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公開番号2025086116
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023199943
出願日2023-11-27
発明の名称予混合装置およびこれを備えた燃焼装置
出願人株式会社ノーリツ
代理人個人
主分類F23D 14/64 20060101AFI20250530BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】ターンダウン比を高くし、かつ混合気を適切な混合比に維持する性能にも優れた予混合装置を提供する。
【解決手段】第1および第2の流路3a,3bを含む予混合流路3、ならびに第1および第2の燃料ガス流出口80a,80bを備えている、予混合装置Aであって、第1の流路3aに設けられ、かつ第1の燃料ガス流出口80aが設けられている第1のブレード部41aと、この第1のブレード部41aに設けられた突出壁部45と、第1の流路3aの第1のブレード部41aよりも空気流れ方向の下流側の位置において揺動するフラッパ5と、を備えており、フラッパ5が所定の開度以下の開状態にあるときに、第1の流路3aの空気が第1の燃料ガス流出口80aに流れることが突出壁部45によって抑制可能である。
【選択図】 図6
特許請求の範囲【請求項1】
外部から空気が供給され、かつこの空気に燃料ガスを混合させて混合気を生成するための予混合流路と、
この予混合流路を並列配置の第1および第2の流路に仕切る仕切り壁部と、
前記第1および第2の流路における空気流れにより発生する負圧を利用して前記第1および第2の流路に燃料ガスを流出可能な第1および第2の燃料ガス流出口と、
を備えている、予混合装置であって、
前記第1の流路に設けられ、かつ前記第1の燃料ガス流出口が空気流れ方向の下流側を向いて設けられている第1のブレード部と、
前記第1の燃料ガス流出口の縁部から前記空気流れ方向の下流側に向けて突出するように前記第1のブレード部に設けられた突出壁部と、
前記第1の流路のうち、前記第1のブレード部よりも前記空気流れ方向の下流側の位置において、前記第1のブレード部との対向方向に揺動し、前記突出壁部との干渉を回避した状態で前記第1の流路および前記第1の燃料ガス流出口をともに前記予混合流路の空気流量に応じて開閉可能なフラッパと、
を備えており、
前記フラッパが所定の開度以下の開状態にあるときに、前記第1の流路の空気が前記第1の燃料ガス流出口に流れることが前記突出壁部によって抑制可能な構成とされていることを特徴とする、予混合装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記フラッパと前記突出壁部との干渉を回避するための手段として、前記フラッパには、前記フラッパが前記所定の開度以下の開状態にあるときに前記突出壁部が進入する孔部が設けられている、予混合装置。
【請求項3】
請求項2に記載の予混合装置であって、
前記突出壁部は、前記フラッパが前記所定の開度よりも大きい開状態にあるときには、前記フラッパの前記孔部から脱出する高さである、予混合装置。
【請求項4】
請求項3に記載の予混合装置であって、
前記フラッパの前記孔部は、前記フラッパの揺動中心寄りの基端部側から先端部にわたる特定方向に延びる長孔状であり、
前記突出壁部は、前記特定方向に対応する方向に延びるリブ状であり、かつ前記突出壁部の先端部のうち、前記フラッパの揺動中心から遠い側の角部には、平面状または曲面状の面取り部が設けられている、予混合装置。
【請求項5】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記突出壁部は、前記第1の燃料ガス流出口に沿うようにして一連に延び、かつその長さは、前記第1の燃料ガス流出口の長さと略同一である、予混合装置。
【請求項6】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記空気流れ方向とは交差する方向として、互いに交差するx,y方向があり、
前記第1のブレード部は、前記第1の流路の内壁の一部と他の一部との間に掛け渡されるようにしてy方向に延びていることにより、前記第1の流路の一部を一対の分割状流路に分割し、かつx方向において、前記一対の分割状流路の相互間には、前記第1のブレード部および前記第1の燃料ガス流出口が位置しており、
前記突出壁部として、前記第1の燃料ガス流出口のx方向の両縁部に位置する一対の突出壁部を備えている、予混合装置。
【請求項7】
請求項6に記載の予混合装置であって、
前記第1のブレード部のうち、前記第1の燃料ガス流出口のy方向の両縁部には、前記突出壁部は設けられておらず、前記フラッパが前記所定の開度以下の開状態にあるときに、前記第1の流路の空気が前記第1の燃料ガス流出口のy方向の両縁部に向けて流れることが可能な構成とされている、予混合装置。
【請求項8】
請求項1に記載の予混合装置であって、
前記予混合流路を形成する予混合流路形成部材と、
一端部が前記予混合流路形成部材の周壁部に繋がり、かつ他端部が前記仕切り壁部を介して前記第1のブレード部に繋がるようにして前記第2の流路内に設けられ、前記第2の燃料ガス流出口が前記空気流れ方向の下流側を向いて設けられている第2のブレード部と、
前記予混合流路形成部材の前記周壁部に設けられ、かつ外部から燃料ガスの供給を受ける燃料ガス受け部と、
この燃料ガス受け部に供給された燃料ガスの一部を前記第2の燃料ガス流出口に導くことが可能に前記第2のブレード部内に設けられた第2の燃料ガス流路と、
前記燃料ガス受け部に供給された燃料ガスの他の一部を前記第1の燃料ガス流出口に導くことが可能に前記第2のブレード部内から前記第1のブレード部内に延びて設けられた第1の燃料ガス流路と、
をさらに備えている、予混合装置。
【請求項9】
ファンと、
このファンの吸気側に設けられ、かつ空気と燃料ガスとを混合させた混合気を生成して前記ファンに送り込む予混合装置と、
前記ファンから前記混合気の供給を受けて前記燃料ガスを燃焼させるバーナ部と、
を備えている、燃焼装置であって、
前記予混合装置として、請求項1ないし8のいずれかに記載の予混合装置が用いられていることを特徴とする、燃焼装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、予混合装置およびこれを備えた燃焼装置に関する。
ここで、「予混合」とは、予混合燃焼(Premixing combustion)を行なうことを目的として、空気と燃料ガスとを予め混合させ、可燃混合気を生成する処理である。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
予混合装置の具体例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載された予混合装置は、一端側が外部に開口し、かつ他端側がファンの吸気側に接続され、ファンが駆動された際に、外部の空気を前記一端側の開口部から流入させて所定方向に流れさせるベンチュリ状の予混合流路を備えている。この予混合流路は、仕切り壁部によって第1および第2の流路に仕切られており、かつこれら第1および第2の流路の内周壁面には、第1および第2の燃料ガス流出口がそれぞれ設けられている。また、第1の流路には、この第1の流路を開閉するように揺動可能なフラッパが設けられている。このフラッパは、第1の流路の空気流量が少ない場合には空気流量が多い場合よりも開度が小さくなるように、前記空気流量に対応して開度が変更される。
【0003】
このような予混合装置においては、予混合流路に空気が流れ、第1および第2の燃料ガス流出口に負圧が作用することにより、それら第1および第2の燃料ガス流出口からは予混合流路に燃料ガスが流出する。この燃料ガスは、前記空気と混合され、混合気が生成される。一方、フラッパは、空気流量が少ない場合には、予混合流路の第1の流路を閉じる。このため、第2の流路における空気の流速は速くなり、第2の燃料ガス流出口に作用する負圧は強められる。その結果、空気流量が少ない場合においても、第2の燃料ガス流出口からは前記負圧によって適当量の燃料ガスを流出させることができる。このような作用は、ターンダウン比を高くする上で有効である。
【0004】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ改善すべき余地があった。
【0005】
すなわち、前記従来技術におけるフラッパは、第1の流路を開閉するに過ぎず、第1の燃料ガス流出口は開口したままとなっている。このため、たとえばフラッパにより第1の流路が開状態から閉状態に切替えられたとしても、その後暫くの期間中は第1の燃料ガス流出口から燃料ガスが流出する虞がある。また、第1の流路が第2の流路の空気流れの影響を受けて圧力変動することにより、第1の流路の空気が第1の燃料ガス流出口に流入(逆流)したり、あるいは第1の燃料ガス流出口から燃料ガスが不必要に流出するなどの虞もある。これでは、混合気を所望の適切な混合比に維持することは難しい。
これを解消する手段としては、第1の燃料ガス流出口を開閉するための追加のフラッパをさらに設ける手段がある(特許文献2を参照)。ところが、このような手段によれば、第1の流路用および第1の燃料ガス流出口用の計2つのフラッパを用いるため、全体の部品点数が多くなり、その製造コストが高価となる。
【0006】
さらに、フラッパが閉状態から開状態に変化する際には、予混合流路の実効流路面積は急変する。このため、その影響を受け、第2の流路においては、それ以前から生じている空気流れの流速が急低下する虞がある。これでは、混合気の混合比も急変することとなって、混合気が燃料リーンの不適切な混合比となる虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-99204号公報
米国特許第9677759号公報
特許第6738493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、構成が簡易な手段により、ターンダウン比を高くし、かつ混合気を適切な混合比に維持する性能にも優れたものとすることが可能な予混合装置、およびこれを備えた燃焼装置を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0010】
本発明の第1の側面により提供される予混合装置は、外部から空気が供給され、かつこの空気に燃料ガスを混合させて混合気を生成するための予混合流路と、この予混合流路を並列配置の第1および第2の流路に仕切る仕切り壁部と、前記第1および第2の流路における空気流れにより発生する負圧を利用して前記第1および第2の流路に燃料ガスを流出可能な第1および第2の燃料ガス流出口と、を備えている、予混合装置であって、前記第1の流路に設けられ、かつ前記第1の燃料ガス流出口が空気流れ方向の下流側を向いて設けられている第1のブレード部と、前記第1の燃料ガス流出口の縁部から前記空気流れ方向の下流側に向けて突出するように前記第1のブレード部に設けられた突出壁部と、前記第1の流路のうち、前記第1のブレード部よりも前記空気流れ方向の下流側の位置において、前記第1のブレード部との対向方向に揺動し、前記突出壁部との干渉を回避した状態で前記第1の流路および前記第1の燃料ガス流出口をともに前記予混合流路の空気流量に応じて開閉可能なフラッパと、を備えており、前記フラッパが所定の開度以下の開状態にあるときに、前記第1の流路の空気が前記第1の燃料ガス流出口に流れることが前記突出壁部によって抑制可能な構成とされていることを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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