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公開番号2025112720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007136
出願日2024-01-22
発明の名称用紙伸縮調整方法及び用紙伸縮調整システム
出願人独立行政法人 国立印刷局
代理人
主分類D21F 7/00 20060101AFI20250725BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】製造後における用紙の温湿度変化による寸法変化やカールなどを低減できる用紙伸縮調整方法及び用紙伸縮調整システムを提供する。
【解決手段】本発明の用紙伸縮調整方法は、マークを検出し、マーク間の距離を算出することで用紙が適正な伸縮であるかを判定する伸縮判定ステップと、伸縮判定ステップで適正な伸縮でないと判定されると、抄造される用紙の坪量又は水分量から用紙が適正な特性であるかを判定する特性判定ステップと、特性判定ステップで適正な特性でないと判定されると、適正な特性になるように坪量又は水分量を調整する特性調整ステップと、特性調整ステップの後に、適正な伸縮になるように伸縮調整を行う伸縮調整ステップとを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
抄紙機によって抄造される用紙に周期的に形成されるマークを基に前記用紙の伸縮調整を行う用紙伸縮調整方法であって、
前記マークを検出し、前記マーク間の距離を算出することで前記用紙が適正な伸縮であるかを判定する伸縮判定ステップと、
前記伸縮判定ステップで前記適正な伸縮でないと判定されると、抄造される前記用紙の坪量又は水分量の少なくとも一方を検出し、抄造される前記用紙が適正な特性であるかを判定する特性判定ステップと、
前記特性判定ステップで前記適正な特性でないと判定されると、前記適正な特性になるように前記坪量又は前記水分量を調整する特性調整ステップと、
前記特性調整ステップの後に、前記適正な伸縮になるように調整を行う伸縮調整ステップと、
を有することを特徴とする用紙伸縮調整方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
抄紙機によって抄造される用紙に周期的に形成されるマークを基に前記用紙の伸縮調整を行う用紙伸縮調整システムであって、
前記マークを検出するマーク検出手段と、
前記用紙の坪量又は水分量の少なくとも一方を検出する特性検出手段と、
前記坪量又は前記水分量を調整する特性調整手段と、
前記用紙の前記伸縮調整を行う伸縮調整手段と、
前記マーク検出手段及び前記特性検出手段からの検出値が適正な範囲であるか否かを判定することによって、前記特性調整手段、前記伸縮調整手段の順に動作させる制御手段と、
を備えることを特徴とする用紙伸縮調整システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銀行券、株券、債券等の有価証券、各種証明書及び重要書類として用いられる用紙の製造における用紙伸縮調整方法及び用紙伸縮調整システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
抄紙機において、用紙上にすき入れ模様と同期して形成されたプリントマークの位置を、カレンダパート以降の巻取直前の位置に設置した測定装置により測定し、用紙の流れ方向及び幅方向に対するプリントマークの位置が、あらかじめ記憶された許容範囲内であるか否かを判定し、判定結果に併せて複数設置されたドライシリンダの温度、サイズロールのドロー及びエキスパンダーロールを自動制御することで、オペレータの熟練の技術を要することなく、用紙の伸縮挙動を制御することができる用紙伸縮状態管理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-119681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、用紙の坪量や水分量が変動したまま伸縮挙動を制御してしまうと、出来上がった用紙の各所に応力のひずみが残ってしまう。更に、用紙は凹版印刷されるときに大きな圧力とせん断力により刷り伸びを生じるが、用紙内部に応力のひずみがあると、用紙が部分的に伸びて変形してしまう。
【0005】
本発明は、製造後における用紙の温湿度変化による寸法変化やカールなどを低減できる用紙伸縮調整方法及び用紙伸縮調整システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の用紙伸縮調整方法は、抄紙機によって抄造される用紙に周期的に形成されるマークから用紙の伸縮調整を行う用紙伸縮調整方法であって、マークを検出し、マーク間の距離を算出することで用紙が適正な伸縮であるかを判定する伸縮判定ステップと、伸縮判定ステップで適正な伸縮でないと判定されると、抄造される用紙の坪量又は水分量から用紙が適正な特性であるかを判定する特性判定ステップと、特性判定ステップで適正な特性でないと判定されると、適正な特性になるように坪量又は水分量を調整することで特性調整を行う特性調整ステップと、特性調整ステップの後に、適正な伸縮になるように調整を行う伸縮調整ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明の用紙伸縮調整システムは、抄紙機によって抄造される用紙に周期的に形成されるマークから用紙の伸縮調整を行う用紙伸縮調整システムであって、マークを検出するマーク検出手段82と、用紙の坪量又は水分量を検出する特性検出手段83と、坪量又は水分量を調整する特性調整手段91と、用紙の伸縮調整を行う伸縮調整手段92と、マーク検出手段82及び特性検出手段83からの検出値を判定することによって、特性調整手段91及び伸縮調整手段92を動作させる制御手段100を備えたシステムである。
【0007】
なお、制御手段100においては、検出したマークからマーク間距離を算出することで用紙が適正な伸縮であるかを判定する伸縮判定部110と、伸縮判定部110で適正な伸縮でないと判定されると、測定される用紙の坪量又は水分量から用紙が適正な特性であるかを判定する特性判定部120と、特性判定部120で適正な特性でないと判定されると、適正な特性になるように特性調整手段91を動作させる特性調整部130と、特性調整部130によって適正な特性とした後に、適正な伸縮になるように伸縮調整手段92を動作させる伸縮調整部140と、が備わっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、用紙の伸縮調整を行う前に、用紙の特性調整を行うことで、製造後における用紙の温湿度変化による寸法変化やカールなどを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例による用紙伸縮調整システムを示す概念図
本実施例による用紙伸縮調整方法を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態による用紙伸縮調整方法は、マークを検出し、マーク間の距離を算出することで用紙が適正な伸縮であるかを判定する伸縮判定ステップと、伸縮判定ステップで適正な伸縮でないと判定されると、抄造される用紙の坪量又は水分量の少なくとも一方を検出し、抄造される用紙が適正な特性であるかを判定する特性判定ステップと、特性判定ステップで適正な特性でないと判定されると、適正な特性になるように坪量又は水分量を調整する特性調整ステップと、特性調整ステップの後に、適正な伸縮になるように伸縮調整を行う伸縮調整ステップと、を有するものである。本実施の形態によれば、用紙の伸縮調整を行う前に、用紙の特性調整を行うことで、製造後における用紙の温湿度変化による寸法変化やカールなどを低減できる。
(【0011】以降は省略されています)

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