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公開番号2025094578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210220
出願日2023-12-13
発明の名称燃料電池スタックケース
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 8/2475 20160101AFI20250618BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池セルを簡単且つ短時間で交換可能としつつ、不良セルを取り外した状態でも発電することができる燃料電池スタックケースを提供する。
【解決手段】燃料電池スタックケース1は、ケース本体11と、燃料電池セル3の積層方向D1に間隔を空けてケース本体11内に固定されている複数の固定金属板12と、積層方向D1への弾性および導電性を有し、固定金属板12に設置されている複数の弾性体13と、弾性体13を介して固定金属板12に支持され、積層方向D1に移動可能な複数の可動金属板14と、を含み、積層方向D1に隣り合って配置されている一対の可動金属板14の間に、燃料電池セル3を取り付けおよび取り外し可能に構成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の燃料電池セルを交換可能に積層収容する燃料電池スタックケースであって、
前記燃料電池セルの積層方向に対して交差する交差方向に開口した開口部を有し、前記燃料電池セルのそれぞれが前記開口部を通して内部に挿抜されるケース本体と、
前記交差方向に広がる板形状を有し、前記積層方向に間隔を空けて前記ケース本体の内側に固定されている複数の固定金属板と、
前記積層方向への弾性および導電性を有し、前記固定金属板に設置されている複数の弾性体と、
前記交差方向に広がる板形状を有し、前記弾性体を介して前記固定金属板に支持され、前記積層方向に移動可能な複数の可動金属板と、を含み、
前記積層方向に隣り合って配置されている一対の前記可動金属板の間、または、前記固定金属板とその固定金属板に隣り合って配置され且つその固定金属板とは別の固定金属板に前記弾性体を介して支持されている前記可動金属板との間に、前記燃料電池セルを取り付けおよび取り外し可能に構成されていることを特徴とする燃料電池スタックケース。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記可動金属板は、前記ケース本体の前記開口部の側に位置する端部に形成され、前記開口部を通して前記ケース本体に挿入される前記燃料電池セルの先端部を前記ケース本体の内方に導き入れる導入口を有していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項3】
前記可動金属板および/または前記固定金属板は、前記燃料電池セルと圧接する板面に形成された被嵌合部を有し、前記燃料電池セルに形成されている嵌合部と前記被嵌合部とが嵌め合うことで、前記板面上での前記燃料電池セルの位置が決められることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項4】
前記被嵌合部は、凹形状に形成されており、
前記嵌合部は、前記凹形状に対応した凸形状に形成されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項5】
前記被嵌合部は、半球状の凹面を有しており、
前記嵌合部は、前記凹面に対応した半球状の凸面を有している、
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項6】
前記被嵌合部は、前記板面に対して直交方向に延びる第1内側面と、該第1内側面における前記直交方向で前記板面とは反対側に位置する端部から、前記ケース本体の前記開口部の側に向かうに従って前記板面に近づくように延びる第2内側面と、を有しており、
前記嵌合部は、前記第1内側面の形状に対応した第1外側面と、前記第2内側面の形状に対応した第2外側面と、を有している、
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項7】
前記弾性体は、前記固定金属板の周縁部に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタックケース。
【請求項8】
前記可動金属板および/または前記固定金属板における前記ケース本体の前記開口部の側に位置する端部に設けられ、前記燃料電池セルのそれぞれが挿抜される箇所の少なくとも一部を開閉可能に覆うカバー部材をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタックケース。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池スタックケースに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
複数の燃料電池セルを積層収容する従来の燃料電池スタックケースとして、例えば、特許文献1には、スタッドボルトを貫通させた中間締め付け板をセルスタック内に積層してセルスタックを複数のセルブロックに分割し、スタッドボルトにおける中間締め付け板の両側にそれぞれ中間ナットを備えた燃料電池スタックが開示されている。この燃料電池スタックにおいて、不良が生じた単セルを交換する場合、当該不良セルを含む交換セルブロックに隣接する中間締め付け板および中間ナットにより、交換セルブロック以外のセルブロックへの加圧と、交換セルブロックへ付与された圧力の開放とが行われ、交換セルブロックがセルスタックから取り出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-93970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の燃料電池スタックにおける不良セルの交換では、中間ナットを締め付けることで中間締め付け板を移動させてセルスタックから交換セルブロックを取り出し、その交換セルブロックを更に分解して不良セルを取り除き再度組み直すという工程が発生する。このような工程を含む不良セルの交換作業は煩雑であり時間を要する。また、交換セルブロックを取り出したことでセルスタックに空隙が生じてしまい、新しいセルブロックをセルスタックに取り付けるまでは燃料電池としての運用(発電)ができないという課題がある。
【0005】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、燃料電池セルを簡単且つ短時間で交換可能としつつ、不良セルを取り外した状態でも発電することができる燃料電池スタックケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため本発明の一態様は、複数の燃料電池セルを交換可能に積層収容する燃料電池スタックケースを提供する。この燃料電池スタックケースは、前記燃料電池セルの積層方向に対して交差する交差方向に開口した開口部を有し、前記燃料電池セルのそれぞれが前記開口部を通して内部に挿抜されるケース本体と、前記交差方向に広がる板形状を有し、前記積層方向に間隔を空けて前記ケース本体の内側に固定されている複数の固定金属板と、前記積層方向への弾性および導電性を有し、前記固定金属板に設置されている複数の弾性体と、前記交差方向に広がる板形状を有し、前記弾性体を介して前記固定金属板に支持され、前記積層方向に移動可能な複数の可動金属板と、を含み、前記積層方向に隣り合って配置されている一対の前記可動金属板の間、または、前記固定金属板とその固定金属板に隣り合って配置され且つその固定金属板とは別の固定金属板に前記弾性体を介して支持されている前記可動金属板との間に、前記燃料電池セルを取り付けおよび取り外し可能に構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る燃料電池スタックケースによれば、燃料電池セルを簡単且つ短時間で交換可能としつつ、不良セルを取り外した状態でも発電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る燃料電池スタックケースの外観を示す斜視図である。
図1におけるA-A線断面図である。
上記実施形態における燃料電池セルの構成例を示す平面図である。
図3におけるB-B線断面図である。
上記実施形態における固定金属板および可動金属板のガスの流路周辺の構成を説明する拡大断面図である。
上記実施形態において燃料電池セルが取り付けられる前の状態を示す断面図である。
上記実施形態におけるカバー部材の開閉動作を説明する側面図である。
上記実施形態において燃料電池セルの一部が取り外された状態を示す断面図である。
上記実施形態に関連する固定金属板および可動金属板の配置についての変形例を示す断面図である。
上記実施形態に関連する嵌合部および被嵌合部の形状についての変形例を示す拡大断面図である。
図10の変形例に対応した嵌合部の配置について説明する平面図である。
上記実施形態に関連するカバー部材の変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池スタックケース1の外観を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるA-A線断面図である。なお、以下で説明する各図において、矢印D1方向は、燃料電池セル3の積層方向を示し、矢印D2方向は、燃料電池セル3の挿抜方向を示し、矢印D3は、積層方向D1および挿抜方向D2に直交する方向を示している。
【0010】
図1および図2において、本実施形態の燃料電池スタックケース1は、例えば、ケース本体11と、複数の固定金属板12と、複数の弾性体13と、複数の可動金属板14と、カバー部材15と、含んでいる。本実施形態では、箱型の燃料電池スタックケース1における高さ方向(上下方向)が積層方向D1に対応しており、各燃料電池セル3が平置き状態で上下に積み重ねられる一例を説明する。なお、本実施形態と同様にして、箱型の燃料電池スタックケースにおける幅方向(左右方向)を積層方向とし、燃料電池セルを縦置き状態で左右に並べることも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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