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公開番号
2025079091
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-21
出願番号
2023191537
出願日
2023-11-09
発明の名称
二酸化炭素回収システム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
53/14 20060101AFI20250514BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素を含むガスの外部へ排出量を抑える。
【解決手段】二酸化炭素回収システムは、再生塔排出ガスを外部に排出する再生塔排出ラインと処理対象ガスを吸収塔に導入する処理対象ガスラインとを接続するリサイクルラインでの再生塔排出ガスの供給量を調整可能なリサイクル部を備える。リサイクル部は、排出圧縮機で圧縮される前の再生塔排出ガスを供給可能な第一リサイクルラインと、排出圧縮機で圧縮された再生塔排出ガスを供給可能な第二リサイクルラインと、を有する。リサイクル部の制御部は、第一圧力取得部で取得された圧力の値が、圧力基準を超えた場合に、第一リサイクル弁を開放し、圧力基準を下回った場合に第一リサイクル弁を閉塞する。第二圧力取得部で取得された圧力の値が、圧力基準を超えた場合に第二リサイクル弁を開放し、圧力基準を下回った場合に第二リサイクル弁を閉塞する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液と、前記二酸化炭素が除去された前記処理対象ガスを含む吸収塔排出ガスとを排出する吸収塔と、
前記吸収塔から排出された前記吸収液から前記二酸化炭素を放散させ、前記二酸化炭素を放散した前記吸収液と、前記二酸化炭素を含む再生塔排出ガスとを排出する再生塔と、
前記処理対象ガスを前記吸収塔に導入する処理対象ガスラインと、
前記再生塔から排出された前記再生塔排出ガスを外部に排出する再生塔排出ラインと、
前記再生塔排出ラインに配置され、前記再生塔排出ガスを圧縮する排出圧縮機と、
前記再生塔排出ラインと前記処理対象ガスラインとを接続するリサイクルラインと、
前記再生塔排出ラインから前記リサイクルラインを通って前記処理対象ガスラインへ供給される前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能なリサイクル部と、を備え、
前記リサイクル部は、
前記再生塔と前記排出圧縮機との間で前記再生塔排出ラインに接続され、前記排出圧縮機で圧縮される前の前記再生塔排出ガスの少なくとも一部を前記処理対象ガスラインに供給可能な第一リサイクルラインと、
前記排出圧縮機で圧縮された前記再生塔排出ガスの少なくとも一部を前記処理対象ガスラインに供給可能な第二リサイクルラインと、を有し、
前記リサイクル部は、
前記第一リサイクルラインに配置され、前記再生塔排出ラインから前記処理対象ガスラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第一リサイクル弁と、
前記再生塔と前記排出圧縮機との間で前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガスの圧力の情報を取得する第一圧力取得部と、
前記第二リサイクルラインに配置され、前記再生塔排出ラインから前記処理対象ガスラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第二リサイクル弁と、
前記排出圧縮機で圧縮されて前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガスの圧力の情報を取得する第二圧力取得部と、
前記第一リサイクル弁及び前記第二リサイクル弁の開度を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記第一圧力取得部で取得された前記圧力の値が、予め定めた圧力基準を超えた場合に、前記第一リサイクル弁を開放し、前記圧力基準を下回った場合に前記第一リサイクル弁を閉塞し、
前記第二圧力取得部で取得された前記圧力の値が、前記圧力基準を超えた場合に前記第二リサイクル弁を開放し、前記圧力基準を下回った場合に前記第二リサイクル弁を閉塞する二酸化炭素回収システム。
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【請求項2】
前記リサイクル部は、前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガス中の前記二酸化炭素の濃度の情報を取得する排出濃度取得部と、をさらに有し、
前記制御部は、前記排出濃度取得部で取得された前記濃度の値が予め定めた濃度基準を下回った場合に前記第一リサイクル弁及び前記第二リサイクル弁の少なくとも一方を開放するよう制御する請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項3】
前記処理対象ガスラインに配置され、前記吸収塔に導入される前記処理対象ガスを圧送する圧送部をさらに備え、
前記リサイクルラインは、前記圧送部に供給前の前記処理対象ガスに前記再生塔排出ガスの少なくとも一部を合流させるように、前記処理対象ガスラインと接続されている請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項4】
前記処理対象ガスラインを流通するガスに含まれる前記二酸化炭素の量の情報を取得する回収量取得部と、
前記回収量取得部で取得された前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量が、予め定めた量基準を超えた場合に、前記吸収塔で処理する前記二酸化炭素の量を調整する二酸化炭素量調整部とをさらに備える請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項5】
前記処理対象ガスラインを流通する前記処理対象ガスの流量の情報と、前記処理対象ガスの前記二酸化炭素の濃度の情報とを取得する処理対象ガス情報取得部と、
前記リサイクルラインを流通する前記再生塔排出ガスの流量の情報と、前記再生塔排出ガスの前記二酸化炭素の濃度の情報とを取得する再生塔排出ガス情報取得部と、をさらに備え、
前記回収量取得部は、前記処理対象ガス情報取得部で取得された前記処理対象ガスの流量の情報及び前記処理対象ガスの前記二酸化炭素の濃度の情報と、前記再生塔排出ガス情報取得部で取得された前記再生塔排出ガスの流量の情報及び前記再生塔排出ガスの前記二酸化炭素の濃度の情報とから、前記吸収塔に供給される前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量の情報を取得する請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項6】
前記再生塔から排出されて前記二酸化炭素を放散した前記吸収液を前記吸収塔に供給するリーンラインと、
前記再生塔から排出された前記吸収液を蒸気と熱交換することで加熱するリボイラと、
前記リーンラインに配置され、前記再生塔から前記吸収塔への前記吸収液の供給量を調整可能な回収ライン弁と、
前記リボイラへの蒸気の供給量を調整可能な蒸気供給弁と、をさらに備え、
前記二酸化炭素量調整部では、前記回収量取得部で取得された前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量が、前記量基準を超えた場合に、前記回収ライン弁及び前記蒸気供給弁の開度を大きくし、前記量基準を下回った場合に前記回収ライン弁及び前記蒸気供給弁の開度を小さくよう制御する請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項7】
前記吸収塔から排出された前記吸収塔排出ガスを外部に排出する吸収塔排出ラインをさらに備え、
前記リサイクル部は、
前記リサイクルラインと前記吸収塔排出ラインとを接続する迂回ラインと、
前記迂回ラインに配置され、前記リサイクルラインから前記吸収塔排出ラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第一迂回弁と、をさらに有し、
前記二酸化炭素量調整部では、前記回収量取得部で取得された前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量が、前記量基準を超えた場合に、前記第一迂回弁を開放し、前記量基準を下回った場合に前記第一迂回弁を閉塞する請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項8】
前記リサイクル部は、
前記第一リサイクル弁及び前記第二リサイクル弁の配置位置と、前記処理対象ガスラインと前記リサイクルラインとの接続位置との間に配置され、前記リサイクルラインから前記処理対象ガスラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第二迂回弁と、をさらに有し、
前記二酸化炭素量調整部では、前記回収量取得部で取得された前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量が、前記量基準を超えた場合に、前記第一迂回弁を開放するとともに、前記第二迂回弁を閉塞し、前記量基準を下回った場合に前記第一迂回弁を閉塞するとともに、前記第二迂回弁を開放する請求項7に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項9】
前記再生塔から排出されて前記二酸化炭素を放散した前記吸収液を前記吸収塔に供給するリーンラインと、
前記リーンラインを流通する前記二酸化炭素を放散した前記吸収液を貯留するリーンタンクと、
前記リーンタンクと前記リーンラインとの間での前記吸収液の供給量を調整可能なリーン弁と、
前記吸収塔から排出されて前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を前記再生塔に供給するリッチラインと、
前記リッチラインを流通する前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を貯留するリッチタンクと、
前記リッチタンクと前記リッチラインとの間での前記吸収液の供給量を調整可能なリッチ弁と、をさらに備え、
前記二酸化炭素量調整部では、前記回収量取得部で取得された前記ガスに含まれる前記二酸化炭素の量が、
前記量基準を超えた場合に、前記リーン弁によって、前記リーンタンクから前記リーンラインへの前記吸収液の供給量を増加させるとともに、前記リッチ弁によって、前記リッチラインから前記リッチタンクへの前記吸収液の供給量を増加させ、
前記量基準を下回った場合に、前記リッチ弁によって、前記リッチタンクから前記リッチラインへの前記吸収液の供給量を増加させるとともに、前記リーン弁によって、前記リーンラインから前記リーンタンクへの前記吸収液の供給量を増加させる請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガスの流通状態が急激に変化したとみなせる予め定めた条件を満たすと推定される場合に、前記第一リサイクル弁及び前記第二リサイクル弁を開放させる請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、二酸化炭素回収システムに関する。
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【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラルの観点から、大気中に含まれる二酸化炭素(CO
2
)の濃度に注目が集まっている。大気中の二酸化炭素の濃度を下げる観点から、排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収システムが知られている。二酸化炭素回収システムでは、再生塔と吸収塔の間で吸収液を循環させ、排ガスから二酸化炭素を回収する。
【0003】
例えば、特許文献1には、二酸化炭素を含む処理対象ガスの二酸化炭素濃度やガス流量の急激な変化に対応可能な二酸化炭素回収システムが記載されている。この二酸化炭素回収システムでは、吸収液で二酸化炭素を吸収する吸収塔と、吸収液から二酸化炭素を除去して再び吸収塔に戻す再生塔とを備えている。吸収塔は、処理対象ガスと吸収液とを接触させている。これにより、吸収塔は、二酸化炭素を吸収した吸収液と、二酸化炭素が除去された処理対象ガスを含む吸収塔排出ガスとを排出している。また、再生塔は、吸収塔から排出された吸収液から二酸化炭素を放散させている。これにより、再生塔は、二酸化炭素を放散させた吸収液と、二酸化炭素を含む再生塔排出ガスとを排出している。さらに、特許文献1の二酸化炭素回収システムは、処理対象ガスを吸収塔に導入するための処理対象ガスラインに、処理対象ガスよりも二酸化炭素濃度の高い第1のガスを導入する第1の導入機構と、処理対象ガスラインに、処理対象ガスよりも二酸化炭素濃度の低い第2のガスを導入する第2の導入機構と、をさらに備えている。このように異なる二酸化炭素濃度のガスを供給することで、特許文献1の二酸化炭素回収システムでは、処理対象ガスの二酸化炭素濃度やガス流量の急激な変化に対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6148522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した二酸化炭素回収システムでは、吸収塔に供給される二酸化炭素の濃度を制御する必要がある。そのため、二酸化炭素の濃度を保持するために、再生塔の出口から常にリサイクルさせる運転となり、無駄なエネルギーを消費してしまっている。
【0006】
本開示は、上記要望を解決するためになされたものであって、再生塔から吸収塔に戻される二酸化炭素の量を調整し、外部への排出量を抑えることが可能な二酸化炭素回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る二酸化炭素回収システムは、二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液と、前記二酸化炭素が除去された前記処理対象ガスを含む吸収塔排出ガスとを排出する吸収塔と、前記吸収塔から排出された前記吸収液から前記二酸化炭素を放散させ、前記二酸化炭素を放散した前記吸収液と、前記二酸化炭素を含む再生塔排出ガスとを排出する再生塔と、前記処理対象ガスを前記吸収塔に導入する処理対象ガスラインと、前記再生塔から排出された前記再生塔排出ガスを外部に排出する再生塔排出ラインと、前記再生塔排出ラインに配置され、前記再生塔排出ガスを圧縮する排出圧縮機と、前記再生塔排出ラインと前記処理対象ガスラインとを接続するリサイクルラインと、前記再生塔排出ラインから前記リサイクルラインを通って前記処理対象ガスラインへ供給される前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能なリサイクル部と、を備え、前記リサイクル部は、前記再生塔と前記排出圧縮機との間で前記再生塔排出ラインに接続され、前記排出圧縮機で圧縮される前の前記再生塔排出ガスの少なくとも一部を前記処理対象ガスラインに供給可能な第一リサイクルラインと、前記排出圧縮機で圧縮された前記再生塔排出ガスの少なくとも一部を前記処理対象ガスラインに供給可能な第二リサイクルラインと、を有し、前記リサイクル部は、前記第一リサイクルラインに配置され、前記再生塔排出ラインから前記処理対象ガスラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第一リサイクル弁と、前記再生塔と前記排出圧縮機との間で前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガスの圧力の情報を取得する第一圧力取得部と、前記第二リサイクルラインに配置され、前記再生塔排出ラインから前記処理対象ガスラインへの前記再生塔排出ガスの供給量を調整可能な第二リサイクル弁と、前記排出圧縮機で圧縮されて前記再生塔排出ラインを流通する前記再生塔排出ガスの圧力の情報を取得する第二圧力取得部と、前記第一リサイクル弁及び前記第二リサイクル弁の開度を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第一圧力取得部で取得された前記圧力の値が、予め定めた圧力基準を超えた場合に、前記第一リサイクル弁を開放し、前記圧力基準を下回った場合に前記第一リサイクル弁を閉塞し、前記第二圧力取得部で取得された前記圧力の値が、前記圧力基準を超えた場合に前記第二リサイクル弁を開放し、前記圧力基準を下回った場合に前記第二リサイクル弁を閉塞する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の二酸化炭素回収システムによれば、再生塔から吸収塔に戻される二酸化炭素の量を調整し、外部への排出量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第一実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示す模式図である。
第二実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示す模式図である。
第三実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示す模式図である。
第四実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示す模式図である。
第五実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本開示による二酸化炭素回収システムを実施するための形態を説明する。しかし、本開示はこの実施形態のみに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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