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公開番号2025097128
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023213244
出願日2023-12-18
発明の名称シート表皮の吊り込み構造、車両用シート、及び吊り込み構造部の製造方法
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B68G 7/052 20060101AFI20250623BHJP(馬具;詰め物,かわ張りされた物品)
要約【課題】二枚の表皮片を均等に吊り込むことができると共に外観品質を確保することができるシート表皮の吊り込み構造、車両用シート、及び吊り込み構造部の製造方法を得る。
【解決手段】吊り込み布42は、第一表皮片28の端部28Aと第二表皮片30の端部30Aとの間に挟まれて共縫いされた挟み込み部42Sを備えると共に、挟み込み部42Sから着座乗員側とは反対側に延出された延出部42Eを備える。吊り込み布42の延出部42Eに取り付けられたホグリングは、吊り込み溝24の底部に設けられたインサートワイヤ46に係止される。第一表皮片28の端部28Aと第二表皮片30の端部30Aとは吊り込み布42の挟み込み部42Sよりも着座乗員側の部分で乗員側縫合部S3にて縫合されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両用シートのクッション材を構成し、吊り込み溝が形成されると共に、前記吊り込み溝の底部に被係止部材が設けられたパッド材と、
前記パッド材に被せられ、第一表皮片と第二表皮片とを含んで構成され、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とが縫合されて前記吊り込み溝内に配置される吊り込み部を備えるシート表皮と、
前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に挟まれて共縫いされた挟み込み部を備えると共に前記挟み込み部から着座乗員側とは反対側に延出された延出部を備え、前記延出部には前記被係止部材に係止される係止部材が取り付けられる吊り込み布と、
前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを前記挟み込み部よりも着座乗員側の部分で縫合している乗員側縫合部と、
を有するシート表皮の吊り込み構造。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記吊り込み布は、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間において着座乗員側の端部である折り返し部で折り返され、一方の端末が前記第一表皮片の端部の先端及び前記第二表皮片の端部の先端に揃えられており、
前記吊り込み布において折り返しにより重ねられた重なり部のうち前記一方の端末から前記折り返し部との境界部までの部分である重ね片部において、前記折り返し部との境界部を、前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部のうち前記重ね片部に接する方の端部に縫い付けている第一縫製部と、
前記吊り込み布の前記重なり部を前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部の両方に縫い付けている第二縫製部と、
が設けられている、請求項1に記載のシート表皮の吊り込み構造。
【請求項3】
着座乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、
着座乗員の背部を支持するシートバックと、
を備え、
前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方が請求項1又は請求項2に記載のシート表皮の吊り込み構造を有する車両用シート。
【請求項4】
第一表皮片の端部と第二表皮片の端部とが縫合されて吊り込み溝内に配置される吊り込み部を備えるシート表皮と、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に挟まれて共縫いされかつ着座乗員側の端部である折り返し部で折り返されている挟み込み部を備えると共に前記挟み込み部から着座乗員側とは反対側に延出された延出部を備える吊り込み布と、を有する吊り込み構造部の製造方法であって、
前記吊り込み布において、前記挟み込み部となる部分を第一部分とし、前記延出部となる部分を第二部分とし、
前記第一部分における前記第二部分側とは反対側の端末を前記第一表皮片の端部の先端に揃えた状態で前記第一表皮片の端部に前記吊り込み布を重ね、前記第一部分を折り返しの起点とする位置で前記第一表皮片の端部に縫い付ける第一工程と、
前記第一工程の後、前記吊り込み布を前記第一工程で縫い付けられた部分で折り返した後、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に前記第一部分を挟み、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを前記第一部分の位置よりも着座乗員側となる部分で縫合する第二工程と、
前記第二工程の後、前記第一部分において折り返しによって重ねられた重なり部を、前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部に縫い付ける第三工程と、
を有する吊り込み構造部の製造方法。
【請求項5】
第一表皮片の端部と第二表皮片の端部とが縫合されて吊り込み溝内に配置される吊り込み部を備えるシート表皮と、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に挟まれて共縫いされかつ着座乗員側の端部である折り返し部で折り返されている挟み込み部を備えると共に前記挟み込み部から着座乗員側とは反対側に延出された延出部を備える吊り込み布と、を有する吊り込み構造部の製造方法であって、
前記吊り込み布において、前記挟み込み部となる部分を第一部分とし、前記延出部となる部分を第二部分とし、
前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを重ね合わせ、それらの先端側から所定距離の位置で前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを縫合する第一工程と、
前記第一工程の後、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを前記第一工程で縫合した箇所を起点として互いの離間方向に開いた後、前記第一表皮片の端部のうち開かれた側の面に前記第一部分を重ねて更に前記第一部分における前記第二部分側とは反対側の端末を前記第一表皮片の端部の先端に揃えた状態で、前記第一表皮片の端部の開かれた部分に前記第一部分を折り返しの起点とする位置で縫い付ける第二工程と、
前記第二工程の後、前記吊り込み布を前記第二工程で縫い付けられた部分で折り返し、かつ前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に前記第一部分を挟み、前記第一部分において折り返しによって重ねられた重なり部を、前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部に縫い付ける第三工程と、
を有する吊り込み構造部の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート表皮の吊り込み構造、車両用シート、及び吊り込み構造部の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
車両用シートにおいてパッド材に形成された吊り込み溝にシート表皮が吊り込まれる構造が知られている。また、このような構造において、シート表皮を構成する二枚の表皮片の端部の間に吊り込み用の布材が挟まれて共縫いされている場合がある(例えば、下記特許文献1の図8及び図9参照)。このような場合、吊り込み用の布材を吊り込み溝の底部側に引き込むことによって二枚の表皮片を均等に吊り込むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-52498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記先行技術では、二枚の表皮片の間に配置された吊り込み用の布材の端部が着座乗員側から見えてしまうので、外観品質が悪化する。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、二枚の表皮片を均等に吊り込むことができると共に外観品質を確保することができるシート表皮の吊り込み構造、車両用シート、及び吊り込み構造部の製造方法を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様のシート表皮の吊り込み構造は、車両用シートのクッション材を構成し、吊り込み溝が形成されると共に、前記吊り込み溝の底部に被係止部材が設けられたパッド材と、前記パッド材に被せられ、第一表皮片と第二表皮片とを含んで構成され、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とが縫合されて前記吊り込み溝内に配置される吊り込み部を備えるシート表皮と、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間に挟まれて共縫いされた挟み込み部を備えると共に前記挟み込み部から着座乗員側とは反対側に延出された延出部を備え、前記延出部には前記被係止部材に係止される係止部材が取り付けられる吊り込み布と、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部とを前記挟み込み部よりも着座乗員側の部分で縫合している乗員側縫合部と、を有する。
【0007】
第1の態様のシート表皮の吊り込み構造によれば、車両用シートのクッション材を構成するパッド材は、吊り込み溝が形成されると共に、吊り込み溝の底部に被係止部材が設けられている。このパッド材に被せられたシート表皮は、第一表皮片と第二表皮片とを含んで構成され、第一表皮片の端部と第二表皮片の端部とが縫合されて吊り込み溝内に配置される吊り込み部を備える。また、第一表皮片の端部と第二表皮片の端部との間に挟まれて共縫いされた挟み込み部を備える吊り込み布は、挟み込み部から着座乗員側とは反対側に延出された延出部に係止部材が取り付けられ、この係止部材は被係止部材に係止される。これにより、第一表皮片と第二表皮片とを均等に吊り込むことができる。
【0008】
さらに、第一表皮片の端部と第二表皮片の端部とを挟み込み部よりも着座乗員側の部分で乗員側縫合部が縫合している。このため、第一表皮片の端部と第二表皮片の端部との間に配置された吊り込み布の端部が着座乗員側から見えてしまうのを防ぐことができ、外観品質を確保することができる。
【0009】
第2の態様のシート表皮の吊り込み構造は、第1の態様において、前記吊り込み布は、前記第一表皮片の端部と前記第二表皮片の端部との間において着座乗員側の端部である折り返し部で折り返され、一方の端末が前記第一表皮片の端部の先端及び前記第二表皮片の端部の先端に揃えられており、前記吊り込み布において折り返しにより重ねられた重なり部のうち前記一方の端末から前記折り返し部との境界部までの部分である重ね片部において、前記折り返し部との境界部を、前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部のうち前記重ね片部に接する方の端部に縫い付けている第一縫製部と、前記吊り込み布の前記重なり部を前記第一表皮片の端部及び前記第二表皮片の端部の両方に縫い付けている第二縫製部と、が設けられている。
【0010】
第2の態様のシート表皮の吊り込み構造によれば、吊り込み布は、第一表皮片の端部と第二表皮片の端部との間において着座乗員側の端部である折り返し部で折り返され、一方の端末が第一表皮片の端部の先端及び第二表皮片の端部の先端に揃えられている。第一縫製部は、吊り込み布において折り返しにより重ねられた重なり部のうち前記一方の端末から折り返し部との境界部までの部分である重ね片部において、折り返し部との境界部を、第一表皮片の端部及び第二表皮片の端部のうち重ね片部に接する方の端部に縫い付けている。また、第二縫製部は、吊り込み布の重なり部を第一表皮片の端部及び第二表皮片の端部の両方に縫い付けている。ここで、縫製時に第二縫製部よりも先に第一縫製部が縫製されて更に吊り込み布が折り返し部で折り返されてから第二縫製部が縫製されると、吊り込み布の位置合わせがし易く、吊り込み布における延出部の延出長さを所望の長さに合わせ易い。
(【0011】以降は省略されています)

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