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公開番号
2025115432
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024009883
出願日
2024-01-26
発明の名称
フロントフォーク
出願人
カヤバモーターサイクルサスペンション株式会社
代理人
個人
主分類
F16F
9/58 20060101AFI20250731BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】液圧ロック機構による抵抗力を大きくしつつも組み立てが容易なフロントフォークを提供する。
【解決手段】フロントフォーク1は、フォーク本体Fと、フォーク本体内に収容されるロッド4と、ロッド4の移動を案内するロッドガイド5aと筒状のロックケース5bとを有するヘッド部材5と、ロックケース5b内に収容されてロック室Bの内外を連通する通路Pを有するロックピース6と、ロックピース6を付勢するコイルばね7と、フォーク本体Fの一部とロックケース5bとで支持される懸架ばね9と、ロッド4に装着されてロックピース6に当接すると通路Pを塞ぐストッパ10と、ロックピース6のロックケース5bからの抜け出しを防止する抜け止め部材8とを備え、ロッドガイド5aとロックピース6の少なくとも一方は、底面5a31と傾斜面5a32とを具備する凹部5a3を有し、コイルばね7は、底面5a31で支持される。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
アウターチューブと、アウターチューブ内に軸方向へ移動可能に挿入されるインナーチューブとを有するフォーク本体と、
前記アウターチューブと前記インナーチューブとの一方に連結されて前記フォーク本体内に収容されるロッドと、
前記アウターチューブと前記インナーチューブとの他方に連結されて前記フォーク本体内に収容されるとともに、前記ロッドに対して軸方向へ移動可能であって前記ロッドの外周に摺接して前記ロッドの移動を案内する環状のロッドガイドと、前記ロッドガイドから立ち上がり前記ロッドの外周に配置される筒状のロックケースとを有するヘッド部材と、
環状であって内径が前記ロッドの外径よりも大径であって内周に前記ロッドが挿通されて外周を前記ロックケースの内周に摺接させて前記ロックケースに対して軸方向へ移動可能に収容され、前記ロックケース内にロック室を区画するとともに、前記ロック室の内外を連通する通路を有するロックピースと、
前記ロックケースと前記ロックピースとの間に介装されて前記ロック室を拡大する方向へ前記ロックピースを付勢するコイルばねと、
前記ロッドの外周に配置されて一端が前記フォーク本体の一部に支持されるとともに他端が前記ロックケースの端部に支持懸架ばねと、
前記ロッドに装着されて前記懸架ばね内を軸方向へ移動可能であって、前記ロックケースに接近する方向へ移動して前記ロックピースに当接すると前記通路を塞ぐとともに前記ロックピースを前記ロックケース内へ押し込むストッパと、
前記ロックケースの内周に装着されて前記ロックピースの前記ロックケースからの抜け出しを防止する抜け止め部材とを備え、
前記ロッドガイドと前記ロックピースの少なくとも一方は、ロックケース内の内周に周方向に沿って形成される平坦な環状の底面と、前記底面の外周に連なる傾斜面とを具備する凹部を有し、
前記コイルばねは、前記底面で支持される
ことを特徴とするフロントフォーク。
続きを表示(約 330 文字)
【請求項2】
前記コイルばねは、前記ロッドによって伸縮がガイドされる
ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
【請求項3】
前記ロックケースは、前記ロックピースの摺動範囲にオリフィス孔を有し、
前記ロックピースは、ロックケース側端の外周にロックケース側へ向かうほど小径となるテーパ面を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
【請求項4】
前記通路は、前記ロックピースの内周から開口して径方向へ延びて、先端が前記ロックピースの前記コイルばねが当接する位置より外周側に配置される切欠によって形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントフォークに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、フロントフォークは、たとえば、アウターチューブと、アウターチューブ内に軸方向へ移動可能に挿入されるインナーチューブとを備えたフォーク本体と、フォーク本体内に収容されるダンパカートリッジとを備えて構成されており、鞍乗型車両の前輪と車体との間に介装されて、伸縮時にフォーク本体内に内蔵のダンパカートリッジが減衰力を発生して、車体の振動を低減させる。
【0003】
このようなフロントフォークでは、最収縮時の衝撃を緩和するため、液圧ロック機構を備えることがある。具体的に、液圧ロック機構は、ダンパカートリッジのシリンダの一端部に装着されたヘッド部材に設けられる筒状のロックケースと、ロックケース内に軸方向へ移動可能に収容されるとともにロックケース内外を連通する通路を有するロックピースと、ロックケースとロックピースとの間に介装されてロックピースをロックケース外へ押し出す方向へ向けて付勢するコイルばねと、ダンパカートリッジのロッドに装着されてロックピースに軸方向で対向するストッパとを備えている。
【0004】
このように構成されたフロントフォークでは、フォーク本体とともにダンパカートリッジが収縮してロッドに装着されたストッパがロックケースに接近する方向へ移動してロックピースに当接すると、ロックピースの通路を塞ぐとともにロックピースをロックケース内へ押し込むので、ロックケース内の圧力が上昇して、フォーク本体の収縮を妨げる抵抗力が発生されて、フロントフォークの収縮作動を停止させる。また、ストッパがロックピースに当接して通路を塞ぐ構造を採用しているので、懸架ばねを支持するロックケースの内径を懸架ばねの内径よりも大径にでき、ロックピースの受圧面積を大きくして前記抵抗力をフロントフォークの外径によらず大きくできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-78395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のフロントフォークでは、インナーチューブの下端を閉塞するとともに鞍乗型車両の前輪の車軸を把持するアクスルブラケットに、ダンパカートリッジにおけるシリンダの端部を閉塞するボトムキャップをボルトによって締結するようにしている。よって、従来のフロントフォークでは、インナーチューブにダンパカートリッジを取り付ける際のボルトの締め付け作業のため、シリンダの端部を上方にして、シリンダのロックケース側端を下方に向ける必要がある。
【0007】
ところが、従来のフロントフォークでは、懸架ばねでロックケースからのロックピースおよびコイルばねの抜け止めを図っている一方で、ダンパカートリッジのインナーチューブへの取り付けに先んじて予め液圧ロック機構を構成するロックケース、ロックピース、コイルばねをシリンダに組み付けておく必要があるため、インナーチューブへのダンパカートリッジの取り付けの際にシリンダのロックケース側端を下方に向けると、ロックケースからロックピースおよびコイルばねが下方へ脱落してしまう。
【0008】
よって、ダンパカートリッジのインナーチューブへの取り付け作業に当たっては、ロックケースからロックピースおよびコイルばねの脱落を防止しつつダンパカートリッジをインナーチューブへ取り付ける必要があり、作業が非常に面倒となっている。
【0009】
そこで、本発明は、液圧ロック機構による抵抗力を大きくしつつも組み立てが容易なフロントフォークの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するフロントフォークは、アウターチューブと、アウターチューブ内に軸方向へ移動可能に挿入されるインナーチューブとを有するフォーク本体と、アウターチューブとインナーチューブとの一方に連結されてフォーク本体内に収容されるロッドと、アウターチューブとインナーチューブとの他方に連結されてフォーク本体内に収容されるとともに、ロッドに対して軸方向へ移動可能であってロッドの外周に摺接してロッドの移動を案内する環状のロッドガイドと、ロッドガイドから立ち上がりロッドの外周に配置される筒状のロックケースとを有するヘッド部材と、環状であって内径がロッドの外径よりも大径であって内周にロッドが挿通されて外周をロックケースの内周に摺接させてロックケースに対して軸方向へ移動可能に収容され、ロックケース内にロック室を区画するとともに、ロック室の内外を連通する通路を有するロックピースと、ロックケースとロックピースとの間に介装されてロック室を拡大する方向へロックピースを付勢するコイルばねと、ロッドの外周に配置されて一端がフォーク本体の一部に支持されるとともに他端がロックケースの端部に支持される懸架ばねと、ロッドに装着されて懸架ばね内を軸方向へ移動可能であって、ロックケースに接近する方向へ移動してロックピースに当接すると通路を塞ぐとともにロックピースをロックケース内へ押し込むストッパと、ロックケースの内周に装着されてロックピースのロックケースからの抜け出しを防止する抜け止め部材とを備え、ロッドガイドとロックピースの少なくとも一方は、ロックケース内の内周に周方向に沿って形成される平坦な環状の底面と、底面の外周に連なる傾斜面とを具備する凹部を有し、コイルばねは、前記底面で支持される。
(【0011】以降は省略されています)
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