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公開番号
2025118398
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013706
出願日
2024-01-31
発明の名称
養殖システム
出願人
個人
代理人
個人
主分類
A01K
63/06 20060101AFI20250805BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】簡便に水温調節が可能な養殖システムを提供する。
【解決手段】陸上に設置され、魚介類を飼育水で養殖する養殖槽1aと、陸上に設置され、少なくとも地下15mまで掘削され、地下水を取水可能な取水源19aと、取水源19aの内部の地下10m以下の深さの深部地下水に埋め込まれる第1の管からなり、地下10m以下の深部地下水を、第1の管の端部から飼育水として取水し、第1の管の内部を通水させることが可能、若しくは第1の管の内部を通水する伝熱媒体を、深部地下水による熱交換で冷却可能な入力側流体遅延器15aと、飼育水の中に埋め込まれる第2の管からなり、飼育水を第2の管の端部から養殖槽1aの内部に給水可能、若しくは第2の管の内部を通水する伝熱媒体により、飼育水を熱交換で冷却可能な出力側流体遅延器5aを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陸上に設置され、魚介類を飼育水で養殖する養殖槽と、
前記陸上に設置され、少なくとも地下15mまで掘削され、地下水を取水可能な取水源と、
前記取水源の内部の地下10m以下の深さの深部地下水に埋め込まれる第1の管からなり、前記地下10m以下の前記深部地下水を、前記第1の管の端部から前記飼育水として取水し、前記第1の管の内部を通水させることが可能、若しくは前記第1の管の内部を通水する伝熱媒体を、前記深部地下水による熱交換で冷却可能な入力側流体遅延器と、
前記飼育水の中に埋め込まれる第2の管からなり、前記飼育水を前記第2の管の端部から前記養殖槽の内部に給水可能、若しくは前記第2の管の内部を通水する前記伝熱媒体により、前記飼育水を熱交換で冷却可能な出力側流体遅延器と、
を備えることを特徴とする養殖システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は魚介類の養殖システムに係り、特に地球温暖化の環境において、水温調整が可能な水槽を備える養殖システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
2022年12月の陸奥湾全域でのホタテ稚貝保有枚数が過去10年で最も少なく、2021年に比べて36%減となり、海面養殖は危機に面している。最近の4、5年において、陸奥湾では夏の高水温が長く続き、高水温の期間が長すぎる影響で、海面養殖ではホタテが死んでしまうということである。陸上養殖は、自然環境下で行う海面養殖とは異なり、陸上に人工的に創設した環境下で養殖を行うもので、飼育環境を人為的に管理することが可能であるが、地球温暖化や地球沸騰化に伴い、陸上養殖の場合も飼育環境における水温管理が困難になってきている。陸上養殖には、掛け流し式と循環式がある。掛け流し式では、天然環境から海水等を継続的に引き込み飼育水として使用する。循環式では、飼育水を濾過システムなどによって浄化しながら循環利用する。
【0003】
掛け流し式は、残餌や糞などの環境負荷があること、飼育水槽の水温は季節に依存し温度調節に若干問題がある。一方、循環方式は、環境への負荷も小さく、温度調整器によって、水温管理も可能であるが、温度調節システムなどの養殖施設整備の経費が必要となる。
【0004】
特許文献1には、15℃~18℃の温度の地下水を熱交換器のタンクに揚水しながら養殖槽内の水をフレキシブルチューブによってタンク内に循環させ温度調整することが記載されている。特許文献2には、循環系内の調温装置で井戸などの取水源から導入した調温水により熱交換することで、飼育水の水温を調節することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭61‐35738号公報
国際公開第2015/111592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、地球温暖化の状況にあっても、簡便に水温調節が魚介類の可能な養殖システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は(a)陸上に設置され、魚介類を飼育水で養殖する養殖槽と、(b)陸上に設置され、少なくとも地下15mまで掘削され、地下水を取水可能な取水源と、(c)取水源の内部の地下10m以下の深さの深部地下水に埋め込まれる第1の管からなり、地下10m以下の深部地下水を、第1の管の端部から飼育水として取水し、第1の管の内部を通水させることが可能、若しくは第1の管の内部を通水する伝熱媒体を、深部地下水による熱交換で冷却可能な入力側流体遅延器と、(d)飼育水の中に埋め込まれる第2の管からなり、飼育水を第2の管の端部から養殖槽の内部に給水可能、若しくは第2の管の内部を通水する伝熱媒体により、飼育水を熱交換で冷却可能な出力側流体遅延器を備える養殖システムであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、地球温暖化の状況にあっても、簡便に水温調節が可能な養殖システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1実施形態に係る養殖システムの概略を一例として示す模式的な鳥瞰図である。
第1実施形態の変形例に係る養殖システムの概略を一例として示す模式的な鳥瞰図である。
本発明の第2実施形態に係る養殖システムの一例を示す平面概略図である。
図3に示した水槽のA-A断面を示す概略図である。
本発明の第3実施形態に係る養殖システムへの給水系の一例を説明する図である。
本発明の第4実施形態に係る養殖システムを示す断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本発明の第1~第4実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(【0011】以降は省略されています)
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