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公開番号2025098942
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024195796
出願日2024-11-08
発明の名称銅合金触媒
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22C 9/00 20060101AFI20250625BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】取り扱い性が容易なバルク材からなり、高ファラデー効率でCO2からC2以上の有機化合物を生成させることが可能な銅合金触媒を提供する。
【解決手段】Zn,Al,Ca,Mg,Ni,Si,Mn,In,Fe,Co,Ag,Snから選択される1種または2種以上の合金元素を含むとともに、Cuの含有量が50原子%以上である銅合金のバルク材からなり、前記バルク材の表面にイオン交換水の水滴を滴下した際に、θ/2法により測定される接触角が95°以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Zn,Al,Ca,Mg,Ni,Si,Mn,In,Fe,Co,Ag,Snから選択される1種または2種以上の合金元素を含むとともに、Cuの含有量が50原子%以上である銅合金のバルク材からなり、
前記バルク材の表面にイオン交換水の水滴を滴下した際に、θ/2法により測定される接触角が95°以上であることを特徴とする銅合金触媒。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記バルク材の表面の展開面積率Sdrが1%以上であることを特徴とする請求項1に記載の銅合金触媒。
【請求項3】
EBSD法により5000μm

以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いた場合のKAMの平均値が0.30°以上であることを特徴とする請求項1に記載の銅合金触媒。
【請求項4】
Zn,Al,Ca,Mgから選択される1種または2種以上の合金元素を2原子%以上含み、前記バルク材の表層が、酸または塩基性溶液によって処理された表層処理層とされていることを特徴とする請求項1に記載の銅合金触媒。
【請求項5】
エタノールの生成ファラデー効率が0.8%以上であることを特徴とする請求項1に記載の銅合金触媒。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された銅合金触媒を用いることを特徴とする電気化学反応装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、CO

の電気還元によってエタノールを生成する際に用いられる銅合金触媒に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化が加速する現在において、特に大気中のCO

ガスなどのGHG削減が世界共通の課題である。
近年は、大気中の二酸化炭素を原料として、有用な化成品に利用する CCU(Carbon dioxide Capture,Utilization)技術の開発が加速している。二酸化炭素は炭素の酸化数は+4で最高酸化数状態であり、標準生成ギブスエネルギーが約400kJ/molと非常に安定な化合物である。二酸化炭素を有用な化成品に変換するためには、大量のエネルギーにより炭素を還元する必要がある。二酸化炭素をエネルギー効率よく還元できる技術の開発が求められている。
【0003】
近年になり、高分子性のイオン交換膜から構成された電解セルを用いた共電解法が着目されている(例えば、特許文献1、2参照)。共電解法とは電気化学セル中において、アノードで酸化反応による電解、カソードで還元反応による電解を同時に行う技術である。例えば、アノードに水、カソードにKHCO

水溶液やCO

ガスを原料として用いることにより、H

Oの電解から生じたプロトンを用いて、CO

を還元することができる。
ここで、触媒としてCuを用いた場合には、高ファラデー効率でCO

からC2以上の有機化合物(例えば、エタノール)を得ることができる。
【0004】
なお、銅触媒においては、バルク材ではC2以上の有機化合物の生成効率が低くなるため、従来、粉末やスパッタ薄膜として提供されている。
また、非特許文献1には、スパッタ薄膜からなる銅触媒においては、高分子膜を表面に形成して撥水性を高めることによって、より高いファラデー効率でCO2からC2以上の有機化合物を生成可能であることが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-049861号公報
特開2022-040803号公報
【非特許文献】
【0006】
Yan Lin et. al., Nature Communications, (2023) 14:3575
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、銅触媒においては、特定の合金元素を添加することによって、触媒特性が向上することが知られている。しかしながら、従来の粉末やスパッタ薄膜においては、合金元素を均一に混合することができず、合金化による触媒特性の向上の効果を十分に得ることができなかった。
また、粉末やスパッタ薄膜からなる銅触媒は、取り扱い性が悪く、コストも高く、製造時のエネルギー効率も悪くなるといった問題があった。
さらに、非特許文献1では、スパッタ薄膜の表面に高分子膜を形成することにより、撥水性を高めているが、プロセスコストが高く、かつ、安定性に問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような事情を背景としてなされたものであって、取り扱い性が容易なバルク材からなり、高ファラデー効率でCO

からC2以上の有機化合物を生成させることが可能な銅合金触媒を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の態様1の銅合金触媒は、Zn,Al,Ca,Mg,Ni,Si,Mn,In,Fe,Co,Ag,Snから選択される1種または2種以上の合金元素を含むとともに、Cuの含有量が50原子%以上である銅合金のバルク材からなり、前記バルク材の表面にイオン交換水の水滴を滴下した際に、θ/2法により測定される接触角が95°以上であることを特徴としている。
【0010】
本発明の態様1の銅合金触媒によれば、Zn,Al,Ca,Mg,Ni,Si,Mn,In,Fe,Co,Ag,Snから選択される1種または2種以上の合金元素を含むとともに、Cuの含有量が50原子%以上である銅合金のバルク材で構成されているので、取り扱い性に優れているとともに、合金化による触媒特性の向上の効果を十分に奏功せしめることが可能となる。
そして、前記バルク材の表面にイオン交換水の水滴を滴下した際に、θ/2法により測定される接触角が95°以上とされているので、撥水性が高く、高ファラデー効率でCO

からC2以上の有機化合物を生成させることが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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