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公開番号
2025117534
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024199699,2024011890
出願日
2024-11-15,2024-01-30
発明の名称
ロータリ圧縮機及び機器
出願人
パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F04C
18/356 20060101AFI20250804BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】ベーン溝に対するベーンの耐摺動性を持たせ、円柱部における加工性及び靭性を高めることができるロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器を提供すること。
【解決手段】圧縮機構部30はシリンダ31、ピストン32、ベーン33と有し、シャフト40は偏心部42を有し、シリンダ31にはベーン33を配置するベーン溝36を形成し、偏心部42はシリンダ31内に配置され、ピストン32は偏心部42に嵌合され、ピストン32には、円弧角が180°を超える円柱状溝32aを形成し、ベーン33の端部には、円柱状溝32aに配置される円柱部33bを形成し、ベーン33がピストン32から離れることなく動作し、ベーン33には、ベーン溝36と摺動するベーン側面部33aを有し、円柱部33bの少なくとも一部の表面硬度を、ベーン側面部33aの表面硬度よりも低くした
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
密閉容器内に電動機部と圧縮機構部とを備え、
前記電動機部と前記圧縮機構部とはシャフトによって連結され、
前記圧縮機構部は、シリンダと、前記シリンダ内に配置されるピストンと、前記シリンダ内を仕切るベーンとを有し、
前記シャフトは偏心部を有し、
前記シリンダには前記ベーンを配置するベーン溝を形成し、
前記偏心部は前記シリンダ内に配置され、
前記ピストンは前記偏心部に嵌合され、
前記ピストンには、円弧角が180°を超える円柱状溝を形成し、
前記ベーンの端部には、前記円柱状溝に配置される円柱部を形成し、
前記ベーンが前記ピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機であって、
前記ベーンには、前記ベーン溝と摺動するベーン側面部を有し、
前記円柱部の少なくとも一部の表面硬度を、前記ベーン側面部の表面硬度よりも低くした
ことを特徴とするロータリ圧縮機。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記円柱部の少なくとも前記一部のビッカース硬度を、前記ベーン側面部のビッカース硬度よりもHv200以上低くした
ことを特徴とする請求項1に記載のロータリ圧縮機。
【請求項3】
前記ベーン側面部には硬質被膜処理が行われている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機。
【請求項4】
前記硬質被膜処理が、窒化処理又はDLC処理である
ことを特徴とする請求項3に記載のロータリ圧縮機。
【請求項5】
前記ベーンには、前記ベーン側面部と前記円柱部とを連接するくびれ部を有し、
前記くびれ部の表面硬度を、前記ベーン側面部の前記表面硬度よりも低くした
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機を用いた機器であって、
前記ロータリ圧縮機、凝縮器、減圧装置、及び蒸発器を配管によって環状に接続した
ことを特徴とする機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーンがピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ピストンに円柱状溝を形成し、ベーンの端部に円柱状溝に配置される円柱部を形成することで、ベーンがピストンから離れることなく動作するロータリ圧縮機が開示されている。
また、ベーン、特にベーンの端部には、熱処理や表面被膜によって表面硬度を高める硬化処理が施される(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-185291号公報
特開平7-145787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高硬度になったベーンを高精度に仕上げるには技術的にも時間的にも負担が大きく、特に、ピストンにベーンを嵌め合わせる圧縮機では、ベーン端部の円柱部に高硬度層を残す高精度加工は容易ではない。
【0005】
そこで本発明は、ベーン溝に対するベーンの耐摺動性を持たせ、円柱部における加工性及び靭性を高めることができるロータリ圧縮機及びこのロータリ圧縮機を用いた機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明のロータリ圧縮機1は、密閉容器10内に電動機部20と圧縮機構部30とを備え、前記電動機部20と前記圧縮機構部30とはシャフト40によって連結され、前記圧縮機構部30は、シリンダ31と、前記シリンダ31内に配置されるピストン32と、前記シリンダ31内を仕切るベーン33とを有し、前記シャフト40は偏心部42を有し、前記シリンダ31には前記ベーン33を配置するベーン溝36を形成し、前記偏心部42は前記シリンダ31内に配置され、前記ピストン32は前記偏心部42に嵌合され、前記ピストン32には、円弧角が180°を超える円柱状溝32aを形成し、前記ベーン33の端部には、前記円柱状溝32aに配置される円柱部33bを形成し、前記ベーン33が前記ピストン32から離れることなく動作するロータリ圧縮機1であって、前記ベーン33には、前記ベーン溝36と摺動するベーン側面部33aを有し、前記円柱部33bの少なくとも一部の表面硬度を、前記ベーン側面部33aの表面硬度よりも低くしたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のロータリ圧縮機1において、前記円柱部33bの少なくとも前記一部のビッカース硬度を、前記ベーン側面部33aのビッカース硬度よりもHv200以上低くしたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機1において、前記ベーン側面部33aには硬質被膜処理が行われていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載のロータリ圧縮機1において、前記硬質被膜処理が、窒化処理又はDLC処理であることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機1において、前記ベーン33には、前記ベーン側面部33aと前記円柱部33bとを連接するくびれ部33cを有し、前記くびれ部33cの表面硬度を、前記ベーン側面部33aの前記表面硬度よりも低くしたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明の機器は、請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機1を用いた機器であって、前記ロータリ圧縮機1、凝縮器2、減圧装置3、及び蒸発器4を配管によって環状に接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ベーン側面部の表面硬度を円柱部の表面硬度よりも高くすることで、ベーン溝に対する耐摺動性を持たせ、円柱部の表面硬度がベーン側面部の表面硬度より低いことで、円柱部における加工性及び靭性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施例によるロータリ圧縮機を示す断面図
図1に示すA-A線矢視図
同実施例によるロータリ圧縮機に用いるピストン及びベーンを示す図
同実施例によるロータリ圧縮機に用いるベーンの製造工程を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態によるロータリ圧縮機は、ベーンには、ベーン溝と摺動するベーン側面部を有し、円柱部の少なくとも一部の表面硬度を、ベーン側面部の表面硬度よりも低くしたものである。本実施の形態によれば、ベーン側面部の表面硬度を円柱部の少なくとも一部の表面硬度よりも高くすることで、ベーン溝に対する耐摺動性を持たせ、円柱部の少なくとも一部の表面硬度がベーン側面部の表面硬度より低いことで、円柱部における加工性及び靭性を高めることができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるロータリ圧縮機において、円柱部の少なくとも一部のビッカース硬度を、ベーン側面部のビッカース硬度よりもHv200以上低くしたものである。本実施の形態によれば、ベーン溝に対して十分な耐摺動性を持たせることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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