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公開番号2025072861
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023183271
出願日2023-10-25
発明の名称チップの製造方法
出願人株式会社ディスコ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B24B 7/00 20060101AFI20250501BHJP(研削;研磨)
要約【課題】切削装置を用いて、被加工物の複数のチップへの分割と、チップの端面の研磨と、を行う。
【解決手段】被加工物を第1の保持テーブルで保持する第1保持工程と、第1のスピンドルを回転軸として回転する第1の切削ブレードと、第1の保持テーブルと、を第1のスピンドルの長手方向に直交する加工送り方向に沿って相対的に移動させることで、被加工物を切削して複数のチップに分割する分割工程と、切削により露出した端面が上方に露出する様に、複数のチップのうち少なくとも1つのチップを第2の保持テーブルで保持する第2保持工程と、第2のスピンドルを回転軸として回転する第2の切削ブレードの下端を端面に切り込んだ状態で、第2の切削ブレードと、第2の保持テーブルと、を第2のスピンドルの長手方向である割り出し送り方向に沿って相対的に移動させることにより、下端で端面を研磨する研磨工程と、を備えるチップの製造方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
切削により被加工物から分割されたチップの端面を研磨することで鏡面化された端面を有するチップを製造するチップの製造方法であって、
該被加工物を第1の保持テーブルで保持する第1保持工程と、
該第1保持工程の後、第1のスピンドルを回転軸として回転する第1の切削ブレードと、該第1の保持テーブルと、を該第1のスピンドルの長手方向に直交する加工送り方向に沿って相対的に移動させることで、該被加工物を切削して複数のチップに分割する分割工程と、
該分割工程の後、切削により露出した端面が上方に露出する様に、該複数のチップのうち少なくとも1つのチップを第2の保持テーブルで保持する第2保持工程と、
該第2保持工程の後、第2のスピンドルを回転軸として回転する第2の切削ブレードの下端を該端面に切り込んだ状態で、該第2の切削ブレードと、該第2の保持テーブルと、を該第2のスピンドルの長手方向である割り出し送り方向に沿って相対的に移動させることにより、該下端で該端面を研磨する研磨工程と、
を備えることを特徴とするチップの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
該分割工程の後且つ該研磨工程の前に、該回転軸の周りに回転する該第1の切削ブレードの下端を、該第1の保持テーブルで保持されたドレスボードの上面よりも低い位置に位置付けた状態で、該第1の切削ブレードと、該第1の保持テーブルと、を該第1のスピンドルの該長手方向に沿って相対的に移動させることにより、該第1の切削ブレードに対してドレスを施すフラットドレス工程を更に備え、
該第2の切削ブレードは、該第1の切削ブレードと同一であることを特徴とする請求項1に記載のチップの製造方法。
【請求項3】
該分割工程の後且つ該研磨工程の前に、該回転軸の周りに回転する該第2の切削ブレードの該下端を、該第2の保持テーブルで保持されたドレスボードの上面よりも低い位置に位置付けた状態で、該第2の切削ブレードと、該第2の保持テーブルと、を該割り出し送り方向に沿って相対的に移動させることにより、該第2の切削ブレードに対してドレスを施すフラットドレス工程を更に備え、
該第2の切削ブレードは、該第1の切削ブレードと異なることを特徴とする請求項1に記載のチップの製造方法。
【請求項4】
該研磨工程では、該少なくとも1つのチップにおける4つの端面のうち対向する位置にある2つの端面を順次研磨することを特徴とする請求項1に記載のチップの製造方法。
【請求項5】
該少なくとも1つのチップの各々は、光が伝播するコアと、該コアに光を閉じ込めるためのクラッドと、を有する光導波路を含み、
該研磨工程で研磨される該2つの端面では該コアが露出しており、該2つの端面の一方は、該光導波路への光の入射面に対応し、該2つの端面の他方は、該光導波路からの光の出射面に対応することを特徴とする請求項4に記載のチップの製造方法。
【請求項6】
該研磨工程では、該第2の保持テーブルを平面視した場合に互いに交差する様に、該第2の切削ブレードと、該少なくとも1つのチップと、を配置した状態で、該端面を研磨することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のチップの製造方法。
【請求項7】
該第2保持工程では、基板又はダイシングテープにワックスを利用して固定された該少なくとも1つのチップを、該第2の保持テーブルで保持することを特徴とする請求項1に記載のチップの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、切削により被加工物から分割されたチップの端面を研磨することで鏡面化された端面を有するチップを製造するチップの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
光の伝送経路の切り替え、光の合波、光の分波等には、光の回路として機能する光導波路が用いられる。光導波路は、一般的に、光の伝送経路となるコアと、光をコアに閉じ込めるためのクラッドと、を有する。
【0003】
光導波路は、プレーナ光波回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)とも呼ばれる矩形板状のデバイスチップ(以下、単にチップ)の形態を有することもある。光導波路として機能するチップは、例えば、支持基板と、支持基板上の下部クラッドと、下部クラッド上の上部クラッドと、下部クラッド及び上部クラッドに挟まれたコアと、を有する。
【0004】
このチップは、それぞれ略平坦な、表面と、裏面と、表裏面の外周部を接続する4つの側面と、を含む。4つの側面のうち略平行に配置されている2つの側面のうち一方が、光の入射面として機能し、当該2つの側面のうち他方が光の出射面として機能する。
【0005】
チップに光を効率的に通過させるためには、入射面及び出射面を凹凸が少ない鏡面状態に仕上げる必要がある。しかし、1つの被加工物を、切削により複数のチップに分割する場合、入射面及び出射面に対応するチップの端面(特に、コアの端面)に切削痕が残り、切削痕により光の入射及び出射が阻害される。
【0006】
切削痕を低減して、入射面及び出射面を鏡面化するためには、例えば、チップの端面を何らかの治具等を用いて露出させた状態でチップを固定した上で、先端部に円盤状の研磨パッドが装着されたスピンドルを有する研磨装置を用いて、チップの端面を研磨することが考えられる。
【0007】
なお、研削装置を用いた研削加工において、チップの表裏面のうちの一面における研削痕を低減する研削技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、切削装置に加えて、研磨装置又は研削装置を用いると、チップの製造に要するコストが増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2002-75941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、研磨装置及び研削装置のいずれも用いることなく切削装置を用いて、被加工物の複数のチップへの分割と、チップの端面の研磨と、を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、切削により被加工物から分割されたチップの端面を研磨することで鏡面化された端面を有するチップを製造するチップの製造方法であって、該被加工物を第1の保持テーブルで保持する第1保持工程と、該第1保持工程の後、第1のスピンドルを回転軸として回転する第1の切削ブレードと、該第1の保持テーブルと、を該第1のスピンドルの長手方向に直交する加工送り方向に沿って相対的に移動させることで、該被加工物を切削して複数のチップに分割する分割工程と、該分割工程の後、切削により露出した端面が上方に露出する様に、該複数のチップのうち少なくとも1つのチップを第2の保持テーブルで保持する第2保持工程と、該第2保持工程の後、第2のスピンドルを回転軸として回転する第2の切削ブレードの下端を該端面に切り込んだ状態で、該第2の切削ブレードと、該第2の保持テーブルと、を該第2のスピンドルの長手方向である割り出し送り方向に沿って相対的に移動させることにより、該下端で該端面を研磨する研磨工程と、を備えるチップの製造方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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