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公開番号2025072703
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023182932
出願日2023-10-25
発明の名称端子金具
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類H01R 12/71 20110101AFI20250501BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】先メッキ加工した板材を用いつつ、半田を用いて回路基板に対して良好に接続し得る端子金具を提供する。
【解決手段】端子金具10は、切断面10Sを除いた板面にメッキ加工が施された金属板(板材)からなる。端子金具10は、回路基板Sの貫通孔Hに挿通されて回路基板Sに対して半田によって固定される接続部10Hと、接続部10Hにおける貫通孔Hへの挿入方向と平行な一対の側縁のうちの一方の側縁から延出して接続部10Hに重なるように折り返された第1折り返し部10Qと、一対の側縁のうちの他方の側縁から延出して接続部10Hに重なるように折り返された第2折り返し部10Rと、を備えている。第1折り返し部10Qの延出端縁の切断面10S、及び第2折り返し部10Rの延出端縁の切断面10Sは、突き合わされるように対向している。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
切断面を除いた板面の少なくとも一部にメッキ加工が施された板材からなる端子金具であって、
回路基板の貫通孔に挿通されて前記回路基板に対して半田によって固定される接続部と、
前記接続部における前記貫通孔への挿入方向と平行な一対の側縁のうちの一方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第1折り返し部と、
前記一対の側縁のうちの他方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第2折り返し部と、
を備え、
前記第1折り返し部の延出端縁の前記切断面、及び前記第2折り返し部の延出端縁の前記切断面は、突き合わされるように対向している、端子金具。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記第1折り返し部の延出端部の外面、及び前記第2折り返し部の延出端部の外面には、前記接続部に向かって深くなる谷状の谷面を有する谷部が形成され、
前記谷面の表面は、メッキ加工されている、請求項1に記載の端子金具。
【請求項3】
前記第1折り返し部の延出端部の前記切断面と、前記第2折り返し部の延出端部の前記切断面との間の距離は、前記第1折り返し部及び前記第2折り返し部の板厚寸法よりも小さい、請求項1又は請求項2に記載の端子金具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、端子金具に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回路基板に対して半田で固定される基板固定部を有する固定部材を備えたコネクタが開示されている。このコネクタの固定部材は、板材にメッキ加工を施した後に金型によって打ち抜かれている(すなわち、先メッキ加工されている)。このため、金型によって切断された切断面には、メッキが付いていない。メッキが付いていない部分は、半田が付き難い。このため、特許文献1のものは、メッキが付いていない領域(すなわち、切断面)を一箇所にまとめるように基板固定部を折り曲げることによって基板固定部の外面における半田が付き易い領域を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-103171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、板材を金型で打ち抜いた後にメッキ加工を施す(すなわち、後メッキ加工を施す)ことによって切断面をメッキでコーティングすれば、切断面は、半田が付着して拡がり易くなる。しかし、板材を金型で打ち抜いた後にメッキ加工を施す場合には、打ち抜いた後の固定部材が変形・破損しないように養生しつつメッキ加工を施す必要があるため、手間がかかる。
【0005】
本開示のコネクタは、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、先メッキ加工した板材を用いつつ、半田を用いて回路基板に対して良好に接続し得る端子金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の端子金具は、
切断面を除いた板面の少なくとも一部にメッキ加工が施された板材からなる端子金具であって、
回路基板の貫通孔に挿通されて前記回路基板に対して半田によって固定される接続部と、
前記接続部における前記貫通孔への挿入方向と平行な一対の側縁のうちの一方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第1折り返し部と、
前記一対の側縁のうちの他方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第2折り返し部と、
を備え、
前記第1折り返し部の延出端縁の前記切断面、及び前記第2折り返し部の延出端縁の前記切断面は、突き合わされるように対向している。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、先メッキ加工した板材を用いつつ、半田を用いて回路基板に対して良好に接続し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係るコネクタの側断面図である。
図2は、端子金具を上方から見た平面図である。
図3は、図2におけるA-A断面図である。
図4は、図3におけるB-B断面図である。
図5は、コネクタを上方から見た平面図である。
図6は、回路基板に接続部を半田によって接続した状態を示す斜視図である。
図7は、他の実施形態における接続部の構成を示す断面図であって、第1折り返し部の折り返し長を第2折り返し部よりも短くした状態を示す。
図8は、他の実施形態における接続部の構成を示す断面図であって、第1折り返し部のみを設けて折り返した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)切断面を除いた板面の少なくとも一部にメッキ加工が施された板材からなる端子金具であって、
回路基板の貫通孔に挿通されて前記回路基板に対して半田によって固定される接続部と、
前記接続部における前記貫通孔への挿入方向と平行な一対の側縁のうちの一方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第1折り返し部と、
前記一対の側縁のうちの他方の前記側縁から延出して前記接続部に重なるように折り返された第2折り返し部と、
を備え、
前記第1折り返し部の延出端縁の前記切断面、及び前記第2折り返し部の延出端縁の前記切断面は、突き合わされるように対向している、端子金具。
【0010】
(1)の端子金具は、第1折り返し部、第2折り返し部の各々の切断面同士が突き合わされるように対向しているので、切断面を回路基板の貫通孔の内面に対向させないようにできる。このため、切断面がメッキ加工されていなくても、接続部、第1折り返し部、第2折り返し部において貫通孔の内面に対向する外周面全体を半田が付着して拡がり易いメッキ加工された面とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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