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公開番号2025115504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024009983
出願日2024-01-26
発明の名称液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41J 2/165 20060101AFI20250731BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】液体吐出部のノズル形成面を含む被払拭面を払拭する際に駆動部の駆動負荷を低減できる液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法を提供する。
【解決手段】制御部は、駆動部を駆動して各種の制御を実行する。制御部は、払拭部を液体吐出部に対してノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、払拭部に被払拭面を払拭させる第1移動制御を実行する。制御部は、第1移動制御のあと、払拭部と液体吐出部との接触は維持したまま、払拭部を液体吐出部に対してノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させることで払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行する。制御部は、撓み低減制御のあと、払拭部を液体吐出部に対してノズル形成面に沿う方向であって払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、払拭部を液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行する。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、
前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、
前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記駆動部を駆動して、
前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記被払拭面を払拭させる第1移動制御を実行し、
前記第1移動制御のあと、前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させることで前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行し、
前記撓み低減制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行することを特徴とする液体吐出装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、
前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、
前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記駆動部を駆動して、
前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記ノズル形成面を払拭させる第1移動制御を実行し、
前記第1移動制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行し、
前記第2移動制御の実行中に前記駆動部の駆動負荷が閾値よりも大きくなった場合、前記第2移動制御を停止し、前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記制御部は、前記撓み低減制御として、
前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させたあと、前記第2移動制御の再開を実行することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記第2移動制御の前記相対移動の速さは、前記撓み低減制御の前における速さよりも前記撓み低減制御の後の速さのほうが遅いことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項5】
請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記制御部は、前記撓み低減制御として、
前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させたあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記払拭方向に相対移動させて前記払拭部を前記液体吐出部から離間させることを実行することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項6】
請求項1または請求項3に記載の液体吐出装置であって、
前記第1移動制御において、前記液体吐出部が前記払拭方向に移動し、
前記撓み低減制御において、前記液体吐出部が前記交差方向に移動し、
前記第2移動制御において、前記払拭部が前記退避方向に移動することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の液体吐出装置であって、
前記液体吐出部と対向可能であって、媒体を支持する媒体支持部と、
前記液体吐出部の移動を検知する検知部と、を備え、
前記払拭方向は、前記払拭部から前記媒体支持部に向かう方向であることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置であって、
前記払拭部の清掃を行う清掃部を備え、
前記払拭部は、前記第2移動制御において前記相対移動している間に、前記清掃部と接触することを特徴とする液体吐出装置。
【請求項9】
請求項8に記載の液体吐出装置であって、
前記清掃部は、液体を吸収可能な吸収体であることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項10】
液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、を備える液体吐出装置の制御方法であって、
前記駆動部を駆動して、
前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記被払拭面を払拭させる第1移動制御を実行することと、
前記第1移動制御のあと、前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させることで前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行することと、
前記撓み低減制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行することと、を含むことを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出部のノズル形成面を払拭する払拭部を備える液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、媒体を搬送する搬送部と、インク等の液体を媒体に吐出する記録ヘッド(液体吐出部の一例)を備える液体吐出装置が開示されている。
この液体吐出装置は、記録ヘッドに対して主走査方向に相対移動することでノズル形成面を払拭する払拭部材(払拭部の一例)と、記録ヘッド及び払拭部材の少なくとも一方を移動させる制御装置(制御部の一例)とを備える。制御装置は、払拭部材がノズル形成面から主走査方向に離間するまでノズル形成面を払拭するための第1の払拭処理と、払拭部材がノズル形成面の規定位置に接触するまでノズル形成面を払拭した後、主走査方向とは異なる退避方向に払拭部材をノズル形成面から離間させる第2の払拭処理と、のうち一方の処理を選択して実施する。払拭部材は、モーター等の駆動部の駆動力によって払拭方向とは異なる退避方向に移動する。
【0003】
第2の払拭処理では、液体吐出部を払拭方向に移動させたあと、払拭部材を払拭方向とは異なる退避方向へ移動させることで、払拭部材の撓みを緩やかに解消させて、インクの飛散量を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-187859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された液体吐出装置では、第2の払拭処理において、払拭部材を払拭方向とは異なる退避方向へ方向転換させて移動させるときに、駆動部の駆動負荷が過大になり、払拭部材を退避させることが困難になる場合があった。駆動部の駆動負荷が過大になる原因としては、退避方向の移動が払拭部材にとってその形状から撓み難い方向であるという形状要因や、経年劣化による摺動摩擦抵抗の増大などの劣化要因など種々の要因が挙げられる。なお、払拭部材が液体吐出部の被払拭面と接触する状態で払拭方向とは異なる退避方向への相対移動が、払拭部材ではなく、液体吐出部の移動によるものであっても、液体吐出部の駆動部に過大な駆動負荷がかかるという、同様の課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する液体吐出装置は、液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記駆動部を駆動して、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記被払拭面を払拭させる第1移動制御を実行し、前記第1移動制御のあと、前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させることで前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行し、前記撓み低減制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行する。
【0007】
上記課題を解決する液体吐出装置は、液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記駆動部を駆動して、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記ノズル形成面を払拭させる第1移動制御を実行し、前記第1移動制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行し、前記第2移動制御の実行中に前記駆動部の駆動負荷が閾値よりも大きくなった場合、前記第2移動制御を停止し、前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行する。
【0008】
上記課題を解決する液体吐出装置の制御方法は、液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、を備える液体吐出装置の制御方法であって、前記駆動部を駆動して、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記被払拭面を払拭させる第1移動制御を実行することと、前記第1移動制御のあと、前記払拭部と前記液体吐出部との接触は維持したまま、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に交差する交差方向に相対移動させることで前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行することと、前記撓み低減制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行することと、を含む。
【0009】
上記課題を解決する液体吐出装置の制御方法は、液体を吐出可能な複数のノズルおよび前記複数のノズルが形成されるノズル形成面を有する液体吐出部と、前記ノズル形成面を含む被払拭面を払拭する払拭部と、前記液体吐出部および前記払拭部の少なくとも一方を移動させる駆動部と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、前記駆動部を駆動して、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う払拭方向に相対移動させて、前記払拭部に前記ノズル形成面を払拭させる第1移動制御を実行することと、前記第1移動制御のあと、前記払拭部を前記液体吐出部に対して前記ノズル形成面に沿う方向であって前記払拭方向とは異なる方向である退避方向に相対移動させて、前記払拭部を前記液体吐出部から離間させる第2移動制御を実行することと、前記第2移動制御の実行中に前記駆動部の駆動負荷が閾値よりも大きくなった場合、前記第2移動制御を停止し、前記払拭部の撓み量を少なくする撓み低減制御を実行することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態における液体吐出装置を示す概略構成図である。
図2は、液体吐出装置のホームポジション周辺部分を示す模式平面図である。
図3は、メンテナンス装置を示す斜視図である。
図4は、メンテナンス装置を示す斜視図である。
図5は、払拭開始位置にある液体吐出部および払拭部を示す模式正面図である。
図6は、払拭部が液体吐出部の被払拭面を払拭する状態を示す模式正面図である。
図7は、払拭部が液体吐出部の被払拭面に接触する状態で払拭を終了した状態を示す模式正面図である。
図8は、液体吐出部を示す要部正面図である。
図9は、液体吐出部の底面を示す模式底面図である。
図10は、液体吐出部を示す部分正面図である。
図11は、払拭終了位置にある払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図12Aは、液体吐出部を示す部分正面図である。
図12Bは、液体吐出部を示す部分正面図である。
図12Cは、液体吐出部を示す部分正面図である。
図13は、液体吐出部と払拭部と除去部との位置関係を示す模式底面図である。
図14は、液体吐出装置の電気的構成を示すブロック図である。
図15は、払拭処理ルーチンを示すフローチャートである。
図16は、クリーニング制御ルーチンを示すフローチャートである。
図17は、払拭制御ルーチンを示すフローチャートである。
図18は、払拭終了位置で停止したときの払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図19は、撓み低減制御を終えた払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図20は、払拭部が払拭終了位置から退避方向に退避する過程を示す模式底面図である。
図21は、第2実施形態における払拭処理ルーチンを示すフローチャートである。
図22は、払拭終了位置で停止したときの払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図23は、払拭終了位置から退避方向への退避動作を開始した払拭部と液体吐出部とを示す模式底面図である。
図24は、撓み低減制御を終えた払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図25は、撓み低減制御を終えた払拭部が退避方向に退避する過程を示す模式底面図である。
図26は、第3実施形態における払拭処理ルーチンを示すフローチャートである。
図27は、払拭終了位置で停止したときの払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図28は、払拭終了位置から退避方向への退避動作を開始した払拭部と液体吐出部とを示す模式底面図である。
図29は、撓み低減制御を終えた払拭部と液体吐出部とを示す部分正面図である。
図30は、撓み低減制御ののち待機時間の待機を終えたときの払拭部と液体吐出部とを示す模式底面図である。
図31は、待機を終えた払拭部が払拭方向への移動を経て退避方向に退避する動作を説明する模式底面図である。
図32は、第4実施形態における払拭処理ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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