランジスタとその製造方法を提供することを課題の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、二次元材料を活性層に含む高信頼性トランジスタとその製造方法を提供することを課題の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、二次元材料を含む薄膜の導電型、および二次元材料を活性層に含むトランジスタの導電型を制御する方法を提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態の一つは、トランジスタである。このトランジスタは、ゲート電極、ゲート電極と重なる第1の導電型制御層、ゲート電極と第1の導電型制御層に挟まれ、ゲート電極と第1の導電型制御層と接するゲート絶縁層、第1の導電型制御層に接し、グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含む活性層、および活性層と直接接する一対の端子を備える。ゲート絶縁層と第1の導電型制御層は、ゲート電極と活性層に挟まれる。第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む。
【0006】
本発明の実施形態の一つは、トランジスタの製造方法である。この製造方法は、基板上にゲート電極を形成すること、基板上にゲート絶縁層を形成すること、ゲート絶縁層上に第1の導電型制御層を形成すること、グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含み、第1の導電型制御層と接する活性層を第1の導電型制御層上に形成すること、および活性層と直接接する一対の端子を形成することを含む。第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む。
【0007】
本発明の実施形態の一つは、トランジスタの製造方法である。この製造方法は、グラフェンまたは遷移金属ダイカルコゲナイドを含む活性層を基板上に形成すること、活性層と接する第1の導電型制御層を活性層上に形成すること、活性層上にゲート絶縁層を形成すること、ゲート絶縁層上にゲート電極を形成すること、および活性層と直接接する一対の端子を形成することを含む。第1の導電型制御層は、金属酸化物の二次元層状ナノシートを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
本発明の実施形態の一つに係るトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
実施例1と比較例1の積層体のラマンスペクトル。
実施例1と比較例1の積層体のX線光電子分光(XPS)スペクトル。
実施例2のトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
実施例2のトランジスタの作製方法を示す模式的端面図。
比較例2のトランジスタの模式的端面図。
実施例2のトランジスタのV
gs
-シート抵抗プロット。
比較例2のトランジスタのV
gs
-シート抵抗プロット。
実施例3と比較例3の積層体のラマンスペクトル。
実施例1において表面電位測定に用いた試料の模式的上面図。
実施例1において表面電位測定に用いた試料の模式的端面図。
実施例1において表面電位測定に用いた試料の原子間顕微鏡(AFM)像。
実施例1において表面電位測定に用いた試料のAFM測定によって得られた表面のプロファイル。
実施例1における表面電位の測定結果。
実施例4と比較例4のトランジスタのV
gs
-シート抵抗プロット。
実施例5と比較例5の試料のラマンスペクトル。
ラマンシフトから見積もられた、実施例5の積層体のキャリア密度の変化を示すグラフ。
実施例6のトランジスタの模式的端面図。
比較例6のトランジスタの模式的端面図。
実施例6と比較例6のトランジスタのV
gs
-I
ds
プロット。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本出願で開示される発明の実施形態について説明する。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。以下の実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと理解される。
【0010】
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状などについて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
(【0011】以降は省略されています)

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