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公開番号2025101455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218310
出願日2023-12-25
発明の名称積層圧電シート
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類H10N 30/857 20230101AFI20250630BHJP()
要約【課題】センサーとして用いた場合に圧力に対して強い応答信号を示すことができる、感圧性に優れた積層圧電シートを提供すること。
【解決手段】圧電フィルム、電極層及び電磁シールド層をこの順に積層した積層圧電シートであって、圧力検知領域において、前記電極層と前記電磁シールド層とが非接着である非接着領域(A)を有する、積層圧電シートである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
圧電フィルム、電極層及び電磁シールド層をこの順に積層した積層圧電シートであって、圧力検知領域において、前記電極層と前記電磁シールド層とが非接着である非接着領域(A)を有する、積層圧電シート。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記圧力検知領域における前記非接着領域(A)の面積割合が40%以上である、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項3】
前記圧力検知領域において、前記圧電フィルムと前記電極層とが非接着である非接着領域(B)を有し、前記圧力検知領域における前記非接着領域(B)の面積割合が40%以上である、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項4】
前記圧電フィルムと前記電極層との間に空隙(b)を有し、前記積層圧電シートを断面視したときの前記空隙(b)の高さの平均値が0.5μm以上500μm以下であり、ピッチ間隔の平均値が0.5mm以上50mm以下である、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項5】
前記電極層と前記電磁シールド層との間に空隙(a)を有し、前記積層圧電シートを断面視したときの前記空隙(a)の高さの平均値が0.5μm以上500μm以下である、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項6】
前記圧電フィルムがエレクトレットフィルムである、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項7】
前記エレクトレットフィルムがポリオレフィン系樹脂を主成分として含有する多孔質フィルムである、請求項6に記載の積層圧電シート。
【請求項8】
前記圧電フィルムが摩擦帯電フィルムである、請求項1に記載の積層圧電シート。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の積層圧電シートを用いたセンサーデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層圧電シートに関し、特に振動発電、水位計、音響検出器、マットセンサー、生体センサー、ロボットハンドなどのセンサー等に好適に用いることができる積層圧電シートに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂フィルムを用いた圧電フィルムは、優れた圧電効果を示すことが知られており、振動発電、センサーデバイス等に広く用いられている。しかし、圧電フィルムは、デバイスに組み込むための電極を形成する際に圧電特性を大きく減退させてしまう問題点があった。
【0003】
このような課題に対し、特許文献1には、エレクトレットフィルムと、電極と、保護フィルムがこの順に少なくとも設けられる積層構造を有し、エレクトレットフィルムと電極の間に接着層が介在せず、かつ、保護フィルムと電極の間に接着層が介在する積層圧電シートが開示されている。
特許文献2には、エレクトレット化フィルムから多くの電荷を取り出すことが可能な積層体として、エレクトレット化フィルムの一面の一部分のみに粘接着層を形成し、さらにその粘接着層上に電極層を形成したエレクトレット化積層体が開示されている。
しかし、上述した従来のエレクトレットフィルム等の圧電フィルムは、圧電特性が未だ不十分であり、圧力に対して応答感度を高める点で改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-097107号公報
国際公開2019-208580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、センサーとして用いた場合に圧力に対して強い応答信号を示すことができる、感圧性に優れた積層圧電シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、圧電フィルム、電極層及び電磁シールド層をこの順に積層した積層圧電シートであって、圧力検知領域において、電極層と電磁シールド層とが非接着である非接着領域(A)を有することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて、完成したものである。
【0007】
即ち、本発明はその一態様において以下の[1]~[9]を要旨とする。
[1]圧電フィルム、電極層及び電磁シールド層をこの順に積層した積層圧電シートであって、圧力検知領域において、前記電極層と前記電磁シールド層とが非接着である非接着領域(A)を有する、積層圧電シート。
[2]前記圧力検知領域における前記非接着領域(A)の面積割合が40%以上である、上記[1]に記載の積層圧電シート。
[3]前記圧力検知領域において、前記圧電フィルムと前記電極層とが非接着である非接着領域(B)を有し、前記圧力検知領域における前記非接着領域(B)の面積割合が40%以上である、上記[1]又は[2]に記載の積層圧電シート。
[4]前記圧電フィルムと前記電極層との間に空隙(b)を有し、前記積層圧電シートを断面視したときの前記空隙(b)の高さの平均値が0.5μm以上500μm以下であり、ピッチ間隔の平均値が0.5mm以上50mm以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の積層圧電シート。
[5]前記電極層と前記電磁シールド層との間に空隙(a)を有し、前記積層圧電シートを断面視したときの前記空隙(a)の高さの平均値が0.5μm以上500μm以下である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の積層圧電シート。
[6]前記圧電フィルムがエレクトレットフィルムである、上記[1]~[5]のいずれかに記載の積層圧電シート。
[7]前記エレクトレットフィルムがポリオレフィン系樹脂を主成分として含有する多孔質フィルムである、上記[6]に記載の積層圧電シート。
[8]前記圧電フィルムが摩擦帯電フィルムである、上記[1]~[7]のいずれかに記載の積層圧電シート。
[9]上記[1]~[8]のいずれかに記載の積層圧電シートを用いたセンサーデバイス。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、センサーとして用いた場合に圧力に対して強い応答信号を示すことができる、感圧性に優れた積層圧電シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1の積層圧電シートの積層断面イメージ図である。
実施例1の電極フィルムの形状イメージ図である。
実施例3の積層圧電シートの積層断面イメージ図である。
実施例3の電極フィルムに粘着両面テープを貼合した上面イメージ図である。
比較例1の電極フィルムに粘着両面テープを貼合した上面イメージ図である。
積層圧電シートの信号強度の測定方法を示す図である。
スピーカーからの入力信号を示す図である。
積層圧電シートの応答信号を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。但し、本発明の内容は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明において、「x~y」(x,yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「x以上y以下」の意と共に、「好ましくはxより大きい」あるいは「好ましくはyより小さい」の意も包含するものである。
また、「x以上」(xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはxより大きい」の意を包含し、「y以下」(yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはyより小さい」の意も包含するものである。
さらに、「x及び/又はy(x,yは任意の構成)」とは、x及びyの少なくとも一方を意味するものであって、xのみ、yのみ、x及びy、の3通りを意味するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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