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公開番号2025106051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-11
出願番号2023223845
出願日2023-12-31
発明の名称給湯暖房機
出願人株式会社パロマ
代理人個人
主分類F24D 3/00 20220101AFI20250704BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】加熱された熱媒を放熱端末に供給する暖房運転を行い得る給湯暖房機に関し、暖房開始の際の機器の温度状態に応じた制御をより適切に行う。
【解決手段】給湯暖房機1は、熱媒循環路48における熱媒の温度を検知する暖房高温温度センサ40と、第1放熱端末39Aの目標温度TGを設定可能な暖房リモコン73と、調節弁18,44を制御する制御装置70と、を備える。制御装置70は、暖房バーナ33Aの燃焼を開始して第1放熱端末39Aに対して加熱された熱媒を供給する供給開始の際に暖房高温温度センサ40が検知した検知温度TAが閾値TH以上である場合、閾値TH未満である場合よりも、暖房バーナ33Aの燃焼を開始した後の所定期間において暖房バーナ33Aに対するガスの供給速度を小さくしつつ暖房高温温度センサ40が検知する検知温度TAを目標温度TGに近づけるように調節部を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外部から供給される水を加熱して湯を供給する給湯回路と、
ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナへのガスの供給量を調節する調節部と、前記バーナで生じた排気によって加熱される熱交換器と、前記熱交換器を通るように熱媒を循環させる経路である熱媒循環路と、を備え、前記熱交換器によって前記熱媒を加熱する暖房回路と、
を有し、
前記熱媒循環路を流れた前記熱媒を放熱端末に供給し、前記放熱端末を流れた前記熱媒を前記熱媒循環路に流入させるように前記熱媒循環路において前記熱媒を循環させる給湯暖房機であって、
前記熱媒循環路における前記熱媒の温度を検知する温度センサと、
前記調節部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記温度センサが検知する検知温度に基づき、前記検知温度を目標温度に近づけるように前記調節部の制御量を決定するフィードバック制御を行い、
前記バーナの燃焼を開始して前記放熱端末に対して加熱された前記熱媒を供給する供給開始の際に前記温度センサが検知した前記検知温度が閾値以上である場合、前記閾値未満である場合よりもゲインを抑える方式で前記バーナの燃焼を開始した後の所定期間において前記フィードバック制御の前記制御量を決定する
給湯暖房機。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記供給開始の際に前記検知温度が前記閾値未満である場合、第1の決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記所定期間において前記調節部を制御し、
前記供給開始の際に前記検知温度が前記閾値以上である場合、前記第1の決定方法よりもゲインを抑えて決定する第2の決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記所定期間において前記調節部を制御し、
前記第1の決定方法及び前記第2の決定方法のいずれが行われた場合でも、前記検知温度が前記目標温度に到達した後には、前記所定期間で用いられたゲインを用いた決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記調節部を制御し、前記バーナを消火する場合にはゲインをリセットする
請求項1に記載の給湯暖房機。
【請求項3】
前記制御部は、
前記供給開始の際に前記検知温度が前記閾値未満である場合、第1の決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記所定期間において前記調節部を制御し、
前記供給開始の際に前記検知温度が前記閾値以上である場合、前記第1の決定方法よりもゲインを抑えて決定する第2の決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記所定期間において前記調節部を制御し、前記検知温度が前記目標温度に到達した後には、前記第2の決定方法よりもゲインを大きくする別の決定方法により前記フィードバック制御の前記制御量を決定して前記検知温度を前記目標温度に近づけるように前記調節部を制御する
請求項1に記載の給湯暖房機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯暖房機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、暖房温水システムが記載されている。この暖房温水システムは、室内暖房機、床暖房パネル、温水回路、各種サーミスタを備え、温水回路は、暖房用熱交換器、流量センサを備える。暖房用熱交換器の放熱量は流入温水温度と流出温水温度の温度差と通過流量で決まるため、リモコンによって設定される目標温度と、各種サーミスタによって検知される温度と、流量センサにより検出された流量とに基づいて、流量可変弁の開度を制御することで、室内暖房機の温度を調節する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-170764公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、加熱された熱媒を放熱端末に供給するように暖房運転を行い得る給湯暖房機では、監視対象の温度を迅速に目標温度に到達させることと、目標温度からできるだけ逸脱しないように制御することとが望まれる。しかし、単に監視対象の温度を制御するだけでは、温度のオーバーシュートやハンチングを招く懸念がある。例えば、暖房回路を流れる熱媒を目標温度に制御するように暖房運転を行うものでは、暖房運転の開始の際に機器の温度が高い場合、暖房運転開始直後に熱媒を加熱する速度を大きくすると、熱媒の温度はより早く目標温度に到達するが、目標温度到達後のオーバーシュートが大きくなりやすく、その後にハンチングが生じやすい。
【0005】
本開示の目的の一つは、加熱された熱媒を放熱端末に供給する暖房運転を行い得る給湯暖房機に関し、暖房開始の際の機器の温度状態に応じた制御をより適切に行い得る技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一つである給湯暖房機は、
外部から供給される水を加熱して湯を供給する給湯回路と、
ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナへのガスの供給量を調節する調節部と、前記バーナで生じた排気によって加熱される熱交換器と、前記熱交換器を通るように熱媒を循環させる経路である熱媒循環路と、を備え、前記熱交換器によって前記熱媒を加熱する暖房回路と、
を有し、
前記熱媒循環路を流れた前記熱媒を放熱端末に供給し、前記放熱端末を流れた前記熱媒を前記熱媒循環路に流入させるように前記熱媒循環路において前記熱媒を循環させる給湯暖房機であって、
前記熱媒循環路における前記熱媒の温度を検知する温度センサと、
前記調節部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記温度センサが検知する検知温度に基づき、前記検知温度を目標温度に近づけるように前記調節部の制御量を決定するフィードバック制御を行い、
前記バーナの燃焼を開始して前記放熱端末に対して加熱された前記熱媒を供給する供給開始の際に前記温度センサが検知した前記検知温度が閾値以上である場合、前記閾値未満である場合よりもゲインを抑える方式で前記バーナの燃焼を開始した後の所定期間において前記フィードバック制御の前記制御量を決定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る技術は、加熱された熱媒を放熱端末に供給する暖房運転を行い得る給湯暖房機に関し、暖房開始の際の機器の温度状態に応じた制御をより適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る給湯暖房機の構成を概略的に例示する概略回路図である。
図2は、ファジー推論によりガス供給量の増減量を求めるために使用するメンバシップ関数表である。
図3は、ファジー推論によりガス供給量の増減量を求めるために使用する操作量テーブルである。
図4は、暖房単独燃焼時の燃焼段の選択方法を示す図である。
図5は、暖房回路におけるガス供給量の制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の〔1〕~〔7〕の各々は、本開示に含まれる給湯暖房機の一例である。
【0010】
〔1〕 外部から供給される水を加熱して湯を供給する給湯回路と、
ガスを燃焼させるバーナと、前記バーナへのガスの供給量を調節する調節部と、前記バーナで生じた排気によって加熱される熱交換器と、前記熱交換器を通るように熱媒を循環させる経路である熱媒循環路と、を備え、前記熱交換器によって前記熱媒を加熱する暖房回路と、
を有し、
前記熱媒循環路を流れた前記熱媒を放熱端末に供給し、前記放熱端末を流れた前記熱媒を前記熱媒循環路に流入させるように前記熱媒循環路において前記熱媒を循環させる給湯暖房機であって、
前記熱媒循環路における前記熱媒の温度を検知する温度センサと、
前記調節部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記温度センサが検知する検知温度に基づき、前記検知温度を目標温度に近づけるように前記調節部の制御量を決定するフィードバック制御を行い、
前記バーナの燃焼を開始して前記放熱端末に対して加熱された前記熱媒を供給する供給開始の際に前記温度センサが検知した前記検知温度が閾値以上である場合、前記閾値未満である場合よりもゲインを抑える方式で前記バーナの燃焼を開始した後の所定期間において前記フィードバック制御の前記制御量を決定する
給湯暖房機。
(【0011】以降は省略されています)

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