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公開番号2025118054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013132
出願日2024-01-31
発明の名称建築物の気密構造
出願人積水ハウス株式会社
代理人弁理士法人三協国際特許事務所
主分類E04B 1/66 20060101AFI20250805BHJP(建築物)
要約【課題】梁により支持された上階の外壁及び梁から室外側に延びる下階の屋根に設けられた断熱材を含む部材において結露が生じるのを効果的に抑制すること。
【解決手段】外壁2は、外壁面材2aと、外壁面材2aを保持するとともに梁3上に立設された壁保持部材2bと、外壁面材2aの内側に設けられた壁断熱材2cと、壁保持部材2bの外側面2b1よりも内側の位置において上部屋URを外側から覆う壁気密部材2dと、を有する。屋根4は、屋根面材4aと、屋根面材4aを保持するとともに梁3から外側に延びる屋根保持部材4bと、屋根面材4aの下方に設けられた屋根断熱材4dと、屋根面材4aよりも下の位置において下部屋DRを上から覆う屋根気密部材4eと、を有する。壁気密部材2dと屋根気密部材4eとは、壁保持部材2bにとって梁3が位置する側の領域で、かつ、屋根保持部材4bにとって梁3が位置する側の領域を通じて互いに接続されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下階と前記下階上に設けられた上階とを有する建築物の気密構造であって、
前記上階の外壁と、
前記外壁を支持する梁と、
前記下階の部屋を上から覆うように前記梁から外側に延びる屋根と、を備え、
前記外壁は、外壁面材と、前記外壁面材を保持するとともに前記梁上に立設された壁保持部材と、前記外壁面材の内側に設けられた壁断熱材と、前記壁保持部材の外側面よりも内側の位置において前記上階の部屋を外側から覆う壁気密部材と、を有し、
前記屋根は、屋根面材と、前記屋根面材を保持するとともに前記梁から外側に延びる屋根保持部材と、前記屋根面材の下方に設けられた屋根断熱材と、前記屋根面材よりも下の位置において前記下階の部屋を上から覆う屋根気密部材と、を有し、
前記壁気密部材と前記屋根気密部材とは、前記壁保持部材にとって前記梁が位置する側の領域で、かつ、前記屋根保持部材にとって前記梁が位置する側の領域を通じて互いに接続されている、建築物の気密構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記外壁は、前記外壁面材を保持するとともに前記梁の長手方向において前記壁保持部材から離れた位置において前記梁上に立設された第2壁保持部材を有し、
前記壁気密部材と前記屋根気密部材とは、前記壁保持部材と前記第2壁保持部材との間を通じて互いに接続されている、請求項1に記載の建築物の気密構造。
【請求項3】
前記建築物の気密構造は、
前記壁保持部材と前記第2壁保持部材との間において前記梁の上面における前記屋根に近い屋根側領域を開放した状態で前記梁の上面に載置された上階の床面材と、
前記屋根側領域から前記床面材の端面を介して前記床面材の上面まで至る形状を予め有するとともに、前記屋根側領域、前記床面材の端面及び上面に沿って配置された中継気密部材と、をさらに備え、
前記壁気密部材及び前記屋根気密部材は、前記中継気密部材を介して互いに接続されている、請求項2に記載の建築物の気密構造。
【請求項4】
前記建築物の気密構造は、前記屋根気密部材及び中継気密部材の互いに重ねられた部分を前記梁の前記屋根側領域との間で挟持する屋根側挟持部材をさらに備え、
前記屋根面材は、前記屋根側挟持部材上に載置されている、請求項3に記載の建築物の気密構造。
【請求項5】
前記建築物の気密構造は、前記壁気密部材及び前記中継気密部材の互いに重ねられた部分を前記床面材との間で挟持する挟持面と、前記外壁面材の反対を向くように前記挟持面から立ち上がる立上り面と、を有する床側挟持部材をさらに備え、
前記壁気密部材は、前記挟持面及び前記立上り面に沿って配置された状態で前記床側挟持部材と前記床面材との間で挟持されている、請求項3又は4に記載の建築物の気密構造。
【請求項6】
前記建築物の気密構造は、前記屋根側領域から前記床面材の端面を介して前記床面材の上面まで至る形状を予め有する梁側部分と、前記梁側部分の前記壁保持部材に近い縁部から前記壁保持部材の側面に沿って立ち上がる保持側部分と、を有する接続気密部材をさらに備え、
前記接続気密部材は、前記梁側部分に対して前記中継気密部材の一部が重ねられた状態で前記中継気密部材に接続されている、請求項3又は4に記載の建築物の気密構造。
【請求項7】
前記壁気密部材と前記屋根気密部材とは、前記梁の室内側の領域を通じて互いに接続されている、請求項1に記載の建築物の気密構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、下階と、下階の上に設けられた上階と、下階と上階との間の梁から外側に延びる屋根と、を有する建築物に設けられた気密構造に関する。
続きを表示(約 860 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、前記建築物として、例えば、特許文献1に記載の住宅用建物が知られている。この住宅用建物は、1階と2階との間の胴差と、胴差上に設けられた壁と、胴差から外側に延びるバルコニーと、を備えている。
【0003】
壁は、胴差の上面に設けられたパネルフレームと、外壁パネルの面材と、面材の内側に設けられた断熱材と、を有する。
【0004】
バルコニーは、胴差から外側に延びるキャンチ梁と、キャンチ梁上に設けられた軽量コンクリート床版と、軽量コンクリート床版上に設けられた床面と、を有する。
【0005】
また、前記住宅用建物は、バルコニーの床面から外壁パネルに沿うように立ち上げられた防水シートを備えている。
【0006】
前記壁の断熱材は、壁の内側に位置する2階の室内と室外との断熱を図るためのものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2003-253833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記住宅用建物において、バルコニーの下に1階の部屋が存在する場合、1階の室内と室外(バルコニー上の空間)との断熱を図るために、バルコニーには、断熱材が設けられる。
【0009】
この場合、壁における断熱材及びバルコニーに設けられる断熱材の内部における結露を防止するため、壁及びバルコニーに対して気密層を設ける必要がある。具体的に、壁において外壁パネルの面材を保持する面(パネルフレームの外側面)よりも室内側、及び、バルコニーにおける軽量コンクリート床版を保持する面(キャンチ梁の上面)よりも室内側に気密層を設ける必要がある。
【0010】
しかし、特許文献1には、壁及びバルコニーに気密層を設けることが記載されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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