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公開番号2025114232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008802
出願日2024-01-24
発明の名称復水器
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F28B 9/02 20060101AFI20250729BHJP(熱交換一般)
要約【課題】異物を含む蒸気を大気に放出せずに、伝熱管を汚すことを抑える。
【解決手段】復水器は、伝熱管群と、胴内バイパス管と、蒸気が通過可能である一方で異物の通過を抑制可能な管群保護部材と、これらを覆う胴と、を備える。前記胴は、前記蒸気タービンからの蒸気が流入可能な蒸気口と、蒸気口対向板と、複数の側板と、を有する。前記複数の側板は、主蒸気流入方向に対して垂直な方向な第一側方向で互いに対向する第一側板及び第二側板を有する。前記胴内バイパス管は、前記蒸気口と前記伝熱管群との間に配置されている。前記胴内バイパス管には、前記第一側板の側に蒸気を噴出可能な複数の第一噴出孔が形成されている。前記管群保護部材は、前記伝熱管群と前記第一側板との間に広がる第一側展開領域を含む展開領域に配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の伝熱管で構成されている一以上の伝熱管群と、
蒸気タービンを介さない蒸気が外部から流入可能な胴内バイパス管と、
蒸気が通過可能である一方で、異物の通過を抑制可能な管群保護部材と、
前記一以上の伝熱管群、前記管群保護部材、及び前記胴内バイパス管を覆う胴と、
を備え、
前記胴は、前記蒸気タービンから排気された蒸気が流入可能な蒸気口と、前記一以上の伝熱管群を基準にして、前記蒸気口と反対側に配置されている蒸気口対向板と、前記蒸気口から前記蒸気口対向板にまで延びる複数の側板と、を有し、
前記複数の側板は、前記蒸気口に対して前記蒸気口対向板が存在する方向である主蒸気流入方向に対して垂直な方向成分を有する第一側方向で互いに対向する第一側板及び第二側板を有し、
前記胴内バイパス管は、前記主蒸気流入方向で、前記蒸気口と前記一以上の伝熱管群との間に配置され、前記主蒸気流入方向及び前記第一側方向のそれぞれに対して垂直な方向成分を有する第二側方向に延びて、前記胴に接続され、
前記胴内バイパス管には、前記胴内バイパス管内の蒸気を、前記胴内であって、前記第一側板の側と前記第二側板の側とのうちの少なくとも一方側に噴出可能な複数の噴出孔が形成され、
前記管群保護部材は、前記第一側板と前記第二側板とのうち、前記複数の噴出孔が蒸気を噴出する側の側板と前記一以上の伝熱管群との間で、前記主蒸気流入方向及び前記第二側方向に広がる側展開領域を少なくとも含む展開領域に配置されている、
復水器。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載の復水器において、
前記側展開領域は、前記胴内バイパス管よりも前記蒸気口対向板の側の領域中で、前記蒸気口の側に寄った領域であり、
前記側展開領域における前記主蒸気流入方向における幅は、前記一以上の伝熱管群のまとまりの前記主蒸気流入方向における最大寸法の2割から5割の幅である、
復水器。
【請求項3】
請求項1に記載の復水器において、
前記複数の噴出孔は、前記胴内バイパス管内の蒸気を前記第一側板の側に噴出可能な複数の第一噴出孔と、前記胴内バイパス管内の蒸気を前記第二側板の側に噴出可能な複数の第二噴出孔と、を有し、
前記側展開領域は、前記一以上の伝熱管群と前記第一側板との間で前記主蒸気流入方向及び前記第二側方向に広がる第一側展開領域と、前記一以上の伝熱管群と前記第二側板との間で前記主蒸気流入方向及び前記第二側方向に広がる第二側展開領域と、を有する、
復水器。
【請求項4】
請求項1に記載の復水器において、
前記展開領域は、前記胴内バイパス管と前記一以上の伝熱管群との間で前記第一側方向及び前記第二側方向に広がる蒸気口側展開領域を含む、
復水器。
【請求項5】
請求項3に記載の復水器において、
前記展開領域は、前記胴内バイパス管と前記一以上の伝熱管群との間で前記第一側方向及び前記第二側方向に広がる蒸気口側展開領域を含み、
前記第一側展開領域の前記蒸気口の側の端の位置、及び前記第二側展開領域の前記蒸気口の側の端の位置は、前記蒸気口側展開領域よりも前記蒸気口対向板の側であり、
前記展開領域は、前記第一側展開領域の前記蒸気口の側の端と前記蒸気口側展開領域の前記第一側板の側の端との間の第一側角展開領域と、前記第二側展開領域の前記蒸気口の側の端と前記蒸気口側展開領域の前記第二側板の側の端との間の第二側角展開領域と、を含み、
前記第一側角展開領域は、前記第一側方向の成分及び前記主蒸気流入方向の成分を含む第一傾斜方向、及び前記第二側方向に広がる領域であり、
前記第二側角展開領域は、前記第一側方向の成分及び前記主蒸気流入方向の成分を含む第二傾斜方向、及び前記第二側方向に広がる領域である、
復水器。
【請求項6】
請求項1に記載の復水器において、
前記一以上の伝熱管は、前記第一側方向に並ぶ複数の伝熱管群を有し、
前記展開領域は、前記複数の伝熱管群のうち、前記第一側方向で隣り合っているいずれか二つの伝熱管群の間で、前記主蒸気流入方向及び前記第二側方向に広がる管群間展開領域を含む、
復水器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の復水器において、
前記管群保護部材は、前記第二側方向に延び、互いに間隔をあけて配置されている複数のダミー棒を有する、
復水器。
【請求項8】
請求項7に記載の復水器において、
前記複数のダミー棒は、複数の外側ダミー棒と複数の内側ダミー棒とを有し、
前記複数の外側ダミー棒は、前記展開領域が広がる方向で前記第二側方向に垂直な並び方向に互いに間隔をあけて並んでおり、
前記複数の内側ダミー棒は、前記複数の外側ダミー棒よりも前記一以上の伝熱管群の側で、前記並び方向に互いに間隔をあけて並んでおり、
前記並び方向で、前記複数の外側ダミー棒の相互間の位置に、前記複数の内側ダミー棒のうちのいずれかが配置されている、
復水器。
【請求項9】
請求項8に記載の復水器において、
前記複数の内側ダミー棒のうちの一つの内側ダミー棒の棒中心軸と、前記複数の外側ダミー棒のうちで前記一つの内側ダミー棒に前記並び方向の一方側に隣接している一つの外側ダミー棒の棒中心軸とを結ぶ線分に対して、
前記一つの内側ダミー棒の棒中心軸と、前記複数の外側ダミー棒のうちで前記一つの内側ダミー棒に前記並び方向の他方側に隣接している他の一つの外側ダミー棒の棒中心軸とを結ぶ線分が成す棒間角度は、60°以上である、
復水器。
【請求項10】
請求項9に記載の復水器において、
前記棒間角度は、90°以上である、
復水器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気を凝縮可能な復水器に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
蒸気タービンプラントは、一般的に、ボイラと、ボイラからの蒸気で駆動する蒸気タービンと、蒸気タービンから排気された蒸気を水に戻す復水器と、復水ポンプや給水ポンプ等の各種ポンプと、ボイラで発生した蒸気を蒸気タービンに導く主蒸気ラインと、主蒸気ラインに設けられている蒸気止め弁と、復水器内の水を復水ポンプや給水ポンプ等を介してボイラに導く水ラインと、主蒸気ライン中で蒸気止め弁よりもボイラ側の位置から分岐して復水器に接続されているバイパスラインと、バイパスラインに設けられているバイパス弁と、を備える。
【0003】
蒸気タービンプラントの建設後や蒸気タービンプラントの修理後、配管内や各種機器内に溶接スラグや研削屑等の異物が残る。このため、以上のような蒸気タービンプラントでは、その建設後や修理後に、異物を除去するため、ブローイングアウト(又はフラッシング)が行われる。
【0004】
蒸気タービンプラントのクリーニング方法に関しては、例えば、以下の特許文献1に開示されている。
【0005】
この特許文献1に開示されているクリーニング方法では、ブローイングアウトの実行に先立ち、仮設配管を設置する。この仮説配管の一端は、バイパス弁に接続され、仮設配管の他端は、各種ラインを介して、放出管に接続されている。次に、ボイラで蒸気を発生させて、この蒸気を主蒸気ライン、バイパスライン、バイパス弁、仮設配管、各種ラインを介して、放出管から大気に放出する。すなわち、このブローイングアウトでは、ボイラで発生した蒸気を蒸気タービンに流入させることなく、仮設配管等を介して、大気に放出することで、配管内に残った異物を蒸気と共に大気に放出する。
【0006】
復水器は、一般的に、複数の伝熱管で構成される伝熱管群と、伝熱管群を覆う胴と、を備える。胴は、蒸気タービンから排気された蒸気が流入可能な蒸気口を有する。
【0007】
この復水器については、例えば、以下の特許文献2に開示されている。
【0008】
この特許文献2に開示されている復水器は、前述の伝熱管群及び胴の他に、複数のダミー棒を備える。複数のダミー棒は、胴内で、伝熱管群の周りに互いの間隔をあけて配置されている。蒸気タービンから復水器内に流入する蒸気中には、水滴が含まれる場合がある。この複数のダミー棒は、胴の蒸気口からの蒸気に含まれる水滴が伝熱管群を構成する複数の伝熱管に直接衝突するのを抑制して、複数の伝熱管のエロ―ジョンを抑制する役目を担う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2016-089656号公報
国際公開第2014/057901号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
近年、環境問題等の観点から、異物を含む蒸気を大気放出することは望まれない。また、伝熱管群を構成する複数の伝熱管が異物により汚れる、若しくは異物により複数の伝熱管が損傷するとは、できる限り避けることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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