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公開番号2025093539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209251
出願日2023-12-12
発明の名称モータ駆動回路およびそれを備える射出成形機、ならびに、電源回路
出願人株式会社日本製鋼所
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250617BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】三相交流電源によりモータを駆動するモータ駆動回路において、比較的小型の構成でコモンモードノイズを低減する。
【解決手段】モータ駆動回路10は、三相交流電源20によりモータ150を駆動する。モータ駆動回路は、コンバータ233と、インバータ231と、三相交流電源20とコンバータ233とを接続する交流電力線ACLと、ノイズ補償回路220とを備える。コンバータ233は、三相交流電源20からの入力交流電圧を直流電圧に変換する。インバータ231は、当該直流電圧を交流電圧に変換してモータ150を駆動する。ノイズ補償回路220は、交流電力線ACLで検出されたコモンモードノイズを反転増幅して得られた電圧信号を、当該交流電力線ACLに供給する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
三相交流電源によりモータを駆動するモータ駆動回路であって、
前記三相交流電源からの入力交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、
前記直流電圧を変換して三相の出力交流電圧を生成し、前記モータを駆動するインバータと、
前記三相交流電源と前記コンバータとを接続する交流電力線と、
前記交流電力線に接続され、前記交流電力線に流れるコモンモードノイズ電流を低減するように構成されたノイズ補償回路とを備え、
前記ノイズ補償回路は、前記交流電力線の各相について、
対応する電力線と接地電位との間に直列接続された第1キャパシタおよび抵抗器と、
前記第1キャパシタと前記抵抗器との間の接続ノードの電圧を反転して増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力端子と前記対応する電力線との間に接続された第2キャパシタとを含む、モータ駆動回路。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記交流電力線の各相と接地電位との間に接続された第3キャパシタを含むフィルタ回路をさらに備える、請求項1に記載のモータ駆動回路。
【請求項3】
三相交流電源によりモータを駆動するモータ駆動回路であって、
前記三相交流電源からの入力交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、
前記直流電圧を変換して三相の出力交流電圧を生成し、前記モータを駆動するインバータと、
前記三相交流電源と前記コンバータとを接続する交流電力線と、
前記交流電力線に接続され、前記交流電力線に流れるコモンモードノイズ電流を低減するように構成されたノイズ補償回路とを備え、
前記ノイズ補償回路は、
前記交流電力線の各相に対して設けられ、対応する電力線と接地電位との間に直列接続された第1キャパシタおよび抵抗器と、
各相における前記第1キャパシタと前記抵抗器との間の接続ノードに接続され、入力電圧を反転して増幅する増幅器と、
前記交流電力線の各相に対して設けられ、前記増幅器の出力端子と対応する電力線との間に接続された第2キャパシタとを含む、モータ駆動回路。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のモータ駆動回路を備えた、射出成形機。
【請求項5】
三相交流電源を用いたモータ駆動回路用の電源回路であって、
前記三相交流電源からの交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、
前記三相交流電源と前記コンバータとを接続する交流電力線と、
前記交流電力線に接続され、前記交流電力線に流れるコモンモードノイズ電流を低減するように構成されたノイズ補償回路とを備え、
前記ノイズ補償回路は、前記交流電力線の各相について、
対応する電力線と接地電位との間に直列接続された第1キャパシタおよび抵抗器と、
前記第1キャパシタと前記抵抗器との間の接続ノードの電圧を反転して増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力端子と前記対応する電力線との間に接続された第2キャパシタとを含む、電源回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、モータ駆動回路およびそれを備える射出成形機、ならびに、電源回路に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特開平10-94244号公報(特許文献1)には、電圧形PWM(Pulse Width Modulation)インバータにより誘導電動機を駆動するシステムの主回路に、アクティブコモンモードキャンセラ(ACC:Active Common mode noise Canceller)を適用した構成が開示されている。特開平10-94244号公報(特許文献1)のシステムにおいては、インバータなどの電力変換装置における電力用半導体素子のスイッチング時に発生するコモンモード電圧を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-94244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、コンバータ等の電力変換装置を有するモータ駆動回路に生じるコモンモードノイズを低減するために、三相の交流電力線の各相と接地電位との間にキャパシタを配置したノイズフィルタを用いる構成が知られている。このようなノイズフィルタは、比較的シンプルな構成でコモンモードノイズを低減することができる。
【0005】
一方で、発生するコモンモードノイズが大きい場合には、配置するキャパシタの容量を大きくすることが必要となる。しかしながら、ノイズフィルタのキャパシタの容量を大きくすると、機器サイズが大きくなるとともに、当該ノイズフィルタによる漏れ電流が大きくなるという課題がある。逆に、キャパシタの容量が不足すると、コモンモードノイズの影響が電源供給設備に及んでしまい、当該電源設備の漏電遮断器が作動したり、同じ電源に接続されている他の周辺機器の誤動作の要因となったりする場合がある。
【0006】
特開平10-94244号公報(特許文献1)に開示されたACCは、モータを駆動するインバータとモータとの間の電力線においてコモンモード電圧を検出し、当該電力線にコモンモードトランスを介してコモンモード電圧と逆相の電圧を供給することによって、コモンモードノイズを低減している。
【0007】
しかしながら、射出成形機のように、同じ電源回路に複数のモータが接続された構成の場合に特開平10-94244号公報(特許文献1)のACCを適用すると、各モータに対してACCを配置することが必要であるため、装置全体が大きくなってしまう。
【0008】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、三相交流電源によりモータを駆動するモータ駆動回路において、比較的小型の構成でコモンモードノイズを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の局面に係るモータ駆動回路は、三相交流電源によりモータを駆動する。モータ駆動回路は、コンバータと、インバータと、三相交流電源とコンバータとを接続する交流電力線と、交流電力線に接続されたノイズ補償回路とを備える。コンバータは、三相交流電源からの入力交流電圧を直流電圧に変換する。インバータは、直流電圧を変換して三相の出力交流電圧を生成してモータを駆動する。ノイズ補償回路は、交流電力線に流れるコモンモードノイズ電流を低減するように構成される。ノイズ補償回路は、交流電力線の各相について、第1キャパシタおよび第2キャパシタと、抵抗器と、増幅器とを含む。第1キャパシタおよび抵抗器は、対応する電力線と接地電位との間に直列接続されている。増幅器は、第1キャパシタと抵抗器との間の接続ノードの電圧を反転して増幅する。第2キャパシタは、増幅器の出力端子と対応する電力線との間に接続されている。
【0010】
本開示の第2の局面に係るモータ駆動回路は、三相交流電源によりモータを駆動する。モータ駆動回路は、コンバータと、インバータと、三相交流電源とコンバータとを接続する交流電力線と、交流電力線に接続されたノイズ補償回路とを備える。コンバータは、三相交流電源からの入力交流電圧を直流電圧に変換する。インバータは、直流電圧を変換して三相の出力交流電圧を生成してモータを駆動する。ノイズ補償回路は、交流電力線に流れるコモンモードノイズ電流を低減するように構成される。ノイズ補償回路は、増幅器と、交流電力線の各相に対して設けられた第1キャパシタ、第2キャパシタおよび抵抗器とを含む。第1キャパシタおよび抵抗器は、交流電力線の各相において、対応する電力線と接地電位との間に直列接続されている。増幅器は、交流電力線の各相における第1キャパシタと抵抗器との間の接続ノードに接続され、入力電圧を反転して増幅する。第2キャパシタは、交流電力線の各相において、増幅器の出力端子と対応する電力線との間に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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