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公開番号
2025118449
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024013770
出願日
2024-01-31
発明の名称
吸収性物品
出願人
ユニ・チャーム株式会社
代理人
弁理士法人一色国際特許事務所
主分類
A61F
13/534 20060101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】吸収性物品の嵩が増す恐れを軽減させやすい吸収性物品を提供する。
【解決手段】吸収性コアと複数のシート部を備えた吸収体を有する吸収性物品であって、吸収性コアは高吸収性ポリマーを備え、複数のシート部は、セルロース繊維又は平均繊維径が16.8μm以下の熱可塑性繊維の少なくとも一方で構成されており、吸収体は、第1接着層、第2接着層、介在吸収層を備え、第1接着層及び第2接着層は、接着層のうち、介在吸収層の自然状態での厚みが最大となる、厚さ方向に隣接する二つの接着層であり、第1接着層より厚さ方向の外側又は第2接着層より厚さ方向の外側の少なくとも一方に、介在吸収層とは異なる吸収層を備え、二つ折り状態で底面積が150cm
2
で重さが5kgの錘を吸収性物品上に24時間載せた後に錘を取り除いた吸収性物品について、錘を取り除いた直後の介在吸収層の平均厚みが2.0mm以下であり、72時間後厚みを直後厚みで除した値が106.6%以下である。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
展開状態において、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、
吸収性コアと、前記吸収性コアより肌側に位置する肌側コアラップシート部と前記吸収性コアより非肌側に位置する非肌側コアラップシート部とを含む複数のシート部を備えた吸収体を有する吸収性物品であって、
前記吸収性コアは、少なくとも高吸収性ポリマーを備え、
前記複数のシート部は、いずれも、セルロース繊維又は平均繊維径が16.8μm以下の熱可塑性繊維の少なくとも一方で構成されており、
前記吸収体は、第1接着層、前記第1接着層に前記厚さ方向に隣接する第2接着層、及び、前記第1接着層と前記第2接着層に挟まれた、1又は複数の吸収層からなる介在吸収層を備え、
前記第1接着層及び前記第2接着層は、前記吸収体に設けられた複数の接着層のうち、前記介在吸収層の自然状態での厚みが最大となる、前記厚さ方向に隣接する二つの接着層であり、
前記第1接着層より前記厚さ方向の外側、又は前記第2接着層より前記厚さ方向の外側の少なくとも一方に、前記介在吸収層とは異なる吸収層を備え、
前記長手方向の中央の折り部で前記吸収性物品を折り畳んだ二つ折り状態で、底面積が150cm
2
で重さが5kgの錘を前記吸収性物品上に24時間載せた後に前記錘を取り除いた前記吸収性物品について、
前記錘を取り除いた直後において、前記介在吸収層の平均厚みが2.0mm以下であり、
前記錘を取り除いた直後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを直後厚みとし、前記錘を取り除いてから72時間経過後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを72時間後厚みとしたとき、
前記72時間後厚みを前記直後厚みで除した値が、106.6%以下である
ことを特徴とする吸収性物品。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品であって、
前記錘を取り除いた前記吸収性物品について、前記錘を取り除いてから1週間経過後の、前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを1週間後厚みとしたとき、
前記1週間後厚みを前記直後厚みで除した値が、112.2%以下であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記吸収性コアは、周囲より坪量が低く、且つ前記長手方向に沿った低坪量部を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記吸収層は、前記厚さ方向において、最も肌側に位置する第1吸収層と、前記第1吸収層より非肌側に位置する第2吸収層を有し、
着用時に着用者の股下に位置する股下部の前記幅方向における一方側において、
前記第2吸収層の側端は、前記第1吸収層の側端より外側に位置し、且つ
前記肌側コアラップシート部と前記第2吸収層の肌側面とが接着された部分を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記吸収層は、前記厚さ方向において、最も一方側に位置する第1吸収層と、前記第1吸収層より他方側に位置する第2吸収層を有し、
前記長手方向における一方側において、
前記第2吸収層の前記長手方向の一方側の端は、前記第1吸収層の前記長手方向の一方側の端より外側に位置し、
前記第1吸収層より前記厚さ方向における一方側に位置する前記シート部の前記厚さ方向の他方側の面と、前記第2吸収層の前記厚さ方向における一方側の面とが接着された部分を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記厚さ方向に見て、前記吸収性コアの外形より内側に、前記肌側コアラップシート部の非肌側面と、前記非肌側コアラップシート部の肌側面とが接着された部分を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
着用時に着用者の股下に位置する股下部において、前記吸収性コアは、前記幅方向の内側に括れた括れ部を有し、
前記厚さ方向に見て、前記括れ部に前記幅方向の外側から隣接する隣接領域に、前記肌側コアラップシート部の非肌側面と前記非肌側コアラップシート部の肌側面が接着された部分を有することを特徴とする吸収性物品。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記シート部の前記厚さ方向における他方側の面には、帯状の接着剤が設けられており、
前記帯状の接着剤の平均幅は、前記高吸収性ポリマーの平均粒径よりも小さく、
前記シート部の前記他方側の面のうち、前記幅方向において前記複数の吸収層の最も外側の端よりも外側に位置する領域を外側領域とし、
前記シート部の前記他方側の面のうち、前記幅方向における前記複数の吸収層の最も外側の端よりも内側に位置する領域を内側領域としたとき、
前記内側領域における、単位面積当たりの、前記帯状の接着剤同士の交点の数は、前記外側領域における、単位面積当たりの、前記帯状の接着剤同士の交点の数よりも多いことを特徴とする吸収性物品。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記シート部は、前記厚さ方向に隣接する複数の前記吸収層同士の間に、中間シートを有し、
前記中間シートは、セルロース繊維又は平均繊維径が16.8μm以下の熱可塑性繊維の少なくとも一方で形成されており、
前記中間シートの前記厚さ方向における少なくとも一方側の面に、接着剤が設けられた中間接着層を備えることを特徴とする吸収性物品。
【請求項10】
請求項9に記載の吸収性物品であって、
前記肌側コアラップシート又は前記非肌側シート部は、前記中間シートと接着された部分を有することを特徴とする吸収性物品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、液吸収性の吸収体を備えた使い捨ておむつ等の吸収性物品がある。吸収性物品は、通常、吸収体の厚みが厚いことから、流通、販売、保管等の効率化のために、特許文献1に記載のように、吸収性物品の厚みを圧縮してコンパクトな形態でパッケージに収容した吸収性製品が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2013-505796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された吸収性製品は、パッケージに収容された状態の吸収性物品は圧縮により厚みが薄くなっているが、一旦、吸収性製品のパッケージを開封したり、吸収性物品をパッケージから取り出したりすると、吸収性物品の厚みが回復してしまう。吸収性物品の厚みが厚くなると、吸収性物品が嵩張って、持ち運びや保管に問題がある。例えば、乳幼児用の使い捨ておむつでは、母親が持ち歩く使い捨ておむつの厚みが厚いほど、カバンの中に収容できる使い捨ておむつの数に限度があり、持ち歩く使い捨ておむつの数が少なくなって、おむつ交換の数に限りがあったり、使い捨ておむつの補充回数が増えたりして、不便である。そのため、パッケージから取り出した後であっても吸収性物品の嵩(厚み)が増しにくい吸収性物品が望まれている。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸収性物品の嵩が増す恐れを軽減させやすい吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、展開状態において、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、吸収性コアと、前記吸収性コアより肌側に位置する肌側コアラップシート部と前記吸収性コアより非肌側に位置する非肌側コアラップシート部とを含む複数のシート部を備えた吸収体を有する吸収性物品であって、前記吸収性コアは、少なくとも高吸収性ポリマーを備え、前記複数のシート部は、いずれも、セルロース繊維又は平均繊維径が16.8μm以下の熱可塑性繊維の少なくとも一方で構成されており、前記吸収体は、第1接着層、前記第1接着層に前記厚さ方向に隣接する第2接着層、及び、前記第1接着層と前記第2接着層に挟まれた、1又は複数の吸収層からなる介在吸収層を備え、前記第1接着層及び前記第2接着層は、前記吸収体に設けられた複数の接着層のうち、前記介在吸収層の自然状態での厚みが最大となる、前記厚さ方向に隣接する二つの接着層であり、前記第1接着層より前記厚さ方向の外側、又は前記第2接着層より前記厚さ方向の外側の少なくとも一方に、前記介在吸収層とは異なる吸収層を備え、前記長手方向の中央の折り部で前記吸収性物品を折り畳んだ二つ折り状態で、底面積が150cm
2
で重さが5kgの錘を前記吸収性物品上に24時間載せた後に前記錘を取り除いた前記吸収性物品について、前記錘を取り除いた直後において、前記介在吸収層の平均厚みが2.0mm以下であり、前記錘を取り除いた直後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを直後厚みとし、前記錘を取り除いてから72時間経過後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを72時間後厚みとしたとき、前記72時間後厚みを前記直後厚みで除した値が、106.6%以下であることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、吸収性物品の嵩が増す恐れを軽減させやすい吸収性物品とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
おむつ1の概略斜視図である。
展開且つ伸長状態のおむつ1を肌側から見た平面図である。
図2の中央線CLでの概略断面図である。
本実施形態の吸収体20の断面模式図である。
吸収性コア21~23を重ね合わせた平面図である。
図6Aは、肌側層21及び中間層22の平面図であり、図6Bは、非肌側層23の平面図である。
おむつ1に錘Wを載せた状態を説明する図である。
折り部Fの測定を説明する図である。
おむつ1及び商品A、B、Cの測定結果を示す図である。
本実施形態の吸収体20の断面模式図である。
吸収体20を肌側から見た概略平面図である。
コアラップシート26において、SAP粒子及び接着剤が設けられる領域について説明する平面図である。
内側領域IRにおいてコアラップシート26の肌側面の一部を40倍に拡大して撮像した写真である。
外側領域ORにおいてコアラップシート26の肌側面の一部を40倍に拡大して撮像した写真である。
図15A及び図15Bは「捩じり試験」についての説明図である。
吸収体の変形例の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
展開状態において、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有し、吸収性コアと、前記吸収性コアより肌側に位置する肌側コアラップシート部と前記吸収性コアより非肌側に位置する非肌側コアラップシート部とを含む複数のシート部を備えた吸収体を有する吸収性物品であって、前記吸収性コアは、少なくとも高吸収性ポリマーを備え、前記複数のシート部は、いずれも、セルロース繊維又は平均繊維径が16.8μm以下の熱可塑性繊維の少なくとも一方で構成されており、前記吸収体は、第1接着層、前記第1接着層に前記厚さ方向に隣接する第2接着層、及び、前記第1接着層と前記第2接着層に挟まれた、1又は複数の吸収層からなる介在吸収層を備え、前記第1接着層及び前記第2接着層は、前記吸収体に設けられた複数の接着層のうち、前記介在吸収層の自然状態での厚みが最大となる、前記厚さ方向に隣接する二つの接着層であり、前記第1接着層より前記厚さ方向の外側、又は前記第2接着層より前記厚さ方向の外側の少なくとも一方に、前記介在吸収層とは異なる吸収層を備え、前記長手方向の中央の折り部で前記吸収性物品を折り畳んだ二つ折り状態で、底面積が150cm
2
で重さが5kgの錘を前記吸収性物品上に24時間載せた後に前記錘を取り除いた前記吸収性物品について、前記錘を取り除いた直後において、前記介在吸収層の平均厚みが2.0mm以下であり、前記錘を取り除いた直後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを直後厚みとし、前記錘を取り除いてから72時間経過後の前記折り部の前記幅方向の中央の厚みを72時間後厚みとしたとき、前記72時間後厚みを前記直後厚みで除した値が、106.6%以下である
ことを特徴とする吸収性物品である。
【0010】
態様1によれば、72時間後厚みを直後厚みで除した値が106.6%以下であることで、72時間後厚みを直後厚みで除した値を106.6%より大きくした場合よりも、複数の吸収層を備えた吸収体の高吸収性ポリマーと繊維により液体の吸収性を備えつつ、柔軟性の高い繊維と複数の接着層により吸収性物品の嵩が増す恐れを軽減させやすくなる。これにより、吸収性物品の保管や持ち運びが容易になりやすい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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