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公開番号2025089219
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2024025969
出願日2024-02-22
発明の名称電力制御システムおよび電力制御方法
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02J 3/00 20060101AFI20250605BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】負荷の出力を調整することなく、蓄電装置を用いて余剰電力の発生を抑制することが可能な電力制御システムおよび電力制御方法を提供する。
【解決手段】この電力制御システム100は、1日における自然エネルギーを用いた太陽光モジュール60による発電電力量、および、施設で使用される負荷70の消費電力量の予測を行う予測部20と、予測部20の予測結果に基づいて、発電電力量から消費電力量を差し引いた電力量のうち、蓄電装置32に充電できず、かつ、負荷70により消費することもできない余剰電力の発生を抑制するように、蓄電装置32の充放電を行わせて、蓄電装置32の空き容量を調整する制御を行う制御部10と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
1日における自然エネルギーを用いた発電システムによる発電電力量、および、施設で使用される負荷の消費電力量の予測を行う予測部と、
前記予測部の予測結果に基づいて、前記発電電力量から前記消費電力量を差し引いた電力量のうち、蓄電装置に充電できず、かつ、前記負荷により消費することもできない電力である余剰電力の発生を抑制するように、前記蓄電装置の充放電を行わせて、前記蓄電装置の空き容量を調整する制御を行う制御部と、を備える、電力制御システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記予測部の前記予測結果に基づいて、前記余剰電力の発生を抑制するように前記蓄電装置の空き容量を調整する前記蓄電装置の充放電タイミングに関する1日の運転計画を生成するとともに、前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項1に記載の電力制御システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記予測部の前記予測結果に基づいて取得した、1日のうちに前記余剰電力が発生する時間帯があるという情報に対応した余剰電力有運転パターン、または、1日のうちに前記余剰電力が発生する時間帯がないという情報に対応した余剰電力無運転パターンに基づいて前記蓄電装置の運転を行うとともに、前記余剰電力有運転パターンに基づいて前記蓄電装置の充放電の制御を行う場合に、前記蓄電装置の空き容量を調整する充放電の制御を行うように構成されている、請求項1に記載の電力制御システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記余剰電力有運転パターンに基づいて前記蓄電装置の充放電の制御を行う場合に、取得した前記余剰電力の発生予測時刻の前に、前記蓄電装置を放電する制御を行うように、前記蓄電装置の充放電タイミングに関する1日の運転計画を生成し、前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項3に記載の電力制御システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記1日の運転計画に基づいて前記余剰電力有運転パターンにより前記蓄電装置の充放電の制御を行う場合に、前記余剰電力の発生予測時刻の終了時に、予め前記蓄電装置が満充電となるように、前記余剰電力の発生予測時刻の前に、前記蓄電装置を放電する制御を行うように構成されている、請求項4に記載の電力制御システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記余剰電力無運転パターンに基づいて前記蓄電装置の充放電の制御を行う場合に、少なくとも前記発電システムが電力を発電する時刻以外の時間帯において、電力系統から受電した電力により、前記蓄電装置を満充電とするような前記蓄電装置の充放電タイミングに関する1日の運転計画を生成し、前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項3に記載の電力制御システム。
【請求項7】
前記余剰電力無運転パターンは、1日のうちに前記余剰電力が発生する時間帯がない場合でかつ前記発電電力量が設定値以上の場合に対応する第1余剰無運転パターン、または、1日のうちに前記余剰電力が発生する時間帯がない場合でかつ前記発電電力量が前記設定値未満である場合に対応する第2余剰無運転パターンを含み、
前記制御部は、前記発電電力量に関する前記予測結果に基づいて、前記第1余剰無運転パターンまたは前記第2余剰無運転パターンに基づいて、前記1日の運転計画を生成するとともに、生成した前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項6に記載の電力制御システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1余剰無運転パターンに基づいて、少なくとも前記発電システムが電力を発電する時刻には、前記蓄電装置を充電する制御を行わずに、発電電力を前記負荷で消費するような前記1日の運転計画を生成し、前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項7に記載の電力制御システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2余剰無運転パターンに基づいて、前記施設で消費される前記消費電力量が小さい時間帯に、前記電力系統から受電した電力を用いて、前記蓄電装置を充電する制御を行うような前記1日の運転計画を生成し、前記1日の運転計画に基づいて、前記蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている、請求項7に記載の電力制御システム。
【請求項10】
前記発電システムは、太陽光エネルギーを用いた太陽光発電システムを含み、
前記予測部は、気象情報に基づいて、1日における、前記太陽光発電システムによる前記発電電力量および前記施設で消費される前記消費電力量に関する予測を1日に1度行うように構成されている、請求項1に記載の電力制御システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、電力制御システムおよび電力制御方法に関し、特に、蓄電装置を用いた電力制御システムおよび電力制御方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、蓄電装置を用いた電力制御システムおよび電力制御方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載の電力制御システムは、時間帯ごとの太陽光パネルによる発電電力、および、電力を利用する施設における消費電力を予測する。また、上記特許文献1に記載の電力制御システムは、発電電力が過剰となる場合に、電力系統から受電するための電力配線に発電電力が逆流してしまう現象である逆潮流の発生を防ぐために、制御マイコン(制御部)により取得された蓄電地のSOC(蓄電残量)が所定の充電しきい値未満の場合には、発電電力を蓄電池に充電させる制御を行う。また、上記特許文献1に記載の電力制御システムは、制御マイコンにより取得された蓄電池のSOCが所定の充電しきい値以上の場合には、予め設定した負荷の出力の許容範囲内で、消費電力を増加させる指令を負荷に対して行い、負荷の出力を増加させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-112674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の電力制御システムは、制御マイコンにより取得された蓄電地のSOCが所定の充電しきい値以上か、または、しきい値未満かに応じて、予め設定した負荷の出力の許容範囲内負荷の出力を増加させるか、蓄電池の充電を行う構成が開示されている。しかしながら、上記特許文献1に記載の電力制御システムでは、負荷の出力の増減は、予め設定した負荷の出力の許容範囲内でしか増減させられないため、対処が可能な範囲が非常に限られる。たとえば、発電電力が過剰になっている際に、蓄電池のSOCが所定の充電しきい値以上で、発電電力を蓄電池の充電に用いない場合、負荷の出力は、予め設定した負荷の出力の許容範囲内でしか変化させられないため、発電電力の全てを消費することができずに、余剰電力が発生してしまうことがある。そのため、負荷の出力を調整することなく、蓄電装置を用いて余剰電力の発生を抑制することが可能な電力制御システムおよび電力制御方法が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、負荷の出力を調整することなく、蓄電装置を用いて余剰電力の発生を抑制することが可能な電力制御システムおよび電力制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による電力制御システムは、1日における自然エネルギーを用いた発電システムによる発電電力量、および、施設で使用される負荷の消費電力量の予測を行う予測部と、予測部の予測結果に基づいて、発電電力量から消費電力量を差し引いた電力量のうち、蓄電装置に充電できず、かつ、負荷により消費することもできない余剰電力の発生を抑制するように、蓄電装置の充放電を行わせて、蓄電装置の空き容量を調整する制御を行う制御部と、を備える。
【0008】
この発明の第1の局面による電力制御システムは、上記のように、予測部の予測結果に基づいて、発電電力量から消費電力量を差し引いた電力量のうち、蓄電装置に充電できず、かつ、負荷により消費することもできない余剰電力の発生を抑制するように、蓄電装置の充放電を行わせて、蓄電装置の空き容量を調整する制御を行う制御部を備える。これにより、発電電力が過剰になる場合にも、余剰電力の発生を抑制するように、蓄電装置の空き容量が調整されるので、発電電力を蓄電装置に充電する空き容量を確保できる。その結果、負荷の出力を調整することなく、蓄電装置を用いて余剰電力の発生を抑制することができる。
【0009】
上記第1の局面による電力制御システムにおいて、好ましくは、予測部の予測結果に基づいて、余剰電力の発生を抑制するように蓄電装置の空き容量を調整する蓄電装置の充放電タイミングに関する1日の運転計画を生成するとともに、1日の運転計画に基づいて、蓄電装置の充放電の制御を行うように構成されている。このように構成すれば、予測結果に基づいて生成した1日の運転計画に基づいて、各時間帯における蓄電装置の充放電が行われて蓄電装置の空き容量を調整される。そのため、各時間帯において、都度予測結果を取得し、取得した予測結果に基づいて、蓄電装置の充放電を行う場合に比べて、制御部の処理負荷を抑制しながら、蓄電装置の空き容量を調整することができる。
【0010】
上記第1の局面による電力制御システムにおいて、好ましくは、制御部は、予測部の予測結果に基づいて取得した、1日のうちに余剰電力が発生する時間帯があるという情報に対応した余剰電力有運転パターン、または、1日のうちに余剰電力が発生する時間帯がないという情報に対応した余剰電力無運転パターンに基づいて蓄電装置の充放電の制御を行うとともに、余剰電力有運転パターンに基づいて蓄電装置の充放電の制御を行う場合に、蓄電装置の空き容量を調整する充放電の制御を行うように構成されている。このように構成すれば、余剰電力が有るか無いかという単純な予測結果に基づいて、選択される運転パターンのいずれかに基づいて、容易に蓄電装置の充放電の制御を行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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