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公開番号2025072513
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2025017485,2022571496
出願日2025-02-05,2021-12-21
発明の名称プロピレン重合体
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08F 4/654 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】従来よりも高い立体規則性や優れた分子量分布を有するオレフィン重合体を高活性で製造できる、固体状チタン触媒成分、オレフィン重合用触媒、オレフィンの重合方法を提供する。また、従来とは異なる物性を有するプロピレン重合体を提供する。
【解決手段】チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび式(1)で表される環状多価エステル基含有化合物(a)を含むオレフィン重合体製造用固体状チタン触媒成分(I)。また、好ましくは上記のオレフィン重合方法で得られ、主として示差走査熱量測定法(DSC)で特定される特定の熱的性質を有するプロピレン重合体。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび下記式(1)で表される環状多価エステル基含有化合物(a)を含むことを特徴とする固体状チタン触媒成分(I)。
JPEG
2025072513000033.jpg
62
144
[式(1)中、mおよびnは1~5の整数であり、m+n≧4の関係を満たす。

1
およびR
2
は、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1~20の炭化水素基であり、複数あるR
3
、複数あるR
4
、R
5
~R
8
は、それぞれ、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~20の炭化水素基、またはハロゲン原子から選ばれる基であり、R
1
~R
8
の水素原子、炭素原子、またはその両方は、窒素原子、酸素原子、リン原子、ハロゲン原子、およびケイ素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子で置換されていてもよい。R
5
~R
8
の2つ以上が互いに結合して単環または多環を形成してもよく、隣接する置換基が直接結合した多重結合を形成してもよい。R
3
は、R
4
~R
8
の1つ以上と互いに結合して単環または多環を形成してもよく、隣接する置換基が直接結合した多重結合を形成してもよい。また、同一の炭素に結合するR
3
同士は互いに結合して単環または多環を形成してもよい。異なる炭素に結合するR
3
同士は独立した関係であるが、隣接する炭素に結合するR
3
同士は互いに直接結合して多重結合を形成してもよい。R
4
は、R
3
およびR
5
~R
8
の1つ以上と互いに結合して単環または多環を形成してもよく、隣接する置換基が直接結合した多重結合を形成してもよい。また、同一の炭素に結合するR
4
同士は互いに結合して単環または多環を形成してもよい。異なる炭素に結合するR
4
同士は独立した関係にあるが、隣接する炭素に結合するR
4
同士は直接結合して多重結合を形成してもよい。]
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記mが2以上であり、前記nが2以上である、請求項1に記載の固体状チタン触媒成分(I)。
【請求項3】
前記R
3
~R
8
が独立した置換基である、請求項1に記載の固体状チタン触媒成分(I)。
【請求項4】
前記R
1
およびR
2
が、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である、請求項1に記載の固体状チタン触媒成分(I)。
【請求項5】
前記R
3
~R
8
が、それぞれ、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニルオキシ基、置換もしくは無置換のシクロアルキルオキシ基、置換もしくは無置換のシクロアルケニルオキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基から選ばれる基である、請求項1に記載の固体状チタン触媒成分(I)。
【請求項6】
請求項1に記載の固体状チタン触媒成分(I)と、周期表の第1族、第2族及び第13族から選ばれる金属元素を含む有機金属化合物触媒成分(II)とを含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【請求項7】
さらに電子供与体(III)を含む、請求項6に記載のオレフィン重合用触媒。
【請求項8】
請求項6または7に記載のオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィンの重合を行うことを特徴とするオレフィン重合方法。
【請求項9】
下記要件(αH)~(δH)を満たすプロピレン重合体。
(αH)MFR≧10g/10分
(βH)ΔH≧80J/g
(γH)ΔH(high)≧10%
(δH)[ΔH(mid)/ΔH(low)]>[ΔH(high)/ΔH(mid) ]
[上記要件(αH)~(δH)にける各記号の定義は以下の通りである。
MFR:ASTM1238規格、230℃、2.16kg荷重の条件で特定されるメルトフローレート/(g/10分);
ΔH:DSC法で測定される融解熱量/(J/g);
ΔH(high):前記ΔHの中で、165℃超の領域の融解熱量の割合/%;
ΔH(mid):前記ΔHの中で、160℃以上、165℃以下の領域の融解熱量の割合/%;
ΔH(low):前記ΔHの中で、160℃未満の領域の融解熱量の割合/%;
但し、ΔH(high)、ΔH(mid)およびΔH(low)の合計が100%である。]
【請求項10】
さらに下記(εH)を満たす、請求項9に記載のプロピレン重合体。
(εH)ΔH(low)<61%
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体状チタン触媒成分、該固体状チタン触媒成分を含むオレフィン重合用触媒、該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィンの重合方法、およびプロピレン重合体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、エチレン、α-オレフィンの単独重合体あるいはエチレン・α-オレフィン共重合体などのオレフィン重合体を製造するために用いられる触媒として、活性状態のハロゲン化マグネシウムに担持されたチタン化合物を含む触媒が知られている。以下、「単独重合」と「共重合」とをまとめて「重合」と記載する場合がある。
【0003】
このようなオレフィン重合用触媒としては、チーグラー-ナッタ触媒と称される、四塩化チタンや三塩化チタンを含む触媒や、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体からなる固体状チタン触媒成分と有機金属化合物とからなる触媒等が広く知られている。
【0004】
後者の触媒は、エチレンの他、プロピレン、1-ブテンなどのα-オレフィンの重合に高い活性を示す。また、得られるα-オレフィン重合体は高い立体規則性を有することがある。
【0005】
上記の触媒の中でも、特に、フタル酸エステルを典型的な例とするカルボン酸エステルから選択される電子供与体が担持された固体状チタン触媒成分と、助触媒成分としてのアルミニウム-アルキル化合物と、少なくとも一つのSi-OR(式中、Rは炭化水素基である)を有するケイ素化合物とからなる触媒を用いた場合に、優れた重合活性と立体特異性が発現されることが報告されている(例えば、特許文献1)。また、フタル酸エステル以外にも、多価エーテル化合物など多くの電子供与体が検討されている。
【0006】
エステル化合物を電子供与体とする検討としては、2価以上のエステル基を有するカルボン酸エステルを含む触媒も開示されている(例えば、特許文献2)。本出願人も、特殊な環状構造を有するエステル化合物が分子量分布の広いポリオレフィンを高活性で与えることを報告している(特許文献3)。
【0007】
分子量分布の広いポリオレフィンを与える触媒としては、置換コハク酸エステルを電子供与体とする触媒が報告されている。本出願人も、特殊な環状構造を有する多価カルボン酸エステルを含む触媒を報告している(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭57-63310号公報
特表2005-517746号公報
国際公開2008/010459号公報
国際公開2006/077945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
炭素原子数3以上のオレフィンの重合体の代表格であるポリプロピレン(プロピレン重合体)は、炭化水素の構造を持ちながら、汎用のエンジニアリングプラスチックに匹敵する耐熱性や剛性を示すポテンシャルを有することが知られている。また、炭化水素構造であるポリオレフィンは、燃焼による廃棄やサーマルリサイクル(燃焼熱エネルギーを電力などで回収するリサイクル方法)の際に、有毒ガスの発生が少ない点で環境への負荷が相対的に低い材料でもある。
【0010】
プロピレン重合体の耐熱性はその立体規則性に大きく依存し、剛性は立体規則性の他に分子量分布による影響があることも知られている。前記の立体規則性は相当高度に制御できる技術が開発されているが、昨今の成形技術の高度化もあり、より高い立体規則性を有する重合体が、予想外の物性を発現する可能性が有ると考えられる。より広い分子量分布を併せ持つことで、物性バランスがさらに向上する可能性も有る。一方、環境保護や経済性の観点からは、より高い活性を示す触媒の開発が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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