TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025087268
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201803
出願日2023-11-29
発明の名称電子管及び分光器
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01J 1/02 20060101AFI20250603BHJP(測定;試験)
要約【課題】容易且つ高精度に位置決め可能な電子管及び分光器を提供する。
【解決手段】
電子管1は、分光部2に取り付けられて用いられる。電子管1は、光入射面102aを含み、当該光入射面102aを介して分光部2からの光L2を入射させる光入射窓102を有する筐体107と、光入射窓102に対向するように筐体107内に配置され、光入射窓102から入射された光L2に応じて電子を出射する光電変換部102sと、筐体107内に配置され、光電変換部102sから出射された電子を増倍する電子増倍部110と、光入射窓102と別体に形成されると共に光入射面102aに固定され、分光部2からの光を光入射面102aに向けて通過させる光通過部123を有する位置決め部材120と、を備えている。位置決め部材120は、分光部2に対する機械的な位置決めの基準となる基準部125を有している。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
外部装置に取り付けられて用いられる電子管であって、
光入射面を含み、当該光入射面を介して前記外部装置からの光を入射させる光入射窓を有する筐体と、
前記光入射窓に対向するように前記筐体内に配置され、前記光入射窓から入射された前記光に応じて電子を出射する光電変換部と、
前記筐体内に配置され、前記光電変換部から出射された電子を増倍する電子増倍部と、
前記光入射窓と別体に形成されると共に前記光入射面に固定され、前記外部装置からの前記光を前記光入射面に向けて通過させる光通過部を有する位置決め部材と、を備え、
前記位置決め部材は、前記外部装置に対する機械的な位置決めの基準となる基準部を有している、
電子管。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記位置決め部材は、前記光通過部が前記光電変換部と対向するとともに、前記光通過部を通過した前記光が前記光電変換部の所望の領域に入射するように前記光入射面に固定されている、
請求項1に記載の電子管。
【請求項3】
前記位置決め部材、前記光電変換部が設けられる基材部及び前記電子増倍部の少なくとも一つには、目印部が形成されている、
請求項1に記載の電子管。
【請求項4】
前記電子増倍部は、少なくとも一方向に配列され、前記光入射窓から入射された複数の前記光のそれぞれに応じて前記光電変換部から出射された電子のそれぞれを増倍するための複数のチャンネルを有している、
請求項1に記載の電子管。
【請求項5】
前記位置決め部材は、前記光通過部に設けられ、前記外部装置から前記光の入射を受けると共に当該光を前記光入射面に向けて出射する光学素子を有する、
請求項1に記載の電子管。
【請求項6】
前記基準部は、前記外部装置に対する位置の基準となる位置基準と、前記外部装置に対する角度の基準となる角度基準と、を有している、
請求項1に記載の電子管。
【請求項7】
前記基準部は、前記位置決め部材に形成された突起、孔、切り欠き、及び、端面のすくなくとも1つを含む、
請求項1に記載の電子管。
【請求項8】
前記位置決め部材は、前記光入射面側の第1表面と、前記第1表面と反対側の第2表面とを有し、
前記第1表面及び前記第2表面の少なくとも一方には、反射防止膜が形成されている、
請求項1に記載の電子管。
【請求項9】
前記光通過部には、前記光入射面を外部に向けて露出させる開口が形成されている、
請求項1に記載の電子管。
【請求項10】
前記位置決め部材は、前記光通過部に設けられ、前記外部装置から前記光の入射を受けると共に当該光を前記光入射面に向けて出射する光学素子を含み、
前記光学素子は、複数の前記チャンネルのそれぞれに位置合わせされた複数の光学構造を含む、
請求項4に記載の電子管。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子管及び分光器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本体と、本体の端部に設けられた支持体と、を備える光電子増倍管が記載されている。本体は、光透過性を有する筒状部材と、筒状部材に収容され、カソード及びダイノードを有する光電子増倍部と、を有している。カソードは、筒状部材の外部から入射する光を受光し、光電子を放出する。放出された光電子は、ダイノードに入射する。
【0003】
この光電子増倍管は、分析試料を発光させる発光部を有する測定装置に取り付けられる。具体的には、光電子増倍管は、支持体の固定孔と、当該固定孔に対応する位置に設けられた測定装置の対向部材の貫通孔とに、ボルトが挿入されることで固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6508140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般的に光電子増倍管は、例えば構成部材の公差や組立精度、製造される際の加熱工程等の製造に関する影響から設計通りの機械的精度を出すことが困難な場合があった。そのため、個体差が生じる場合があり、例えば上述したような測定装置のような外部装置に対して同じように取り付けても、光学的な位置関係に違いが生じてしまうため、同じ入力信号に対しても外部装置が示す出力信号に違いが生じる場合があった。そのような場合、外部装置への取り付け状態の微調整が必要となり、外部装置を動作させながらの調整作業となるため、容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明は、容易且つ高精度に位置決め可能な電子管及び分光器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子管は、[1]「外部装置に取り付けられて用いられる電子管であって、光入射面を含み、当該光入射面を介して前記外部装置からの光を入射させる光入射窓を有する筐体と、前記光入射窓に対向するように前記筐体内に配置され、前記光入射窓から入射された前記光に応じて電子を出射する光電変換部と、前記筐体内に配置され、前記光電変換部から出射された電子を増倍する電子増倍部と、前記光入射窓と別体に形成されると共に前記光入射面に固定され、前記外部装置からの前記光を前記光入射面に向けて通過させる光通過部を有する位置決め部材と、を備え、前記位置決め部材は、前記外部装置に対する機械的な位置決めの基準となる基準部を有している、電子管」である。
【0008】
この電子管は、光入射窓を含む筐体と、筐体の内部に配置された光電変換部及び電子増倍部と、光入射窓の光入射面に固定された位置決め部材と、を備えている。そして、位置決め部材が、外部装置に対する機械的な位置決めの基準となる基準部を有している。この位置決め部材は、光入射窓とは別体に構成されて光入射窓に固定されている。したがって、位置決め部材を、電子管として完成した後(電子管としての製造工程を終えた後)、つまり、電子管の製造に関する影響に起因する機械的精度の変化が確定してから、位置決め部材を所望の状態で光入射窓に固定することができる。そのため、位置決め部材の基準部は、電子管の製造に関する影響を受け難い。したがって、電子管を外部装置に取り付けるに際して、位置決め部材の基準部を用いることにより、基準部の機械精度に応じた高精度な位置決めが可能である。したがって、この電子管によれば、外部装置に対して容易且つ高精度に位置決めすることが可能となる。
【0009】
本発明に係る電子管は、[2]「前記位置決め部材は、前記光通過部が前記光電変換部と対向するとともに、前記光通過部を通過した前記光が前記光電変換部の所望の領域に入射するように前記光入射面に固定されている、上記[1]に記載の電子管」であってもよい。この場合、外部装置からの光を光電変換部の適切な領域に導くような高精度な位置決めを行うことができる。
【0010】
本発明に係る電子管は、[3]「前記位置決め部材、前記光電変換部が設けられる基材部及び前記電子増倍部の少なくとも一つには、目印部が形成されている、上記[1]又は[2]に記載の電子管」であってもよい。この場合、目印部によって高精度な位置決めを行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許