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公開番号2025067124
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176842
出願日2023-10-12
発明の名称回転電機の回転子
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類H02K 1/276 20220101AFI20250417BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ブリッジ幅を増加することなく、応力の発生を抑制することが可能な回転電機の回転子を提供する。
【解決手段】回転子14の回転子鉄心24に設けられた少なくとも1層のフラックスバリアFB1は、d軸と交差して延びる磁石装填領域30aと、一対の磁気空隙と、それぞれ磁気空隙に連通した一対の開口32a、32bと、を有する磁石保持スロット30と、d軸の両側に設けられた2本のブリッジ40a、40bと、磁石装填領域内で2本のブリッジの間に配置された第1永久磁石M1と、磁石装填領域内でブリッジと磁気空隙との間にそれぞれ配置された2つの第2永久磁石M2と、を含んでいる。磁石保持スロット、2本のブリッジ、第1永久磁石、第2永久磁石は、d軸に対して左右対称に配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
中心軸線を中心とする周方向に複数並べて設けられた磁極と、前記磁極に設けられた少なくとも1層のフラックスバリアと、前記フラックスバリアの外周側に位置する第1鉄心部と、前記フラックスバリアの内周側に位置する第2鉄心部と、前記第1鉄心部と前記第2鉄心部とを繋ぐ2本のブリッジと、を有する円筒形状の回転子鉄心と、
前記フラックスバリアに配置された複数の永久磁石と、を備え、
前記中心軸線と前記磁極の前記周方向の中心とを通り径方向に延びる軸をd軸とすると、
複数の前記フラックスバリアのうち、少なくとも1層のフラックスバリアは、前記d軸と交差して延びる磁石装填領域と、前記磁石装填領域の両端に連通する一対の磁気空隙と、前記回転子鉄心の外周面に形成されそれぞれ前記磁気空隙に連通した一対の開口と、を有する磁石保持スロットを含み、
前記2本のブリッジは、前記d軸の両側で前記磁石保持スロット内に設けられ、
前記永久磁石は、前記磁石装填領域内で前記2本のブリッジの間に配置された第1永久磁石と、前記磁石装填領域内で前記ブリッジと前記磁気空隙との間にそれぞれ配置された2つの第2永久磁石と、を含み、
前記磁石保持スロット、前記2本のブリッジおよび前記第1永久磁石、前記第2永久磁石は、前記d軸に対して左右対称に配置され、
前記回転子鉄心の半径をR、前記周方向における前記第1鉄心部の開角をθ、前記d軸上の前記第1鉄心部の厚さをy、前記ブリッジの中心軸と前記d軸との間の距離をx、前記磁石装填領域に装填された重量物の質量の合計に対する前記2本のブリッジの間に装填された重量物の質量の割合をα、とした場合、それぞれ以下の式(1)、(2)、(3)を満たしている、
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回転子。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記2本のブリッジは、前記d軸と平行に延びている、請求項1に記載の回転子。
【請求項3】
前記第1永久磁石および前記2つの第2永久磁石は、前記d軸と直交する方向に直線状に並んでいる、請求項1に記載の回転子。
【請求項4】
前記第1永久磁石は、複数個に分割され、分割された各々の第1永久磁石は、前記第2永久磁石とほぼ同一の寸法を有している、請求項1に記載の回転子。
【請求項5】
前記回転子鉄心の少なくとも1つの磁極は、前記1層のフラックスバリアの内周側に設けられた2層目のフラックスバリアを更に有し、
前記2層目のフラックフラックスは、前記d軸と交差して延び前記回転子鉄心の外周面に開口した両端部を有する磁石保持スロットと、1層目の前記フラックスバリアと前記2層目のフラックスバリアとの間に位置する中間鉄心部と前記2層目のフラックスバリアの内周側に位置する前記第2鉄心部とを連結した2本のブリッジと、前記磁石保持スロット内で前記2本のブリッジの間に装填された第1永久磁石と、前記磁石保持スロット内で前記2本のブリッジの両側に配置された2つの第2永久磁石と、を含み、
前記磁石保持スロット、2本のブリッジ、および前記第1永久磁石、第2永久磁石は、前記d軸に対して左右対称に形成および配置され、前記式(1)、(2)、(3)の要件を満たしている、請求項1に記載の回転子。
【請求項6】
複数の前記磁極のうちの全磁極に前記1層のフラックスバリアが設けられている、請求項1に記載の回転子。
【請求項7】
複数の前記磁極のうちの複数の磁極のそれぞれに前記1層のフラックスバリアが設けられ、他の複数の磁極のそれぞれに外周ブリッジを有するフラックスバリアが設けられている、請求項1に記載の回転子。
【請求項8】
前記回転子鉄心は、前記1層のフラックスバリアを構成する磁石保持スロットおよび2本のブリッジが設けられた磁性鋼板を複数枚積層して構成された第1ブロックと、フラックスバリアを構成する磁石保持スロット、2本のブリッジ、および2本の外周ブリッジが設けられた磁性鋼板を複数積層して構成された第2ブロックと、を交互に複数段積層して構成されている、請求項1に記載の回転子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、回転電機の回転子に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、永久磁石を用いた永久磁石型の回転電機が電車や自動車の電動機あるいは発電機として適用されつつある。通常、永久磁石型の回転電機は、円筒状の固定子と、固定子の内側に回転自在に支持された円柱形状の回転子と、を備えている。回転子は、回転子鉄心と、回転子鉄心内に埋め込まれた複数の永久磁石と、を備えている。
【0003】
回転子鉄心は、永久磁石が挿入される磁石スロットと、磁石スロットの外周側に位置する外周鉄心部と、磁石スロットの内周側に位置する内周鉄心部と、内周鉄心部と外周鉄心部とを繋ぐブリッジと、を有している。ブリッジは、外周鉄心部および永久磁石に生じる遠心力を支持する役割がある。
回転電機の高回転化に伴い、ブリッジに発生する応力が増大する。そのため、ブリッジに発生する応力を軽減する構造が求められる。ブリッジ幅を増加することでブリッジの強度が向上するが、同時にブリッジに漏れる漏れ磁束が増加し、回転電機の性能低下を招く。従って、ブリッジ幅を増加することなく、遠心力に起因した応力の発生を抑制することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-13046号公報
特開2020-14322号公報
国際公開第2016/104418号
特表2015-511114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の実施形態の課題は、ブリッジ幅を増加することなく、応力の発生を抑制することが可能な回転電機の回転子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、回転電機の回転子は、中心軸線を中心とする周方向に複数並べて設けられた磁極と、前記磁極に設けられた少なくとも1層のフラックスバリアと、前記フラックスバリアの外周側に位置する第1鉄心部と、前記フラックスバリアの内周側に位置する第2鉄心部と、前記第1鉄心部と前記第2鉄心部とを繋ぐ2本のブリッジと、を有する円筒形状の回転子鉄心と、前記フラックスバリアに配置された複数の永久磁石と、を備えている。前記中心軸線と前記磁極の前記周方向の中心とを通り径方向に延びる軸をd軸とすると、複数の前記フラックスバリアのうち、少なくとも1層のフラックスバリアは、前記d軸と交差して延びる磁石装填領域と、前記磁石装填領域の両端に連通する一対の磁気空隙と、前記回転子鉄心の外周面に形成されそれぞれ前記磁気空隙に連通した一対の開口と、を有する磁石保持スロットを含み、前記2本のブリッジは、前記d軸の両側で前記磁石保持スロット内に設けられている。前記永久磁石は、前記磁石装填領域内で前記2本のブリッジの間に配置された第1永久磁石と、前記磁石装填領域内で前記ブリッジと前記磁気空隙との間にそれぞれ配置された2つの第2永久磁石と、を含み、前記磁石保持スロット、前記2本のブリッジおよび前記第1永久磁石、前記第2永久磁石は、前記d軸に対して左右対称に配置されている。
前記回転子鉄心の半径をR、前記周方向における前記第1鉄心部の開角をθ、前記d軸上の前記第1鉄心部の厚さをy、前記ブリッジの中心軸と前記d軸との間の距離をx、前記磁石装填領域に装填された重量物の質量の合計に対する前記2本のブリッジの間に装填された重量物の質量の割合をα、とした場合、それぞれ式(1)、(2)、(3)を満たしている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図。
図2は、前記回転電機の回転子を示す斜視図。
図3は、前記回転子の一部を拡大して示す断面図。
図4は、前記回転子の一部を模式的に示す平面図。
図5は、比較例1に係る回転子および比較例2に係る回転子の一部を模式的に示す平面図。
図6は、比較例3に係る回転子および比較例4に係る回転子の一部を模式的に示す平面図。
図7は、第1変形例に係る回転子の一部を拡大して示す平面図。
図8は、第2変形例に係る回転子の一部を拡大して示す平面図。
図9は、第3変形例に係る回転子の一部を拡大して示す平面図。
図10は、第2実施形態に係る回転子の平面図。
図11は、第3実施形態に係る回転子の斜視図。
図12は、第3実施形態に係る回転子の1ブロックを示す斜視図。
図13は、第4実施形態に係る回転子の一部を模式的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照しながら、この発明の実施形態について説明する。なお、実施形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施形態とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更であって容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図、図2は、回転子の斜視図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、インナーロータ型の回転電機として構成され、図示しない固定枠に支持された環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子12の内側に中心軸線C1の回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、を備えている。回転電機10は、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)において、駆動モータあるいは発電機に好適に適用される。
【0010】
固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた電機子巻線(コイル)18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性鋼板、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板を多数枚、同芯状に積層して構成されている。固定子鉄心16の内周部には、複数のスロット20が形成されている。複数のスロット20は、周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。また、各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。複数のスロット20を形成することにより、固定子鉄心16の内周部は、回転子14に面する複数(例えば、本実施形態では48個)のティース21を構成している。電機子巻線18は複数のスロット20に挿通され、各ティース21に巻き付けられている。電機子巻線18に電流を流すことにより、固定子12(ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
(【0011】以降は省略されています)

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