TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025060484
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024169144
出願日
2024-09-27
発明の名称
電気絶縁油組成物
出願人
ENEOS株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10M
105/04 20060101AFI20250403BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】良好な電気特性、及び、酸化安定性が高く、高圧電気機器の有機材料への影響が少なく、かつ、自然環境を保全することができる電気絶縁油組成物の提供。
【解決手段】基油(A)を含有する電気絶縁油組成物であって、前記基油(A)は、バイオマス由来の炭素を有する炭化水素基油(A1)を含み、ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で20質量%以上である、電気絶縁油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基油(A)を含有する電気絶縁油組成物であって、
前記基油(A)は、バイオマス由来の炭素を有する炭化水素基油(A1)を含み、
ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で20質量%以上である、電気絶縁油組成物。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で40質量%以上である、請求項1に記載の電気絶縁油組成物。
【請求項3】
さらに、酸化防止剤を含有する、請求項1又は2に記載の電気絶縁油組成物。
【請求項4】
前記酸化防止剤は、フェノール化合物を含む、請求項3に記載の電気絶縁油組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気絶縁油組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
電気絶縁油組成物は、トランス、高圧ケーブル、高圧遮断器、コンデンサ等の高圧電気機器の絶縁及び冷却を目的として用いられる組成物である。これらの機器は、一旦商業運転に入ると、長期間メンテナンスフリーで使用できることが求められる。従って、電気絶縁油は、長期に渡って安定な電気特性を維持できることが必要である。
【0003】
近年、自然環境を保全する観点から、循環型社会の構築を求める声が高まっており、化石資源からの脱却、いわゆるカーボンニュートラル化が望まれている。そのため、バイオマス由来の原料の利用が注目されている。バイオマスは、再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたものである。
バイオマス由来の原料は、大気中の二酸化炭素濃度に影響を与えないため、バイオマス由来の原料を用いることでカーボンニュートラルが実現可能となる。
【0004】
バイオマス由来の基油を含有した組成物としては、例えば、特許文献1には、バイオマス由来の基油と、酸化防止剤とを含有する油圧作動油が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開2015/192072号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているような従来の油圧作動油においては、環境負荷を低減させる検討は行われているが、電気絶縁油組成物として求められる機能の検証は行われていない。電気絶縁油組成物としては、電気特性、及び、酸化安定性が高いこと、並びに、高圧電気機器の有機材料への影響が少ないことが求められる。当該有機材料とは、例えば、シール材に使われるゴムが挙げられる。
また、植物油(エステル油)を用いて、低炭素化を図る取り組みも行われているが、当該植物油は、従来から広く使われている鉱油とは性質が異なるため、設備の仕様変更が必要となるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、良好な電気特性、及び、酸化安定性が高く、高圧電気機器の有機材料への影響が少なく、かつ、自然環境を保全することができる電気絶縁油組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]基油(A)を含有する電気絶縁油組成物であって、前記基油(A)は、バイオマス由来の炭素を有する炭化水素基油(A1)を含み、ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で20質量%以上である、電気絶縁油組成物。
[2]ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で40質量%以上である、[1]に記載の電気絶縁油組成物。
[3]さらに、酸化防止剤を含有する、[1]又は[2]に記載の電気絶縁油組成物。
[4]前記酸化防止剤は、フェノール化合物を含む、[3]に記載の電気絶縁油組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、良好な電気特性、及び、酸化安定性が高く、高圧電気機器の有機材料への影響が少なく、かつ、自然環境を保全することができる電気絶縁油組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(電気絶縁油組成物)
本実施形態の電気絶縁油組成物は、トランス、高圧ケーブル、高圧遮断器、コンデンサ等の高圧電気機器の絶縁及び冷却を目的として用いられる組成物である。
本実施形態の電気絶縁油組成物は、ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量が、電気絶縁油組成物中の全炭素基準で20質量%以上であり、40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
ASTM D6866で測定されるバイオマス由来の炭素の含有量の上限は制約がないが、100質量%以下であってよく、99質量%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る