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公開番号2025117843
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012792
出願日2024-01-31
発明の名称波形データ処理システム及び波形データ処理方法
出願人住友ファーマ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 30/86 20060101AFI20250805BHJP(測定;試験)
要約【課題】 適切に波形データ同士の比較を行えるようにする。
【解決手段】 波形データ処理システム10は、分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた複数の波形データ、及び当該複数の波形データ間で対応すると共に波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報を取得する取得部11と、取得部11によって取得された波形データ毎の基準位置間の横軸方向の複数の長さが当該複数の波形データ間で一致するように、当該複数の波形データのうちの少なくとも何れかの波形データを変形する処理部12と、処理部12による変形に応じた波形データを出力する出力部13とを備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた複数の波形データ、及び当該複数の波形データ間で対応すると共に波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された波形データ毎の基準位置間の横軸方向の複数の長さが当該複数の波形データ間で一致するように、当該複数の波形データのうちの少なくとも何れかの波形データを変形する処理手段と、
前記処理手段による変形に応じた波形データを出力する出力手段と、
を備える波形データ処理システム。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記取得手段は、波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報として、波形データによって示される波形のピークの位置を示す情報を取得する請求項1に記載の波形データ処理システム。
【請求項3】
前記取得手段は、クロマトグラフィー又は赤外分光法によって得られた複数の波形データを取得する請求項1又は2に記載の波形データ処理システム。
【請求項4】
前記処理手段は、変形後の前記複数の波形データのうちの基準となる複数の基準算出用波形データの横軸方向の位置毎の縦軸方向の値から基準波形データを生成すると共に、当該横軸方向の位置毎の縦軸方向の値のばらつきを算出し、
前記出力手段は、前記処理手段によって生成された基準波形データ、及び前記ばらつきを示す情報を出力する請求項1~3の何れか一項に記載の波形データ処理システム。
【請求項5】
前記取得手段は、用途に応じた前記複数の基準算出用波形データを取得する請求項4に記載の波形データ処理システム。
【請求項6】
波形データ処理システムの動作方法である波形データ処理方法であって、
分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた複数の波形データ、及び当該複数の波形データ間で対応すると共に波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された波形データ毎の基準位置間の横軸方向の複数の長さが当該複数の波形データ間で一致するように、当該複数の波形データのうちの少なくとも何れかの波形データを変形する処理ステップと、
前記処理ステップによる変形に応じた波形データを出力する出力ステップと、
を含む波形データ処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた波形データを処理する波形データ処理システム及び波形データ処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
分析対象物に含まれる物質を特定するための分析として、LC(液体クロマトグラフィー)/GC(気体クロマトグラフィー)及びフーリエ変換赤外分光法(Fourier Transform Infrared Spectroscopy)等がある。これらの分析に用いられる分析機器は、通常、分析結果として波形データを出力する。波形データは、例えば、横軸が時間を示し、縦軸が強度を示すものである。
【0003】
分析結果の解析のため、解析者が、互いに異なる分析結果である波形データ同士の比較を行う。例えば、分析対象物に不純物が含まれていないかを判断するため、解析者が、解析対象の波形データと基準となる波形データとの比較を行って、これらの波形データの間で差異がある部分を検知する。
【0004】
従来、波形データ同士の比較を行いやすくするための技術が提案されている。例えば、特許文献1では、比較される波形データを重ね合わせて表示する技術が提案されている。また、特許文献2では、比較される波形データのベースライン及びピーク高さを一致するように波形の倍率及びオフセットを算出することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-304787号公報
特開2011-169704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した分析機器による分析では、測定条件によって波形データに揺らぎが生じる。従って、波形データの同士の比較を行う際には、波形データの揺らぎを吸収して行うことが望ましい。上記の特許文献2に示される方法は、波形データの縦軸方向の揺らぎを吸収するためのものである。
【0007】
波形データの横軸方向の揺らぎを吸収する方法として、例えば、RRT(相対保持時間)によって波形データ毎に横軸のスケールを補正するものがある。しかしながら、この方法では、横軸方向の揺らぎを十分に吸収できない場合がある。特に保持時間が遅い部分での揺らぎが十分に吸収できず、複数の波形データにおいて同一の横軸方向の位置となるはずのピークにずれが生じるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、適切に波形データ同士の比較を行えるようにすることができる波形データ処理システム及び波形データ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた複数の波形データ、及び当該複数の波形データ間で対応すると共に波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された波形データ毎の基準位置間の横軸方向の複数の長さが当該複数の波形データ間で一致するように、当該複数の波形データのうちの少なくとも何れかの波形データを変形する処理手段と、
前記処理手段による変形に応じた波形データを出力する出力手段と、
を備える波形データ処理システム。
[2] 前記取得手段は、波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報として、波形データによって示される波形のピークの位置を示す情報を取得する[1]に記載の波形データ処理システム。
[3] 前記取得手段は、クロマトグラフィー又は赤外分光法によって得られた複数の波形データを取得する[1]又は[2]に記載の波形データ処理システム。
[4] 前記処理手段は、変形後の前記複数の波形データのうちの基準となる複数の基準算出用波形データの横軸方向の位置毎の縦軸方向の値から基準波形データを生成すると共に、当該横軸方向の位置毎の縦軸方向の値のばらつきを算出し、
前記出力手段は、前記処理手段によって生成された基準波形データ、及び前記ばらつきを示す情報を出力する[1]~[3]の何れかに記載の波形データ処理システム。
[5] 前記取得手段は、用途に応じた前記複数の基準算出用波形データを取得する[4]に記載の波形データ処理システム。
[6] 波形データ処理システムの動作方法である波形データ処理方法であって、
分析対象物に含まれる物質を特定するための分析によって得られた複数の波形データ、及び当該複数の波形データ間で対応すると共に波形データ毎の横軸方向の複数の基準位置を示す情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された波形データ毎の基準位置間の横軸方向の複数の長さが当該複数の波形データ間で一致するように、当該複数の波形データのうちの少なくとも何れかの波形データを変形する処理ステップと、
前記処理ステップによる変形に応じた波形データを出力する出力ステップと、
を含む波形データ処理方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、適切に波形データ同士の比較を行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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