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公開番号2025075274
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186324
出願日2023-10-31
発明の名称膜処理の前処理方法および装置
出願人株式会社ササクラ
代理人弁理士法人アローレインターナショナル
主分類C02F 1/44 20230101AFI20250508BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】 薬剤を注入することなく分離膜のバイオファウリングを確実に抑制して、被処理水の膜処理を効率良く行うことができる膜処理の前処理方法を提供する。
【解決手段】 被処理水を分離膜10aで膜処理するための前処理装置1であって、被処理水に含まれるリンを生物処理により除去する生物処理装置4と、前記生物処理により被処理水に混入した微生物をろ過膜5aにより捕捉する微生物除去装置5とを備える。ろ過膜5aは、限外ろ過膜であることが好ましい。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水を分離膜で膜処理するための前処理方法であって、
被処理水を生物処理装置に供給して被処理水に含まれるリンを生物処理により除去する生物処理工程と、
前記生物処理により被処理水に混入した微生物をろ過膜により捕捉する微生物除去工程とを備える膜処理の前処理方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記ろ過膜は、限外ろ過膜である請求項1に記載の膜処理の前処理方法。
【請求項3】
前記生物処理工程の前に、被処理水に含まれる濁質を除去する濁質除去工程を更に備える請求項1または2に記載の膜処理の前処理方法。
【請求項4】
前記濁質除去工程は、濁質に気泡を付着させて浮上分離する浮上分離工程を備える請求項3に記載の膜処理の前処理方法。
【請求項5】
被処理水を分離膜で膜処理するための前処理装置であって、
被処理水に含まれるリンを生物処理により除去する生物処理装置と、
前記生物処理により被処理水に混入した微生物をろ過膜により捕捉する微生物除去装置とを備える膜処理の前処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膜処理の前処理方法および装置に関し、より詳しくは、被処理水を逆浸透膜(RO膜)またはナノろ過膜(NF膜)で膜処理するための前処理方法および装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
海水等の被処理水の処理方法として、逆浸透膜やナノろ過膜などの分離膜を用いた膜処理方法が従来から知られている。分離膜による膜処理においては、分離膜の膜面で微生物が繁殖することで分離膜の目詰まりを生じさせる、いわゆるバイオファウリングが発生するおそれがあることから、この対策が従来から検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、被処理水を逆浸透膜により透過水と濃縮水に分離する水処理方法において、前処理として吸着分離または析出分離を行うことにより、被処理水中のリン成分を除去することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-218267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、吸着分離または析出分離によるリン成分の除去方法は、被処理水のリン成分の濃度を十分に低下させることが困難であるため、被処理水に残存するリンが逆浸透膜に徐々に蓄積されることで、バイオファウリングの抑制効果が不十分になるおそれがあった。
【0006】
また、特許文献1には、逆浸透膜の殺菌を行うために被処理水への殺菌剤の注入を併用してもよいことが開示されているが、殺菌剤等の注入は環境への影響が問題になるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、薬剤を注入することなく分離膜のバイオファウリングを確実に抑制して、被処理水の膜処理を効率良く行うことができる膜処理の前処理方法および装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の前記目的は、被処理水を分離膜で膜処理するための前処理方法であって、被処理水を生物処理装置に供給して被処理水に含まれるリンを生物処理により除去する生物処理工程と、前記生物処理により被処理水に混入した微生物をろ過膜により捕捉する微生物除去工程とを備える膜処理の前処理方法により達成される。前記ろ過膜は、限外ろ過膜であることが好ましい。
【0009】
上述した膜処理の前処理方法は、前記生物処理工程の前に、被処理水に含まれる濁質を除去する濁質除去工程を更に備えることが好ましい。前記濁質除去工程は、濁質に気泡を付着させて浮上分離する浮上分離工程を備えることが好ましい。
【0010】
また、本発明の前記目的は、被処理水を分離膜で膜処理するための前処理装置であって、被処理水に含まれるリンを生物処理により除去する生物処理装置と、前記生物処理により被処理水に混入した微生物をろ過膜により捕捉する微生物除去装置とを備える膜処理の前処理装置により達成される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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