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公開番号
2025116729
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024011328
出願日
2024-01-29
発明の名称
水に浮く低比重ゴム組成物
出願人
サカエゴム株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
23/16 20060101AFI20250801BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 低比重で水に浮かび(比重が1.00未満)、常温および高温における引張り強さが実用に耐え得る程度のゴム組成物を提供すること。
【解決手段】 (1)非油展EPDM、油展EPDM、カーボンブラック及びプロセス油を含有するベース剤100質量部と、(2)亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ポリエチレングリコール、硫黄及び加硫促進剤を含有する配合剤0.2~2質量部(1種の配合剤あたり)とを含有するゴム組成物によって達成される。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(1)非油展エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体ゴム(非油展EPDM)、油展エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体ゴム(油展EPDM)、カーボンブラック及びプロセス油を含有するベース剤100質量部と、(2)亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ポリエチレングリコール、硫黄及び加硫促進剤を含有する配合剤0.3~3.8質量部(1種の配合剤あたり)とを含有するゴム組成物。
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【請求項2】
前記ベース剤の配合割合が、非油展EPDMが65-75質量部、油展EPDMが50-55質量部、カーボンブラックが40-50質量部、プロセス油が55-65質量部である請求項1に記載のゴム組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水に浮く低比重ゴム組成物などに関し、更に詳しくは自動車用(特に、電気自動車用)ワイヤーハーネスの外装部品の材料に適する「油展エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体ゴム」(以下、EPDMという)をベースポリマーとする低比重ゴム組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用ワイヤーハーネスの外装部品として用いられるグロメットは、EPDMをベースポリマーとし、これにカーボンブラック、白色充填剤およびプロセス油を、ベースポリマー100質量部あたり30~100質量部添加したゴム組成物から製造されている。このような組成物の比重は、約1.15以上であり、水に沈むものであった。
近年、環境対策などを考慮して自動車の軽量化が求められており、自動車用ワイヤーハーネスの部品材料の軽量化が進められている。また、自動車の乗り心地向上のために静粛性の向上も求められており、それに伴って、遮音効果を高めるためにグロメットの形状は複雑化している。
【0003】
特許文献1には、EPDM100質量部に、エチレン-酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレンあるいは非晶性エチレン-α-オレフィン共重合体10~70質量部、カーボンブラック10~50質量部およびプロセス油10~50質量部を添加した低比重ゴム組成物が開示されている。しかしながら、この低比重ゴム組成物は、圧縮永久歪が大きすぎるという欠点があった。
また、特許文献2には、EPDM100質量部(共重合体ゴム質量換算)に、エチレン-酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン、カーボンブラックおよびプロセス油から成る群から選択される少なくとも1種の配合剤0.1~10質量部(1種の配合剤あたり)を含んでなるゴム組成物であって、比重が1未満であるものが開示されている。しかしながら、引張り強さが小さいという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭57-177039号公報
特開2000-319465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低比重で水に浮かび(比重が1.00未満)、常温および高温における引張り強さが実用に耐え得る程度のゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
こうして、本発明に係るゴム組成物は、(1)非油展エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、油展EPDM、カーボンブラック及びプロセス油を含有するベース剤100質量部と、(2)亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ポリエチレングリコール、硫黄及び加硫促進剤を含有する配合剤0.3~3.8質量部(1種の配合剤あたり)とを含有するものにより解決される。
このとき、ベース剤の配合割合が、非油展EPDMが65-75質量部、油展EPDMが50-55質量部、カーボンブラックが40-50質量部、プロセス油が55-65質量部であることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、低比重で水に浮かび、常温および高温における引張り強さが実用に耐え得る程度のゴム組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本発明の実施形態について、表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。
EPDMは、耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優れており、その比重は約0.87であり、合成ゴムのなかで最も低い。油展EPDMは、EPDMにプロセス油を配合した組成物である。油展EPDMに含まれるプロセス油の量比は、EPDMに対して13~50質量%であるが、これより少量または多量のプロセス油を含むこともできる。市販の油展EPDMとしては、株式会社ENEOSマテリアル社製EP96(油展量50)、EP501EC(油展量40)、EP98(油展量75)、EP104E(油展量30)などがある。
【0009】
油展EPDMは、比較的高いムーニー粘度を有し、しかもグリーン強度も高い。グレードの異なる2種またはそれ以上の油展EPDMを組み合わせることにより、ゴム組成物に必要とされる加工性、物性などの特性に応じた分子量分布とすることができる。
【0010】
本発明のゴム組成物は、(1)非油展EPDM、油展EPDM、カーボンブラック及びプロセス油を含有するベース剤100質量部と、(2)亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ポリエチレングリコール、硫黄、加硫促進剤及び加工助剤を含有する配合剤0.2~2質量部(1種の配合剤あたり)とを含有する。亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ポリエチレングリコール、硫黄、加硫促進剤及び加工助剤は、いずれも既知の配合剤である。各配合剤の量は、ベース剤100質量部あたり、0.2~2質量部である。各配合剤の量が、0.2質量部よりも少ないと、各配合剤の添加効果が発揮できなくなるので好ましくない。
(【0011】以降は省略されています)
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