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公開番号2025107062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024000803
出願日2024-01-05
発明の名称膜形成方法、物品製造方法、および硬化性組成物
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類H01L 21/027 20060101AFI20250710BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】エッジ充填速度と浸み出し抑制の両立に有利な技術を提供する。
【解決手段】膜形成方法は、基板の上に硬化性組成物の複数の液滴を離散的に配置する配置工程と、基板の上の複数の液滴と型とを接触させて基板と型との間に液膜を形成する接触工程と、液膜を硬化させて硬化膜を形成する硬化工程と、硬化膜と型とを分離する分離工程とを含み、硬化性組成物のうちの不揮発組成物の粘度μ[mPa・s]と、不揮発組成物が形成する平均液膜厚h[m]が、
関係式1:20[μm/sec]≦C・hα・μ0/μ,C=9.75e-2,α=0.489,μ0=50[mPa・s]、および、
関係式2:0.5[sec]≦C・hα・μ/μ0,C=1.89e-15,α=-2.1,μ0=50[mPa・s]
を満たす値である。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
型を用いて基板の上に硬化性組成物の膜を形成する膜形成方法であって、
前記基板の上に硬化性組成物の複数の液滴を離散的に配置する配置工程と、
前記配置工程の後、前記基板の上の前記複数の液滴と型とを接触させて前記基板と前記型との間に液膜を形成する接触工程と、
前記接触工程の後、前記液膜を硬化させて硬化膜を形成する硬化工程と、
前記硬化工程の後、前記硬化膜と前記型とを分離する分離工程と、を含み、
前記硬化性組成物のうちの不揮発組成物の粘度μ[mPa・s]と、前記不揮発組成物が形成する平均液膜厚h[m]が、
関係式1: 20[μm/sec]≦C・h
α
・μ

/μ,
C=9.75e-2, α=0.489, μ

=50[mPa・s]、および、
関係式2: 0.5[sec]≦C・h
α
・μ/μ

,
C=1.89e-15, α=-2.1, μ

=50[mPa・s]
を満たす値である、ことを特徴とする膜形成方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記硬化性組成物は、
重合性化合物(a)と、光重合開始剤(b)とを含み、かつ、
23℃において、20mPa・s以上135mPa・s以下の粘度を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の膜形成方法。
【請求項3】
前記硬化性組成物の平均液膜厚は、5nm以上170nm以下である、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項4】
前記重合性化合物(a)における多官能重合性化合物の比率は、20重量%以上である、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項5】
前記重合性化合物(a)は、1種類以上の重合性化合物を含み、前記1種類以上の重合性化合物のそれぞれの1気圧における沸点は、250℃以上である、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項6】
前記重合性化合物(a)は、1種類以上の重合性化合物を含み、前記1種類以上の重合性化合物のそれぞれの分子量は、200以上である、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項7】
前記重合性化合物(a)は、重合性官能基を有するポリマーを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項8】
前記重合性化合物(a)は、1種類以上の重合性化合物を含み、前記1種類以上の重合性化合物のそれぞれの80℃、1気圧における蒸気圧は、0.001mmHg以下である、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項9】
前記重合性化合物(a)は、芳香族構造、芳香族複素環構造又は脂環式構造を有する化合物(a-1)を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
【請求項10】
前記重合性化合物(a)は、1種類以上の重合性化合物を含み、
前記重合性化合物(a)のオオニシパラメータ(OP)は、1.80以上4.00以下であり、
分子中の全原子数をN、前記分子中の全炭素原子数をN

、前記分子中の全酸素原子数をN

とするとき、前記オオニシパラメータ(OP)は、前記1種類以上の重合性化合物のそれぞれの分子のN/(N

-N

)値のモル分率加重平均値である、
ことを特徴とする請求項2に記載の膜形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膜形成方法、物品製造方法、および硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスやMEMSなどでは、微細化の要求が高まり、微細加工技術として、インプリント技術(光インプリント技術)が注目されている。インプリント技術では、微細な凹凸パターンが表面に形成された型(モールド)を、基板上に供給(塗布)された硬化性組成物に接触させた状態で、硬化性組成物を硬化させる。これにより、モールドのパターンを硬化性組成物の硬化膜に転写し、パターンを基板上に形成する。インプリント技術によれば、基板上に数ナノメートルオーダーの微細なパターン(構造体)を形成することができる(特許文献1参照)。
【0003】
インプリント技術を利用したパターン形成方法の一例を説明する。まず、基板上のパターン形成領域に液状の硬化性硬化物を離散的に滴下(配置)する。パターン形成領域に配置された硬化性組成物の液滴は、基板上で拡がる。かかる現象は、プレスプレッドと呼ばれる。次いで、基板上の硬化性組成物に対して、型を接触させる(押し当てる)。これにより、硬化性組成物の液滴は、毛細管現象によって、基板と型との隙間の全域に拡がる。かかる現象は、スプレッドと呼ばれる。また、硬化性組成物は、毛細管現象によって、型のパターンを構成する凹部に充填される。かかる現象は、フィリングと呼ばれる。なお、スプレッド及びフィリングが完了するまでの時間は、充填時間と呼ばれる。硬化性組成物の充填が完了すると、硬化性組成物に対して光を照射して、硬化性組成物を硬化させる。そして、基板上の硬化した硬化性組成物から型を引き離す。これらの工程を実施することによって、型のパターンが基板上の硬化性組成物に転写され、硬化性組成物のパターンが形成される。ここで、基板上に形成される硬化性組成物のパターンは、残膜を含む。残膜とは、硬化性組成物の硬化膜の凹部(型のパターンの凸部)と基板との間に残存する硬化膜である。
【0004】
また、半導体デバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程においては、基板を平坦化することも必要とされる。例えば、近年注目されているフォトリソグラフィ技術である極端紫外線露光技術(EUV)では、微細化に伴って投影像が結像される焦点深度が浅くなるため、硬化性組成物が供給される基板の表面の凹凸は、数十nm以下に抑えなければならない。インプリント技術においても、硬化性組成物の充填性や線幅精度の向上のために、EUVと同程度の平坦性が要求される(非特許文献1参照)。平坦化技術として、凹凸を有する基板上に、凹凸に対応する分量の硬化性組成物の液滴を離散的に滴下し、平坦面を有する型を接触させた状態で硬化性組成物を硬化させることで、平坦な表面を得る技術が知られている(特許文献2及び3参照)。
【0005】
インプリント技術を利用したパターン形成方法や平坦化技術では、基板上に滴下された硬化性組成物の液滴同士が互いに接触していない状態で型を接触させるため、型と基板と硬化性組成物との間に気泡が巻き込まれうる。かかる気泡が型や基板に拡散して消失するまでに長時間を要し、このことは、生産性(スループット)を低下させる要因の1つとなっている。そこで、基板上の硬化性組成物と型とを接触させる前に、硬化性組成物の液滴同士を結合させることが提案されている(特許文献4及び5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6584578号公報
特開2019-140394号公報
米国特許出願公開第2020/0286740号明細書
特表2010-530641号公報
特開2022―188736号公報
特開2022-99271号公報
特表2009-503139号公報
【非特許文献】
【0007】
Proc. SPIE 11324-11 (2020)
J. Electrochem. Soc., 130,p143(1983)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献5に記載された技術においては、硬化性組成物の液滴同士が結合する程度に液滴が広がった後、硬化性組成物に対して型を接触させることで硬化組成物を型と基板の接触領域の端部まで満たす必要がある。硬化組成物を型と基板の接触領域の端部まで充填させることは、エッジ充填と呼ばれる。エッジ充填にかかる速度は、エッジ充填速度と呼ばれる。インプリント技術を利用したパターン形成方法や平坦化技術では、基板上の硬化性組成物の液滴に型を接触させるため、硬化組成物を所望の領域の端部まで満たすまでに時間を要し、生産性(スループット)を低下させる要因の1つとなっている。また、エッジ充填が過剰に進行して硬化性組成物がエッジからはみ出し、型の側壁を這い上がる場合がある。この側壁に付着した硬化性組成物の硬化物は、不要な硬化物として基板に残存したり、モールド側壁に残存して次ショット以降の意図せぬタイミングで基板上に落下したり、基板上に大きな欠陥を引き起こすという問題があった。以下では、この硬化性組成物が型の側壁を這い上がる現象を「浸み出し」と呼ぶ。硬化性組成物が基板と型との接触領域の全域に拡がり、硬化性組成物が型の接触面をはみ出して、型の側壁を這い上がる浸み出しの高さが、50nmに到達するまでの時間を「浸み出し猶予時間」と呼ぶ。
【0009】
特許文献5に記載された技術においては、エッジ充填速度と浸み出し抑制の両立が課題となる。
【0010】
本発明は、エッジ充填速度と浸み出し抑制の両立に有利な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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