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公開番号2025112615
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006948
出願日2024-01-19
発明の名称鋼部品
出願人JFEスチール株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 8/32 20060101AFI20250725BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】面疲労特性に優れた鋼部品を提供する。
【解決手段】表面から内側へ順に、窒化化合物層および窒素拡散層を有し、前記窒素拡散層は、母相フェライトと整合する炭窒化物を有し、前記炭窒化物のうち長手方向の長さが3nm以上20nm以下である炭窒化物の数密度が、表面から内側へ50μmの位置で1.0×1023/m3以上、表面から内側へ200μmの位置で0.3×1023/m3以上、表面から内側へ400μmの位置で0.1×1023/m3以上である鋼部品。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面から内側へ順に、窒化化合物層および窒素拡散層を有し、
前記窒素拡散層は、母相フェライトと整合する炭窒化物を有し、前記炭窒化物のうち長手方向の長さが3nm以上20nm以下である炭窒化物の数密度が、表面から内側へ50μmの位置で1.0×10
23
/m

以上、表面から内側へ200μmの位置で0.3×10
23
/m

以上、表面から内側へ400μmの位置で0.1×10
23
/m

以上である鋼部品。
続きを表示(約 76 文字)【請求項2】
前記鋼部品は歯付き部品であって、前記窒化化合物層および前記窒素拡散層を、少なくとも歯部分に有する請求項1に記載の鋼部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼部品に関し、特に軟窒化処理により微細な炭窒化物が多数存在する拡散層を有して面疲労特性に優れる、自動車や建設機械などの部品に用いて好適な鋼部品に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の歯車等の機械構造部品には面疲労特性や曲げ疲労特性などの優れた疲労特性が要求されるため、表面硬化処理が行われるのが通例である。表面硬化処理としては、浸炭処理や高周波焼入処理、窒化処理などが良く知られている。
【0003】
これらのうち、浸炭処理は、高温のオーステナイト域においてCを浸入・拡散させることから、深い硬化層が得られ、疲労特性の向上に有効である。しかしながら、浸炭処理により熱処理歪みが発生するため、静粛性等の観点から厳しい寸法精度が要求される部品に対しては、その適用が困難であった。
【0004】
また、高周波焼入処理は、高周波誘導加熱により表層部を焼入れする処理であるため、やはり熱処理歪みが発生し、浸炭処理と同様に寸法精度の面で問題があった。
【0005】
一方、窒化処理は、Ac

変態点以下の比較的低温度域でNを浸入・拡散させて表面硬さを高める処理であるため、上記のような熱処理歪みは小さい。しかしながら、処理時間が50~100時間と長く、また処理後に表層の脆い化合物層を除去する必要があるという問題があった。
【0006】
このため、窒化処理と同程度の処理温度で処理時間を短くした、いわゆる軟窒化処理が開発され、近年では機械構造用部品などを対象に広く普及している。この軟窒化処理は、500~600℃の温度域で、NとCを同時に浸入させ、最表層にCが固溶した窒化化合物層を形成させるとともに、さらに、Nを地鉄中に拡散させて窒素拡散層を形成させて表層を硬化するものであり、従来の窒化処理に比べて処理時間を半分以下にすることが可能である。
【0007】
しかしながら、前述した浸炭処理では、焼入硬化により芯部硬度を上昇させることが可能であるのに対し、軟窒化処理は鋼の変態点以下の温度で処理を行うものであるため、芯部硬度が上昇せず、軟窒化処理材は浸炭処理材と比較すると、疲労特性に劣るという問題があった。
【0008】
そこで、軟窒化処理材の疲労特性を高めるため、通常、軟窒化処理前に焼入・焼戻し処理を行い、芯部硬さを上昇させている。しかしながら、得られた疲労特性は十分とは言い難く、また、製造コストが上昇し、さらに機械加工性の低下も避けられなかった。
【0009】
このような問題を解決するものとして、特許文献1には、鋼中に、NiやCu、Al、Cr、Tiなどを含有させることにより、軟窒化処理後に高い曲げ疲労特性を得ることを可能にした軟窒化用鋼が提案されている。すなわち、この鋼は、軟窒化処理により。芯部についてはNi―Al、Ni―Ti系の金属間化合物あるいはCu化合物で時効硬化させる一方、表層部については窒化層中にCr、Al、Ti等の窒化物や炭化物を析出硬化させることで、曲げ疲労特性を向上させている。
【0010】
また、特許文献2には、Cuを0.5~2%含有させた鋼を熱間鍛造で鍛伸後、空冷して、Cuが固溶したフェライト主体の組織とし、580℃、120分の軟窒化処理中にCuを析出硬化させ、さらにTi、VおよびNb炭窒化物の析出硬化も併用することで、軟窒化処理後において優れた曲げ疲労特性が得られる軟窒化用鋼が提案されている。
(【0011】以降は省略されています)

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