TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025102200
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219505
出願日
2023-12-26
発明の名称
中性子捕捉療法装置、及びターゲット交換方法
出願人
住友重機械工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G21K
5/08 20060101AFI20250701BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】作業者の被曝を抑制しながら、省スペースでターゲットの交換が可能な中性子捕捉療法装置、及びターゲット交換方法を提供することを目的とする。
【解決手段】中性子捕捉療法装置1は、ターゲット5の周囲を覆う複数の遮蔽部材25を備える。通常運転時は、複数の遮蔽部材25がターゲット5からの放射線を遮蔽できる。ターゲット5、及び一つの第2の遮蔽部材22は、ターゲット5の交換作業を行う交換作業位置PG2へ移動可能に構成される。このように、交換作業位置PG2へ、ターゲット5のみならず第2の遮蔽部材22を移動させることにより、作業者WPは、ターゲット5に対して、第2の遮蔽部材22で放射線を遮蔽しながら作業を行うことができる。ターゲット5と第2の遮蔽部材22を移動させるために必要なスペースは、自動でターゲット5を交換する装置に要するスペースよりも大幅に小さい。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
被照射体に中性子線を照射する中性子捕捉療法装置であって、
粒子線を照射することで前記中性子線を発生させるターゲットと、
前記ターゲットの周囲を覆い、前記ターゲットからの放射線を遮蔽する複数の遮蔽部材と、を備え、
前記ターゲット、及び少なくとも一つの前記遮蔽部材は、前記ターゲットの交換作業を行う交換作業位置へ移動可能に構成される、中性子捕捉療法装置。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記ターゲットは、前記遮蔽部材と共に前記交換作業位置へ移動可能である、請求項1に記載の中性子捕捉療法装置。
【請求項3】
前記ターゲットは、水平方向への移動成分を有して、前記交換作業位置へ移動可能である、請求項1に記載の中性子捕捉療法装置。
【請求項4】
前記ターゲットの交換を行う作業者が作業をする作業位置を有し、
前記作業位置は、前記交換作業位置に配置されたターゲットとの間に、前記交換作業位置に配置された前記遮蔽部材が介在する位置に設けられる、請求項1に記載の中性子捕捉療法装置。
【請求項5】
前記ターゲットを保持するターゲットダクトを更に有し、
前記複数の遮蔽部材は、位置が固定される第1の遮蔽部材と、前記交換作業位置へ移動する第2の遮蔽部材と、を有し、
前記第1の遮蔽部材及び前記第2の遮蔽部材には、前記ターゲットダクトが前記第1の遮蔽部材に支持された状態から、前記第2の遮蔽部材に支持された状態へ切り替える持ち替え機構が設けられる、請求項1に記載の中性子捕捉療法装置。
【請求項6】
被照射体に中性子線を照射する中性子捕捉療法装置において、粒子線を照射することで前記中性子線を発生させるターゲットを交換するターゲット交換方法であって、
前記中性子捕捉療法装置は、
前記ターゲットの周囲を覆い、前記ターゲットからの放射線を遮蔽する複数の遮蔽部材と、
前記ターゲットを保持するターゲットダクトと、を備え、
前記ターゲット、前記ターゲットダクト、及び少なくとも一つの前記遮蔽部材を、前記ターゲットの交換作業を行う交換作業位置へ移動させ、
前記ターゲットダクト及び前記ターゲットを台車に載置して、前記交換作業位置から搬送する、ターゲット交換方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、中性子捕捉療法装置、及びターゲット交換方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
中性子線の照射によってがん細胞を死滅させる中性子線捕捉療法として、硼素化合物を用いた硼素中性子線捕捉療法(BNCT:Boron Neutron Capture Therapy)が知られている。このような硼素中性子線捕捉療法で用いられる中性子捕捉療法装置として、特許文献1には、荷電粒子線を出射するサイクロトロンと、荷電粒子線が照射されることで中性子線を発生させるターゲットと、を備えた中性子捕捉療法装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-19692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述のような中性子捕捉療法装置では、ターゲットの交換を行う必要がある。当該ターゲットの交換を行うために、自動(工程内に手動の工程が含まれてもよい)で交換作業を行えるように、交換用の装置を設けていた。例えば、ターゲットが設けられている部屋の下層階にターゲット回収のための機構を設け、ターゲットを自動で落下させて回収するような装置が挙げられる。しかしながら、このようなターゲット交換用の装置は、大掛かりであり装置が大きくなる。そのため、ターゲット交換に必要なスペースが大きくなりすぎるという問題があった。
【0005】
その一方、ターゲット交換用の装置を用いず省スペースを図る場合、作業者が被曝を抑制しながらターゲット交換の作業を行う必要がある。
【0006】
そこで、本願発明は、作業者の被曝を抑制しながら、省スペースでターゲットの交換が可能な中性子捕捉療法装置、及びターゲット交換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の中性子捕捉療法装置は、一実施形態において、被照射体に中性子線を照射する中性子捕捉療法装置であって、粒子線を照射することで中性子線を発生させるターゲットと、ターゲットの周囲を覆い、ターゲットからの放射線を遮蔽する複数の遮蔽部材と、を備え、ターゲット、及び少なくとも一つの遮蔽部材は、ターゲットの交換作業を行う交換作業位置へ移動可能に構成される。
【0008】
この中性子捕捉療法装置は、ターゲットの周囲を覆い、ターゲットからの放射線を遮蔽する複数の遮蔽部材を備える。従って、通常運転時は、複数の遮蔽部材がターゲットからの放射線を遮蔽できる。ここで、ターゲット、及び少なくとも一つの遮蔽部材は、ターゲットの交換作業を行う交換作業位置へ移動可能に構成される。この場合、遮蔽部材を通常運転時の状態から開くことで、ターゲットを粒子線の軸とは異なる位置にずらすことで、ビームトランスポートなどと干渉することを避けて、ターゲット交換可能な場所を確保することができる。また、交換作業位置へ、ターゲットのみならず遮蔽部材を移動させることにより、作業者は、ターゲットに対して、遮蔽部材で放射線を遮蔽しながら作業を行うことができる。ターゲットと遮蔽部材を移動させるために必要なスペースは、自動(工程内に手動の工程が含まれてもよい)でターゲットを交換する装置に要するスペースよりも大幅に小さい。以上より、作業者の被曝を抑制しながら、省スペースでターゲットの交換が可能となる。
【0009】
ターゲットは、遮蔽部材と共に交換作業位置へ移動可能であってよい。この場合、遮蔽部材の移動とターゲットの移動機構を共用することができる。これにより、更に省スペース化を図ることができる。
【0010】
ターゲットは、水平方向への移動成分を有して、交換作業位置へ移動可能であってよい。この場合、ターゲットを移動させるために、上下方向のスペースが大きくなるような機構を設けることを抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る