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公開番号
2025112001
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-31
出願番号
2024005995
出願日
2024-01-18
発明の名称
回転電機のステータ
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
3/04 20060101AFI20250724BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】 回転電機のステータに於いて、複数の導線セグメントを連結して、一条のコイルをステータコアの歯上に巻装する構成に於いて、連結された二つの導線セグメント間の接合強度と電気抵抗のばらつきをできるだけ抑制する。
【解決手段】 ステータコアの径方向内方に突出したステータ歯上にコイルが巻装されたステータは、コイルが複数の略U字型の導線セグメントが一条に連結されてなるコイルであり、導線セグメントの凸状又は凹状の先端が連結部材の凹状又は凸状の端又は別の導線セグメントの凹状又は凸状の先端に嵌合することにより、複数の導線セグメントが順々に連結される構成に於いて、導線セグメント又は連結部材の互いに嵌合する凸状部分10の外表面とそれに対向する凹状部分20の内表面とのうちの一方の断面の形状が略多角形であり、凸状部分の外表面と前記凹状部分の内表面とが、略多角形の各面に於いて一部15のみ接触している。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
回転電機の、ステータコアの径方向内方に突出したステータ歯上にコイルが巻装されたステータであって、前記コイルが複数の略U字型の導線セグメントが一条に連結されてなるコイルであり、前記導線セグメントの凸状又は凹状の先端が連結部材の凹状又は凸状の端又は別の前記導線セグメントの凹状又は凸状の先端に嵌合することにより、前記複数の導線セグメントが順々に連結される構成に於いて、前記導線セグメント又は前記連結部材の互いに嵌合する凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面とのうちの一方の断面の形状が略多角形であり、前記凸状部分の外表面と前記凹状部分の内表面とが、前記略多角形の各面に於いて一部のみ接触しているステータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機のステータに係り、より詳細には、ステータコアの歯(ステータ歯)上にて複数の導線セグメントが連結されて構成されたコイルが巻装されているステータに係る。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
回転電機のステータのステータコアの歯にコイルを巻装する手法として、ステータの中心軸線方向の両側から、複数の略U字形状の導線セグメントの両端を、ステータ歯の間のスロットへ挿入して、スロット内で、対向する導線セグメントの先端どうしを順々に連結し、一条のコイルがステータ歯に巻回された状態にする手法が採用されている。かかる手法に於いては、特に、対向する導線セグメントの先端どうしを、煩わしい溶接工程等を用いずに、連結する構成が種々提案されている。例えば、特許文献1では、凸状に形成された対向する導線セグメントの先端が、それぞれ、管状の連結部材の凹状の両端へ嵌入されて互いに連結される構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-126153
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の如く、ステータ歯に巻装する一条のコイルを複数の導線セグメントの先端を連結して形成する構成に於いて、二つの導線セグメントの凸状又は凹状に形成された先端をそれに嵌合する凹状又は凸状の端を有する連結部材を介して連結する場合も、連結される二つの導線セグメントの一方の凸状に形成された先端をもう一方の導線セグメントの凹状に形成された先端へ嵌入する場合も、導線セグメント又は連結部材の嵌合部位にて互いに接触する表面は、金属原子の露出した新生面となるように形成され、先端どうしが嵌合された際に、かかる新生面どうしが圧着されることで対向する表面間で金属結合が形成される凝着が起き、これにより、導線セグメント間の連結が強固なものとなる。この点に関し、上記の導線セグメントの連結部分に於いて嵌入される凸状部分の外形が多角形(典型的には、四角形)である場合に、かかる凸状部分の各外面の全域が嵌合先の凹状部分の対向する内面の全域と接触するように、凸状部分と凹状部分とが象られていると、連結された導線セグメント間に於ける接合強度と電気抵抗のばらつきが大きくなることが実験的に見出された。これは、凸状部分の各外面とそれに対向する凹状部分の各内面とがそれぞれ全域にて接触するときには、凹状部分の剛性が位置によって変化し、接触面の押圧力が、凹状部分の多角形の各面が交差する角で強くなり、各面の平坦な中央領域で弱くなるなど、各面内でばらつくためであると考えられる。このような接合強度と電気抵抗のばらつきが大きい場合、ステータ歯に巻装されたコイルの特性もばらつくこととなり、回転電機の制御に於ける精度の低下にも繋がり得る。
【0005】
そこで、本発明の発明者がかかる導線セグメント間の嵌合部分の形状について種々研究したところ、導線セグメントの連結部分に於ける凸状部分の各外面とそれに対向する凹状部分の内面との各面に於いて、それぞれ全域ではなく、多角形の角の部分を除いた、平坦面の一部のみが接触するように、凸状部分の各外面と凹状部分の各内面を象ると、連結された導線セグメント間に於ける接合強度と電気抵抗のばらつきが大幅に小さくなることが見出された。これは、凸状部分の各外面と凹状部分の各内面との接触面が角の部分を除いた平坦面だけとなることで、接触面内に於ける押圧力が略一様にすることができ、接触面に於ける凝着の起きた面積の割合が高くなったためであると考えられる。この知見は、本発明に於いて利用される。
【0006】
上記の事情を鑑み、本発明の主な課題は、回転電機のステータに於いて、複数の導線セグメントを連結して、一条のコイルをステータコアの歯上に巻装する構成に於いて、連結された二つの導線セグメント間の接合強度と電気抵抗のばらつきをできるだけ抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題は、回転電機の、ステータコアの径方向内方に突出したステータ歯上にコイルが巻装されたステータであって、前記コイルが複数の略U字型の導線セグメントが一条に連結されてなるコイルであり、前記導線セグメントの凸状又は凹状の先端が連結部材の凹状又は凸状の端又は別の前記導線セグメントの凹状又は凸状の先端に嵌合することにより、前記複数の導線セグメントが順々に連結される構成に於いて、前記導線セグメント又は前記連結部材の互いに嵌合する凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面とのうちの一方の断面の形状が略多角形であり、前記凸状部分の外表面と前記凹状部分の内表面とが、前記略多角形の各面に於いて一部のみ接触しているステータによって達成される。
【0008】
上記の構成に於いて、「回転電機」は、コイルの巻装されたステータを用いる任意の形式の回転電機(発電機、電動機、電動発電機)であってよい。「コイル」は、本発明に於いては、上記の如く、複数の導線セグメント、即ち、導電性の材料(銅、アルミニウムなど)で形成された線を順々に連結して一条の螺旋状に形成されたものである。なお、上記のステータコアに於いて、複数のコイルが巻装されていてよく、その場合には、それぞれのコイルが複数の導線セグメントを一条に螺旋状に連結して形成される(即ち、本発明のステータは、複数のコイルがステータコアに巻装されている場合も含む。)。各導線セグメントの連結は、具体的には、導線セグメントの凸型の先端の連結部材の凹型の端への嵌入、若しくは、別の導線セグメントの凹型の先端への嵌入、或いは、導線セグメントの凹型の先端の連結部材の凸型の端への嵌合が順々に繰返されることにより達成されてよい。連結部材も導線セグメントと同様の材料にて形成されてよい。
【0009】
そして、本発明では、導線セグメントと連結部材との連結部分又は導線セグメントの先端どうしの連結部分に於いて、互いに嵌合する凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面とのうちの一方の断面の形状が略多角形であり、かかる凸状部分の外表面と凹状部分の内表面とが、略多角形の各面に於いて一部のみ接触される(接触面は平坦面となる。)。そうすると、後の実施形態の欄に記載の実験結果から理解される如く、凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面との接触面に於いて凝着の発生する領域が大きくなり(凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面は、それぞれ、新生面に形成される。)、導線セグメント間の接合強度と電気抵抗のばらつきが、凸状部分の外表面とそれに対向する凹状部分の内表面との全域を接触させた場合に比して、大幅に抑制できることとなる。
【0010】
本発明の実施の形態に於いて、導線セグメント又は連結部材の凹状部分の内表面がその断面に於いて略多角形に形成され、それに嵌入する導線セグメント又は連結部材の凸状部分の外表面が部分的に放射方向外方に突出して、凹状部分の内表面に接触するよう形成されてよい。或いは、導線セグメント又は連結部材の凸状部分の外表面がその断面に於いて略多角形に形成され、それに嵌合する導線セグメント又は連結部材の凹状部分の内表面が部分的に放射方向内方に突出して、凸状部分の外表面に接触するよう形成されてもよい。更に、凸状部分又は凹状部分の放射方向外方又は内方へ突出した部分は、導線セグメント又は連結部材の軸線方向に於ける凸状部分又は凹状部分の全長に亙って形成されてもよく、或いは、一部にて形成されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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