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公開番号
2025098671
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214973
出願日
2023-12-20
発明の名称
色変換材料並びにそれを用いたインク、色変換膜、発光デバイス及び表示デバイス
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
G02B
5/20 20060101AFI20250625BHJP(光学)
要約
【課題】輝度寿命に優れる色変換材料を提供する。
【解決手段】入射光を、前記入射光よりも長波長の光に変換する色変換材料であって、6個以上の環が縮合した縮合芳香族炭化水素骨格を有する化合物(A)を含む、色変換材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
入射光を、前記入射光よりも長波長の光に変換する色変換材料であって、6個以上の環が縮合した縮合芳香族炭化水素骨格を有する化合物(A)を含む、色変換材料。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、6~8個の環が縮合した骨格である、請求項1に記載の色変換材料。
【請求項3】
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、6員環のみを縮合した骨格である、請求項1に記載の色変換材料。
【請求項4】
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、式(1)又は式(2)で表される構造を有する、請求項1に記載の色変換材料。
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2025098671000088.tif
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【請求項5】
前記化合物(A)が、前記縮合芳香族炭化水素骨格を有する構成単位(A)を含む高分子化合物(A)である、請求項1に記載の色変換材料。
【請求項6】
前記構成単位(A)が、式(3)~式(6)のいずれかで表される縮合芳香族炭化水素から1個以上の水素原子を除いてなる構成単位である、請求項5に記載の色変換材料。
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[式中、縮合環を構成する炭素原子に直接結合している水素原子は、置換基で置換されていてもよい。]
【請求項7】
下記低分子化合物(B)、下記高分子化合物(AB)及び下記高分子化合物(B)からなる群より選択される1種以上の化合物(B)を含み、条件IIIを満たす、請求項5に記載の色変換材料。
低分子化合物(B):低分子化合物(B)は、下記条件Iを満たす低分子化合物である。高分子化合物(AB):高分子化合物(AB)は、前記構成単位(A)と下記条件IIを満たす構成単位(B)とを含む高分子化合物であって、前記高分子化合物(A)にも該当する。
高分子化合物(B):高分子化合物(B)は、下記条件IIを満たす構成単位(B)を含む高分子化合物(B)である(ただし、前記高分子化合物(A)に該当するものを除く。)。
(条件I)
前記構成単位(A)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位>前記低分子化合物(B)の最低一重項励起状態のエネルギー準位
(条件II)
前記構成単位(A)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位>前記構成単位(B)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位
(条件III)
単位質量あたりの前記構成単位(A)のモル基準の含有量>[単位質量あたりの前記構成単位(B)のモル基準の含有量+単位質量あたりの前記低分子化合物(B)のモル基準の含有量]
【請求項8】
前記構成単位(B)が、有機ホウ素化合物に由来する構成単位であり、
前記低分子化合物(B)が、有機ホウ素化合物である、請求項7に記載の色変換材料。
【請求項9】
前記有機ホウ素化合物が、式(7)~式(9)のいずれかで表される低分子化合物である、請求項8に記載の色変換材料。
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56
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[式中、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。
Xは、ホウ素原子、リン原子、P=O、P=S、アルミニウム原子、ガリウム原子、ヒ素原子、Si-Rx又はGe-Rxを表す。Rxは、アリール基又はアルキル基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。
Y
1
は、N-Ry、硫黄原子又はセレン原子を表す。Y
2
及びY
3
は、それぞれ独立に、酸素原子、N-Ry、硫黄原子又はセレン原子を表す。
Ryは、水素原子、アリール基、1価の複素環基、又はアルキル基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。Ryが複数存在する場合、同一であっても異なっていて
もよい。Ryは、直接又は連結基を介して、前記A環、前記B環又は前記C環と結合していてもよい。
Xは、C-R
7
又はNを表す。
R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリール基、ヘテロアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、又はホスフィンオキシド基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。R
1
~R
9
の近接する基同士は、直接又は連結基を介して結合して、環を形成していてもよい。]
【請求項10】
前記化合物(A)が、前記縮合芳香族炭化水素骨格を有する低分子化合物(A)である、請求項1に記載の色変換材料。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、色変換材料並びにそれを用いたインク、色変換膜、発光デバイス及び表示デバイスに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
光源からの光をマルチカラー化する技術の一つとして、色変換方式がある。色変換方式は、入射光を吸収して吸収波長とは異なる波長分布の光を発光する色変換材料を含む色変換膜を、発光素子等の光源に備え付けることにより、光をマルチカラー化する方法である。このような色変換膜を、青色光源と組み合わせれば、青色光源から、赤色光、緑色光、及び青色光を得ることができ、これらの3原色の光から白色光を得ることもできる。そのため、色変換材料は、液晶表示デバイス、エレクトロルミネッセンス(EL)表示デバイス、及び照明装置等への展開が可能である。
【0003】
色変換材料としては、量子ドットからなる無機蛍光体微粒子を含むものが知られていたが、量子ドットを利用した色変換材料は、熱、水、及び酸素に弱いため、取り扱いが難しく、作業性が悪いなどのプロセス上の問題があった。そこで、近年では、有機系の材料を色変換材料として用いる技術も提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、フェニルナフトオキサゾール誘導体及びベンゾフラノ-1,2-ナフトキノン誘導体等の複素多環系化合物からなる蛍光色素とバインダー材料とを含む色変換材料組成物が開示されている。特許文献1によれば、この色変換材料組成物から作製した色変換膜は、長時間使用しても色変換性能が劣化せず、保管中に色素が析出し使用できなくなるという不具合も生じない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-263179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の有機系色変換材料を用いて製造される色変換膜は、長期使用に伴い、輝度が大きく低下するという問題があり、その輝度寿命は発光デバイス及び表示デバイス等の各種デバイスに適用しても実用できるレベルにない。
本開示の課題は、輝度寿命に優れる色変換材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ねた。その結果、入射光をより長波長の光に変換する色変換材料において、特定の縮合芳香族炭化水素骨格を有する化合物を用いることにより、輝度寿命を改善できることを見出した。すなわち、本開示の要旨は、以下のものを含む。
【0008】
〔1〕
入射光を、前記入射光よりも長波長の光に変換する色変換材料であって、6個以上の環が縮合した縮合芳香族炭化水素骨格を有する化合物(A)を含む、色変換材料。
〔2〕
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、6~8個の環が縮合した骨格である、〔1〕に記載の
色変換材料。
〔3〕
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、6員環のみを縮合した骨格である、〔1〕又は〔2〕に記載の色変換材料。
〔4〕
前記縮合芳香族炭化水素骨格が、式(1)又は式(2)で表される構造を有する、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の色変換材料。
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〔5〕
前記化合物(A)が、前記縮合芳香族炭化水素骨格を有する構成単位(A)を含む高分子化合物(A)である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の色変換材料。
〔6〕
前記構成単位(A)が、式(3)~式(6)のいずれかで表される縮合芳香族炭化水素から1個以上の水素原子を除いてなる構成単位である、〔5〕に記載の色変換材料。
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170
[式中、縮合環を構成する炭素原子に直接結合している水素原子は、置換基で置換されていてもよい。]
〔7〕
下記低分子化合物(B)、下記高分子化合物(AB)及び下記高分子化合物(B)からなる群より選択される1種以上の化合物(B)を含み、条件IIIを満たす、〔5〕又は〔6〕に記載の色変換材料。
低分子化合物(B):低分子化合物(B)は、下記条件Iを満たす低分子化合物である。高分子化合物(AB):高分子化合物(AB)は、前記構成単位(A)と下記条件IIを満たす構成単位(B)とを含む高分子化合物であって、前記高分子化合物(A)にも該当
する。
高分子化合物(B):高分子化合物(B)は、下記条件IIを満たす構成単位(B)を含む高分子化合物(B)である(ただし、前記高分子化合物(A)に該当するものを除く。)。
(条件I)
前記構成単位(A)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位>前記低分子化合物(B)の最低一重項励起状態のエネルギー準位
(条件II)
前記構成単位(A)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位>前記構成単位(B)の結合手に水素原子が結合されてなる化合物の最低一重項励起状態のエネルギー準位
(条件III)
単位質量あたりの前記構成単位(A)のモル基準の含有量>[単位質量あたりの前記構成単位(B)のモル基準の含有量+単位質量あたりの前記低分子化合物(B)のモル基準の含有量]
〔8〕
前記構成単位(B)が、有機ホウ素化合物に由来する構成単位であり、
前記低分子化合物(B)が、有機ホウ素化合物である、〔7〕に記載の色変換材料。
〔9〕
前記有機ホウ素化合物が、式(7)~式(9)のいずれかで表される低分子化合物である、〔8〕に記載の色変換材料。
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[式中、
A環、B環及びC環は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。
Xは、ホウ素原子、リン原子、P=O、P=S、アルミニウム原子、ガリウム原子、ヒ素原子、Si-Rx又はGe-Rxを表す。Rxは、アリール基又はアルキル基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。
Y
1
は、N-Ry、硫黄原子又はセレン原子を表す。Y
2
及びY
3
は、それぞれ独立に、酸素原子、N-Ry、硫黄原子又はセレン原子を表す。
Ryは、水素原子、アリール基、1価の複素環基、又はアルキル基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。Ryが複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。Ryは、直接又は連結基を介して、前記A環、前記B環又は前記C環と結合していてもよい。
Xは、C-R
7
又はNを表す。
R
1
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、水酸基、チオール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリール基、ヘテロアリー
ル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、ボリル基、又はホスフィンオキシド基を表す。これらの基は、置換基を有していてもよい。R
1
~R
9
の近接する基同士は、直接又は連結基を介して結合して、環を形成していてもよい。]
〔10〕
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、輝度寿命に優れる色変換材料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本開示の実施の形態を詳細に説明する。以下の説明は、本開示の実施形態の一例(代表例)であり、本開示はその要旨を超えない限り、これらの内容に限定されない。
(【0011】以降は省略されています)
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