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公開番号
2025115321
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024009808
出願日
2024-01-25
発明の名称
印刷システム、その制御方法及びプログラム
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人ひのき国際特許事務所
主分類
G03G
15/00 20060101AFI20250730BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】 シートの印刷制御のパラメータの設定を行う際に、シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータが変更された場合に適切にシートの除電設定を行うことができなかった。
【解決手段】 本発明は、除電装置を備える印刷システムであって、シートの種類ごとに除電用の印加電圧の値を含む印刷制御のパラメータを管理する管理手段と、シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータの設定が変更された場合に、変更された前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づき前記除電用の印加電圧を算出し前記印刷制御のパラメータとして設定する設定手段を有することを特徴とする。
【選択図】図13
特許請求の範囲
【請求項1】
除電装置を備える印刷システムであって、
シートの種類ごとに除電用の印加電圧の値を含む印刷制御のパラメータを管理する管理手段と、
シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータの設定が変更された場合に、変更された前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づき前記除電用の印加電圧を算出し前記印刷制御のパラメータとして設定する設定手段を有する
ことを特徴とする印刷システム。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータは、シートの坪量である
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータは、シートの表面性である
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記設定手段は、
前記シートが新規に登録される場合に、入力された印刷制御のパラメータに基づき前記除電用の印加電圧の値を算出し設定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータが変更された場合に、除電用の印加電圧の値の変更を推奨する画面を表示する表示手段を有する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータが変更された場合であって、除電用の印加電圧の値が初期値から変更されている場合に、除電用の印加電圧の値の変更を推奨する画面を表示する表示手段を有する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷システム。
【請求項7】
除電装置を備える印刷システムの制御方法であって、
シートの種類ごとに除電用の印加電圧を含む印刷制御のパラメータを管理する管理工程と、
シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータの設定が変更された場合に、変更された前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づき前記除電用の印加電圧を算出し前記印刷制御のパラメータとして設定する設定工程を有する
ことを特徴とする印刷システムの制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷システムの制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電した記録媒体を除電する除電装置を備えた印刷システム、その制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
印刷作業に用いる記録媒体(以下「シート」という。)は、電子写真プロセスの過程における残荷電、もしくはシート搬送中に生じる搬送ローラーやガイドとの僅かな摩擦により、静電気を帯びた状態で搬送される。そしてこの静電気により、シート同士が貼り付いてしまうことがある。また、埃や紙粉が成果物に付着することにより成果物の品質が低下することがある。
普通紙等はシート自体が持つ電気抵抗が低く、紙内で電荷が移動しやすいため、帯電量自体も小さく解消も早い。シートに載るトナーは、トナー層が抵抗として振る舞うため、同じシートの種別であってもトナー使用量が多いほど帯電し、電荷が残りやすくなる。さらに両面印刷の場合は、シートの表裏にトナー層が形成されるため、紙内での電荷移動が起こりにくい。そのため、結果としてシートにトナーが載る分だけ帯電しやすく、電荷が残りやすいという傾向がある。
仮にシート同士が貼り付いた状態で後処理を行うと、シートの整合処理に影響を及ぼし、後処理の品質が低下するばかりか、後処理時の給紙不良や搬送不良によるジャム(JAM)を誘発するおそれがある。
そのため、このようなリスクを発生させないよう、後処理の実施前に、印刷工程後のシートの静電気を除電することが望ましい。そこで、シート搬送方向の下流に位置する搬送ローラー対に対して電圧を印加することで、シートに帯電した電荷を打ち消す提案などがなされている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-258881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
搬送ローラーに電圧を印加した構成(以下「除電ローラー」という。)による除電は、シートに帯電している電荷と逆の電荷を、除電ローラーを介してシートに与えることにより、帯電している静電気を打ち消すものである。そのため、除電ローラーによる除電制御(除電ローラーへの、シートと逆電荷の印加)は、シートの帯電量に合わせて実施される必要がある。つまりこれは、湿度といった印刷環境やシートの銘柄ごとに、最適な除電用の電荷調整値というものが存在するということである。そして、仮に不適切な電荷調整の状態で、シートに対して除電制御を実施すると、逆に帯電を引き起こしてしまうこととなり、更なるシートの貼り付きに繋がってしまうことがある。そのため、例えば複数種類のシートを切り替えながら印刷を行う場合には、使用するシートの種類毎に適した印加電圧値を用いた除電処理を行うことが必要となる。そこで、シートの種類毎の印刷制御のパラメータをデータベースとして管理している中に、この印加電圧値を設け、シート種類毎の除電制御に利用する検討もされている。
また、この最適な除電用の印加電圧値を見つける工程(以下「調整工程」という。)は、印刷装置から搬送されたシートを、除電ローラーを持つ除電装置にて印加電圧値を設定することで、最適な除電用の印加電圧値を決定する工程である。この調整工程で決定した印加電圧値は、調整工程で使用した印刷環境やシートの種類毎に最適な印加電圧値となる。
【0005】
シートの種類毎の印刷制御のパラメータには、印刷後の成果物の帯電量に影響を与えるシートの帯電しやすさに関するパラメータが含まれている。例えばシートの坪量や表面性、特徴といったパラメータがそれである。ここで「表面性」を、シート表面の加工状態や平滑さのみでなく、表面形状や材質といったものまでを含んだ帯電しやすさに関する広いパラメータと定義する。例えば、一般のシートの表面性を示す再生紙や、表面加工はないが再生紙より平滑度を高めた上質紙、表面に溶剤加工を施したコート紙やマット紙、浮き出しの加工がなされたエンボス紙などが設定値として挙げられる。また、材質を示す表現となるが、合成樹脂を含んだシートである合成紙や、磁性体を含んだシートである磁性紙なども表面性の設定値に含むものとする。
そして、坪量であれば値が大きいほど、表面性に関してはコート紙や合成紙といったものほど、シートの持つ抵抗値が大きくなり、シート内での電荷移動が阻害される。そしてその結果として、印刷後に残る帯電量が多くなる傾向にある。そのため、これらパラメータから通常に類推される除電用の印加電圧値の最適値と、実際の設定がかけ離れている場合、もしくは除電用の印加電圧値自体が設定されていない場合、静電吸着した成果物が生成されてしまうこととなる。
本発明は、上記課題に鑑み、シートの印刷制御のパラメータの設定を行う際に、シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づきシートの除電設定が容易に行える仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、除電装置を備える印刷システムであって、シートの種類ごとに除電用の印加電圧の値を含む印刷制御のパラメータを管理する管理手段と、シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータの設定が変更された場合に、変更された前記シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づき前記除電用の印加電圧を算出し前記印刷制御のパラメータとして設定する設定手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、シートの印刷制御のパラメータの設定を行う際に、シートの帯電量に影響を与える印刷制御のパラメータに基づきシートの除電設定が容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態におけるシステムの全体構成図
印刷システムのハードウェア構成のブロック図
印刷システムの断面図
印刷装置に具備された操作部の図
除電装置のハードウェア構成のブロック図
シートデータ管理手段を介したシートデータベースの参照、変更画面例
除電処理の説明図
本実施形態における除電制御処理
シートデータベースへの新規シート追加画面例
シートデータベースへの新規シート追加処理フローチャート
印刷制御のパラメータに応じた除電用の推奨印加電圧テーブル例
シートデータベースの印刷制御のパラメータ変更処理フローチャート
除電用の印加電圧設定以外のパラメータを変更する処理のフローチャート
除電用の印加電合設定の変更を推奨する報知画面例
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
・システムの全体構成
図1の本実施形態の最も簡単な構成であり、印刷システム1000、クライアントコンピュータ102(以下「PC」という。)を有し、それらは相互にネットワーク101を介して接続されている。そして、PC102はネットワーク101を介して、印刷システム1000へ印刷ジョブであるPDL(ページ記述言語)コードデータを送信することが可能である。
【0010】
・印刷システムのハードウェア構成
次に、図2のシステムブロック図を用いて印刷システム1000のハードウェア構成について説明する。
印刷システム1000は、図中点線で囲まれた部分である印刷装置100と、シート処理装置200とを有する。なお、印刷装置100には、任意の台数のシート処理装置200を接続することができる。
(印刷装置)
また、本実施形態では、印刷装置100として、コピー機能及びプリンタ機能等、複数の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)を例に取り説明する。しかしながら、印刷装置100は、コピー機能のみ、あるいは、プリンタ機能のみの単一機能型の印刷装置であってもよい。本実施形態では、一例として、印刷システム1000が以下に説明する各種構成要件を具備するものとする。
印刷システム1000は、印刷装置100で印刷されたシートに対するシート処理を、印刷装置100に接続されたシート処理装置200により実行できるように構成されている。ただし、シート処理装置200を接続せずに印刷装置100のみで印刷システム1000を構成することも可能である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
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