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公開番号2025110950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005017
出願日2024-01-17
発明の名称工具を吊り下げる吊具、および、その使用方法
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人
主分類B66C 1/42 20060101AFI20250723BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】紐状部材に吊り下げられた長尺状の工具の取り回しを容易化できる技術を提供する。
【解決手段】吊具は、長尺状の工具を、処理対象物の上方から垂下された紐状部材に吊り下げて保持するために用いられる。吊具は、前記工具の側面に固定され、前記工具を保持する保持部と、前記工具の側面との間に空間を設けて、前記工具の中心軸周りの方向に沿って配置される湾曲したレール部と、前記レール部の両方の端部のそれぞれと前記保持部との間に架設され、前記レール部と前記保持部とを連結する架設部と、前記レール部に沿って両端の前記架設部の間を移動可能なように前記レール部に取り付けられ、前記レール部と前記紐状部材とを連結する連結部と、を備える。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
長尺状の工具を、処理対象物の上方から垂下された紐状部材に吊り下げて保持するための吊具であって、
前記工具の側面に固定され、前記工具を保持する保持部と、
前記工具の側面との間に空間を設けて、前記工具の中心軸周りの方向に沿って配置される湾曲したレール部と、
前記レール部の両方の端部のそれぞれと前記保持部との間に架設され、前記レール部と前記保持部とを連結する架設部と、
前記レール部に沿って両端の前記架設部の間を移動可能なように前記レール部に取り付けられ、前記レール部と前記紐状部材とを連結する連結部と、
を備える、吊具。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
請求項1記載の吊具であって、
前記保持部は前記工具を中心軸周りに囲んで前記工具を把持する環状の部材によって構成されており、
前記レール部は円弧状に湾曲しており、
前記保持部の中心は、前記レール部が構成する円弧を外周に含む仮想円の中心に対して、前記仮想円の径方向にオフセットされた位置にある、吊具。
【請求項3】
請求項1記載の吊具であって、
前記保持部と前記レール部とは、前記保持部に保持されているときの前記工具の中心軸方向に互いにオフセットされた位置に位置する、吊具。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吊具であって、
前記連結部は、前記レール部を下方から支え、前記レール部の内周面上を転動する転動体を備える、吊具。
【請求項5】
請求項4記載の吊具であって、
前記レール部の内周面には、前記転動体が転動によって乗り越えることができる凸部が、前記レール部の端部の手前に形成されている、吊具。
【請求項6】
請求項1記載の吊具を使用する方法であって、
前記レール部の第1の端部側の前記架設部まで前記連結部を移動させた状態で、前記吊具によって前記工具を前記紐状部材に吊り下げ、前記工具により、水平方向における前記処理対象物の一方の端部を処理する工程と、
前記連結部を前記レール部に沿って前記レール部の第2の端部側の前記架設部まで移動させることにより、前記工具を中心軸周りに回転させ、回転後の姿勢の前記工具により、水平方向における前記処理対象物の他方の端部を処理する工程と、
を備える、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業時に工具を吊り下げて保持するための吊具に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、工場等の作業現場では、人力で持ち上げることが容易ではない重量物の取り回しを容易化するために、吊具を用いて重量物を吊って作業する場合があった。例えば、下記の特許文献1には、工作物を工作機械に搬入する際に、工作物をチェーンで吊り上げて反転させる反転吊具が開示されている。また、下記の特許文献2には、大型容器を吊り上げて反転させ、その内容物を落下させる反転機構が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開昭57-103977号公報
特開2000-335872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、鋼の線材を製造する工場では、その線材の品質検査のために、線材を巻き回したコイルの両端部を切断する場合がある。この切断工程では、そのコイルを基台において水平に保持させた状態とし、作業者が、線材を切断する切断工具を取り回して、コイルの2つの端部を順に切断する。
【0005】
この作業に用いられる切断工具は、一般に、長尺状であり、約20kg以上の大きな重量を有する。そのため、切断工具をワイヤ等の紐状部材で吊り下げて略水平な状態で保持させ、容易に取り回せるようにすれば、作業者の作業負担を軽減することが可能である。
【0006】
しかしながら、通常、切断工具では、その構造上の理由から、切断を行う切断加工部をコイルの端部に対して当接させる方向が一方向に規定される。そのため、コイルの2つの端部を切断するには、一方の端部を切断した後に、切断工具をその中心軸周りに反転させて、他方の端部を切断することとなる。切断工具を、上記のように吊り下げた状態にした場合、切断工具の中心軸周りの方向への回転が制限されるため、作業中に切断工具をその中心軸周りに反転させることが容易ではなかった。
【0007】
このような課題は、上記のような切断工具に限られたものではない。本発明は、紐状部材に吊り下げられた状態で使用され、作業中に、中心軸周りに回転させる姿勢変化の操作が行われる様々な長尺状の工具の取り回しを容易化できる新規な構造の吊具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
【0009】
[第1形態]本発明の第1形態は、長尺状の工具を、処理対象物の上方から垂下された紐状部材に吊り下げて保持するための吊具として提供される。第1形態の吊具は、前記工具の側面に固定され、前記工具を保持する保持部と、前記工具の側面との間に空間を設けて、前記工具の中心軸周りの方向に沿って配置される湾曲したレール部と、前記レール部の両方の端部のそれぞれと前記保持部との間に架設され、前記レール部と前記保持部とを連結する架設部と、前記レール部に沿って両端の前記架設部の間を移動可能なように前記レール部に取り付けられ、前記レール部と前記紐状部材とを連結する連結部と、を備える。
第1形態の吊具によれば、工具が吊具によって紐状部材に吊り下げられた状態であるため、作業者は、工具の重量による負担が軽減された状態で、工具を次のように取り回すことが容易にできる。作業者は、工具の長手方向の端部を吊具の保持部を中心に周回させるような回転操作を容易にできる。また、この吊具では、紐状部材に連結された連結部がレール部にガイドされて工具の中心軸回りに移動させることにより、保持部に保持された工具をその中心軸周りの方向に回転させることができる。そのため、作業者は、工具を、吊具によって紐状部材に吊り下げられた状態のまま、その中心軸周りの方向に回転させることが容易にできる。このように、第1形態の吊具によれば、重量が大きく、処理対象物に対して処理を施す際の方向が制限された長尺の工具の作業中の取り回しを容易化することができる。
【0010】
[第2形態]上記第1形態の吊具において、前記保持部は前記工具を中心軸周りに囲んで前記工具を把持する環状の部材によって構成されており、前記レール部は円弧状に湾曲しており、前記保持部の中心は、前記レール部が構成する円弧を外周に含む仮想円の中心に対して、前記仮想円の径方向にオフセットされた位置にあってよい。
第2形態の吊具によれば、工具の重心を、レール部に沿った連結部の円弧状の軌道の中心から径方向にオフセットされた偏った位置に位置させることができる。この工具の重心位置の偏りは、重力の作用により、保持部に把持された工具をその中心軸周りに回転させる方向に働く力を生じさせる。よって、連結部をレール部の端部の方に移動させる方向に働く力を生じさせることができ、作業中の工具の中心軸周りの向きを安定させることができる。また、その力が、連結部のレール部に沿った移動を補助する方向に働くため、工具を中心軸周りの方向に回転させる操作を、より容易化させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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