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公開番号
2025080582
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193835
出願日
2023-11-14
発明の名称
蒸着用電子銃装置
出願人
株式会社オリジン
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C23C
14/30 20060101AFI20250519BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】成膜品質の低下を抑制した蒸着用電子銃装置を提供すること。
【解決手段】本開示の蒸着用電子銃装置は、上部が開口し内部に被膜部材に蒸着される蒸発材料が収容された坩堝の側方に設置される、電子ビーム源を備えた装置本体と、前記装置本体から照射された電子ビームを前記坩堝に設定されたターゲット領域に案内するものであって、基端部が前記装置本体に設置され、先端部が前記坩堝の上方であって且つ前記装置本体から見た前記ターゲット領域の後方に配設された、一対のポールピースと、前記ターゲット領域から反射した反射電子を所定の方向に偏向するために、前記一対のポールピースのそれぞれの前記先端部又は前記先端部に近接する位置から前記装置本体から離れる方向に延びる一対の反射電子偏向部材と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
上部が開口し内部に被膜部材に蒸着される蒸発材料が収容された坩堝の側方に設置される、電子ビーム源を備えた装置本体と、
前記装置本体から照射された電子ビームを前記坩堝に設定されたターゲット領域に案内するものであって、基端部が前記装置本体に設置され、先端部が前記坩堝の上方であって且つ前記装置本体から見た前記ターゲット領域の後方に配設された、一対のポールピースと、
前記ターゲット領域から反射した反射電子を所定の方向に偏向するために、前記一対のポールピースのそれぞれの前記先端部又は前記先端部に近接する位置から前記装置本体から離れる方向に延びる一対の反射電子偏向部材と、を備える、
蒸着用電子銃装置。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記一対の反射電子偏向部材は、前記反射電子が前記坩堝の上部において2回目に反射する位置よりも前記装置本体から見た後方に至る位置まで延びている、
請求項1に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項3】
前記一対の反射電子偏向部材の対向する面のそれぞれに、互いに近づく方向に延びる1乃至複数本の磁場調整片が設けられている、
請求項1に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項4】
前記一対の反射電子偏向部材は、前記一対のポールピースのそれぞれの前記先端部又は前記先端部に隣接する位置から前記装置本体から離れる方向であって且つ前記坩堝から離れるあるいは近づく方向に延びる、
請求項1に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項5】
前記一対のポールピースは、前記基端部から前記坩堝の上方に到達する位置までの間の少なくとも一部に、前記ターゲット領域から離れる方向に延びる迂回部を備える、
請求項1に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項6】
前記迂回部は、前記装置本体と前記ターゲット領域とをつなぐ直線と交差する方向に延びる、
請求項5に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項7】
前記基端部は、前記坩堝の前記開口よりも下方に位置し、前記迂回部は、前記坩堝の前記開口よりも下方に延在している、
請求項5に記載の蒸着用電子銃装置。
【請求項8】
上部が開口し内部に被膜部材に蒸着される蒸発材料が収容された坩堝の側方に設置される、電子ビーム源を備えた装置本体と、
前記装置本体から照射された電子ビームを前記坩堝に設定されたターゲット領域に案内するものであって、基端部が前記装置本体に設置され、先端部が前記坩堝の上方であって且つ前記装置本体から見た前記ターゲット領域の後方に配設され、且つ前記基端部から前記坩堝の上方に到達する位置までの間の少なくとも一部に、前記ターゲット領域から離れる方向に延びる迂回部を備える、一対のポールピースと、を備える、
蒸着用電子銃装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸着用電子銃装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
真空チャンバ内に置かれた蒸発材料を加熱蒸発させて得られた蒸発粒子を、基板やレンズといった光学デバイスを構成する部品等の被膜部材に付着させることで、被膜部材の成膜を行う真空蒸着装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0003】
下記特許文献1には、真空蒸着装置に含まれるものであって、電子ビーム発生手段から発生した電子ビームを、ポールピースを含む偏向磁場発生手段で偏向させて坩堝内の蒸発材料に入射させる電子銃装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-007269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した真空蒸着装置は、光学デバイスの分野における薄膜形成に利用されることが多い。近年の光学デバイスの高性能化に伴い、光学デバイスに生成される光学薄膜の光損失(例えば、散乱や吸収)を抑制することが求められている。これに関連して、真空蒸着装置では、薄膜の成膜精度の向上が求められている。しかしながら、既存の真空蒸着装置、特に真空蒸着装置に利用される蒸着用電子銃装置には、成膜品質の低下を抑制する観点において、未だ改善の余地がある。
【0006】
上述の点を踏まえ、本開示は、成膜品質の低下を抑制した蒸着用電子銃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の第1の態様に係る蒸着用電子銃装置は、上部が開口し内部に被膜部材に蒸着される蒸発材料が収容された坩堝の側方に設置される、電子ビーム源を備えた装置本体と、前記装置本体から照射された電子ビームを前記坩堝に設定されたターゲット領域に案内するものであって、基端部が前記装置本体に設置され、先端部が前記坩堝の上方であって且つ前記装置本体から見た前記ターゲット領域の後方に配設された、一対のポールピースと、前記ターゲット領域から反射した反射電子を所定の方向に偏向するために、前記一対のポールピースのそれぞれの前記先端部又は前記先端部に近接する位置から前記装置本体から離れる方向に延びる一対の反射電子偏向部材と、を含む。
【0008】
このような蒸着用電子銃装置においては、反射電子偏向部材を設けたことで、反射電子のエネルギーを低減させることができ、反射電子が被膜部材に照射されることに起因する成膜品質の低下を抑制することができる。
【0009】
本開示の第2の態様に係る蒸着用電子銃装置は、上記本開示の第1の態様に係る蒸着用電子銃装置において、前記一対の反射電子偏向部材は、前記反射電子が前記坩堝の上部において2回目に反射する位置よりも前記装置本体から見た後方に至る位置まで延びている。
【0010】
このような蒸着用電子銃装置においては、反射電子偏向部材により生成される磁場を反射電子に効率的に作用させることができ、反射電子が被膜部材に照射されることを効果的に抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
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