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公開番号2025090436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205650
出願日2023-12-05
発明の名称締結構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類F16B 5/04 20060101AFI20250610BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】塗膜などの被覆層が損傷しにくい締結構造を提供する。
【解決手段】重ねられた複数の板部と、前記複数の板部を締結する金属製のリベットとを備え、前記リベットは、シャフトと、前記シャフトの端部に配置されたヘッドとを備え、前記複数の板部は、前記ヘッドが当接する第一板部を含み、前記第一板部は、金属製の基材と、前記基材における前記ヘッドに向き合う面に形成された被覆層とを備え、前記基材は、前記ヘッドの外周縁に対応する位置に凹部を備え、前記凹部における前記被覆層の厚さは、前記凹部よりも前記シャフト寄りの部分における前記被覆層の厚さよりも厚い、締結構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
重ねられた複数の板部と、
前記複数の板部を締結する金属製のリベットとを備え、
前記リベットは、シャフトと、前記シャフトの端部に配置されたヘッドとを備え、
前記複数の板部は、前記ヘッドが当接する第一板部を含み、
前記第一板部は、金属製の基材と、前記基材における前記ヘッドに向き合う面に形成された被覆層とを備え、
前記基材は、前記ヘッドの外周縁に対応する位置に凹部を備え、
前記凹部における前記被覆層の厚さは、前記凹部よりも前記シャフト寄りの部分における前記被覆層の厚さよりも厚い、
締結構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、締結構造に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、塗膜を有する二枚の金属板をリベットによって締結する締結構造を開示する。二枚の金属板を締結する前のリベットは、頭部と胴部とを備える。二枚の金属板には、リベットの胴部が挿通される貫通孔が設けられている。リベットの胴部を貫通孔に挿入し、胴部における頭部と反対側の端部を塑性変形させることでカシメ部が形成される。本明細書では、胴部をシャフト、上記頭部をフランジヘッド、カシメ部をシャフトヘッドと呼ぶ。
【0003】
上記のリベットは、二枚の金属板を締結する役割を有している。そのため、フランジヘッドにおける金属板に接する面は、凸部を有する。凸部は、金属板の表面の塗膜を剥がし、金属板に接触する。その結果、リベットと金属板とが導通される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-202290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リベットを用いた締結構造が形成される場所によっては、リベットと金属板とが導通することが問題となる場合がある。例えば自動車などの外装パネルの締結構造などでは、締結構造の近傍に水分が付着し易い。このような環境では、金属板の塗膜が損傷した場合、金属製のリベットと金属板との間に水分が入り込み、ガルバニック腐食が生じる恐れがある。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明の目的の一つは、塗膜などの被覆層が損傷しにくい締結構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る締結構造は、
重ねられた複数の板部と、
前記複数の板部を締結する金属製のリベットとを備え、
前記リベットは、シャフトと、前記シャフトの端部に配置されたヘッドとを備え、
前記複数の板部は、前記ヘッドが当接する第一板部を含み、
前記第一板部は、金属製の基材と、前記基材における前記ヘッドに向き合う面に形成された被覆層とを備え、
前記基材は、前記ヘッドの外周縁に対応する位置に凹部を備え、
前記凹部における前記被覆層の厚さは、前記凹部よりも前記シャフト寄りの部分における前記被覆層の厚さよりも厚い。
【発明の効果】
【0008】
リベットの取付け時、リベットのヘッドの外周縁は第一板部に向かって変形し易い。第一板部に向かって変形した外周縁によって、被覆層に強い応力が作用する恐れがある。上記構成の締結構造では、被覆層における応力が作用し易い部分、すなわち被覆層におけるヘッドの外周縁が接触する部分の厚さが厚くなっているため、被覆層が損傷しにくい。その結果、締結構造におけるガルバニック腐食が抑制される。また、上記構成の締結構造では、ヘッドと被覆層との間にパッキンなどの保護板を追加する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態1に記載される締結構造の概略断面図である。
図2は、図1の締結構造を下方から見た平面図である。
図3は、実施形態2に記載される締結構造の概略断面図である。
図4は、実施形態3に記載される締結構造の概略断面図である。
図5は、実施形態4に記載される締結構造の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る締結構造の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は同一または相当部分を示す。各図面が示す部材の大きさは、説明を明確にする目的で表現されており、必ずしも実際の寸法を表すものではない。なお、本発明は以下の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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