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公開番号
2025090343
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-17
出願番号
2023205526
出願日
2023-12-05
発明の名称
粒子分散液の送液装置
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01J
4/00 20060101AFI20250610BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】カップリング反応のような溶媒へ溶解しない原材料を用いる反応において、マイクロフロー合成のためのマイクロ流路へ粒子状の原材料を含む粒子分散液を閉塞なく送液する送液装置を提供できる。
【解決手段】粒子分散液の送液装置は、粒度分布を有する粒子が液体中に分散している粒子分散液の送液装置であって、粒子分散液を有する分散液タンクと、粒子分散液を送液する送液ポンプと、送液ポンプと接続され、分散液タンクから粒子分散液を吸入する配管と、を備え、配管は、送液ポンプ側の配管径D1が、分散液タンク側の配管径D2より小さく、D1<D2の関係を満たす。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
粒度分布を有する粒子が液体中に分散している粒子分散液の送液装置であって、
前記粒子分散液を有する分散液タンクと、
前記粒子分散液を送液する送液ポンプと、
前記送液ポンプと接続され、前記分散液タンクから前記粒子分散液を吸入する配管と、
を備え、
前記配管は、前記分散液タンク側から前記送液ポンプ側にかけて配管径が狭くなるテーパ部を有し、前記テーパ部における前記送液ポンプ側の配管径D1が、前記分散液タンク側の配管径D2より小さく、D1<D2の関係を満たす、
粒子分散液の送液装置。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記配管の前記テーパ部は、前記分散液タンクの液面と交差する方向に配置されている、請求項1に記載の粒子分散液の送液装置。
【請求項3】
前記粒度分布中の粒子径d1以上の粒子を粗大粒子とし、前記粗大粒子の粒子密度をρ
s
、前記粒子分散液の溶媒密度をρ
l
、粘度をμ、前記送液ポンプの流量をQとすると、下記式(1)
2.0×d1^2×(ρ
s
-ρ
l
)>μ×Q/D2^2 (1)
を満たす粒子径d1以上の粗大粒子の前記配管の前記テーパ部への流通が抑制される、請求項1に記載の粒子分散液の送液装置。
【請求項4】
前記送液ポンプから送液された前記粒子分散液の粒子濃度を測定する評価部と、
前記評価部で測定された前記粒子分散液内の前記粒子濃度に基づいて、前記送液ポンプの流量を制御する制御部と、
をさらに備える、
請求項1または2に記載の送液装置。
【請求項5】
前記粗大粒子の粒子径は、50μmより大きい、請求項1または2記載の送液装置。
【請求項6】
前記分散液タンク側の前記配管径D2は、1.0mm以上9.5mm以下である、請求項1または2記載の送液装置。
【請求項7】
前記配管から前記送液ポンプへ吸入された前記粒子分散液の一部を前記分散液タンクに戻す循環配管を設けている、請求項1に記載の粒子分散液の送液装置。
【請求項8】
前記粒子は、マイクロフロー合成のための原材料の粒子であって、
前記送液ポンプから前記マイクロフロー合成のマイクロ流路に前記粒子分散液を送液する、請求項1に記載の粒子分散液の送液装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、マイクロフロー合成のためのマイクロ流路へ原材料粒子を含む粒子分散液を送液する送液装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、化学合成において流通式マイクロリアクターを用いる方法が注目されている。一般的にマイクロリアクターは、内部構造が内径数μmから数mm程度の微細な流路の中で反応を行う装置である。このようなマイクロリアクターは、化学合成において、単位体積当たりの表面積が大きいため温度の制御性が高く、混合効率が良い、等の特徴を有している。化学合成において、表面積が大きく熱伝達性が高いため、例えば、反応時の発熱も周囲に拡散しやすく、温度制御が可能となり、収率の増加や高分子材料の分子量分散度の低減といった効果が得られる。また、混合効率の速さから不安定原料を用いた反応に使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
一方、カップリング反応のような様々な金属触媒を用いた反応では、溶媒への溶解性が低い金属触媒を用いる場合がある。このような反応でも、通常のフラスコ等で合成を行う場合には問題なく合成可能であるが、流通式マイクロリアクターを用いる方法では、細いマイクロ流路を送液するため、金属触媒に粗大粒子が含まれていると閉塞しやすく、安定送液が困難であるという課題がある。
【0004】
これに対し、微粒子を含む分散液をマイクロ流路の導入部から排出部において設置の向きを工夫することにより、安定送液する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4417811号公報
特許第4461900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記方法(特許文献2)では、原料の粒子内にわずかに粗大粒子が混入していた場合、直ちに閉塞してしまうという課題がある。
【0007】
本開示は、前記従来の課題を解決することを目的とする。つまり、本開示は、カップリング反応のような溶媒へ溶解しない原材料を用いる反応において、マイクロフロー合成のためのマイクロ流路へ粒子状の原材料を含む粒子分散液を閉塞なく送液する送液装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示に係る粒子分散液の送液装置は、粒度分布を有する粒子が液体中に分散している粒子分散液を送液する送液装置であって、粒子分散液を有する分散液タンクと、粒子分散液を送液する送液ポンプと、送液ポンプと接続され、分散液タンクから粒子分散液を吸入する配管と、を備え、配管は、分散液タンク側から送液ポンプ側にかけて配管径が狭くなるテーパ部を有し、テーパ部における送液ポンプ側の配管径D1が、分散液タンク側の配管径D2より小さく、D1<D2の関係を満たす。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本開示に係る粒子分散液の送液装置によれば、原材料の粒子分散液中に粗大粒子が混入していた場合においても、閉塞を起こさず、流れが安定した状態で原材料の粒子分散液を送液することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1に係る粒子分散液の送液装置からマイクロフロー合成のためのマイクロ流路までの構成を示す概略図である。
実施の形態1に係る粒子分散液の送液装置における配管のテーパ部を含む粗大粒子抑制部の構成を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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