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公開番号2025118725
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025074945,2025508543
出願日2025-04-28,2024-08-26
発明の名称蓄電デバイス用外装材の水分透過性の評価方法、蓄電デバイス用外装材の品質管理方法、蓄電デバイス用外装材、蓄電デバイス用外装材の製造方法、蓄電デバイスの製造方法及び水分吸着フィルム
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 50/131 20210101AFI20250805BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】蓄電デバイス用外装材の水分透過性の新規な評価方法を提供する。
【解決手段】蓄電デバイス用外装材10の水分透過性の評価方法であって、外側から順に、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とを備える積層体から構成された蓄電デバイス用外装材を用意する工程と、前記蓄電デバイス用外装材の周縁部において前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させて得られる包装体中に、水分吸着フィルム30を密封する密封工程と、前記水分吸着フィルムが密封された前記包装体を、水分を含む環境に置く工程と、前記包装体中の前記水分吸着フィルムが吸収した水分量を測定する、水分量測定工程と、を備えており、前記水分吸着フィルムは、多孔質層を含む、蓄電デバイス用外装材の水分透過性の評価方法。
【選択図】図14
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電デバイス用外装材の水分透過性の評価方法であって、
外側から順に、少なくとも、基材層と、バリア層と、熱融着性樹脂層とを備える積層体から構成された蓄電デバイス用外装材を用意する工程と、
前記蓄電デバイス用外装材の周縁部において前記熱融着性樹脂層同士を熱融着させて得られる包装体中に、水分吸着フィルムを密封する密封工程と、
前記水分吸着フィルムが密封された前記包装体を、水分を含む環境に置く工程と、
前記包装体中の前記水分吸着フィルムが吸収した水分量を測定する、水分量測定工程と、
を備えており、
前記水分吸着フィルムは、多孔質層を含む、蓄電デバイス用外装材の水分透過性の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電デバイス用外装材の水分透過性の評価方法、蓄電デバイス用外装材の品質管理方法、蓄電デバイス用外装材、蓄電デバイス用外装材の製造方法、蓄電デバイスの製造方法及び水分吸着フィルムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、様々なタイプの蓄電デバイスが開発されているが、あらゆる蓄電デバイスにおいて、電極や電解質などの蓄電デバイス素子を封止するために外装材が不可欠な部材になっている。従来、蓄電デバイス用外装材として金属製の外装材が多用されていた。
【0003】
一方、近年、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、パソコン、カメラ、携帯電話などの高性能化に伴い、蓄電デバイスには、多様な形状が要求されると共に、薄型化や軽量化が求められている。しかしながら、従来多用されていた金属製の蓄電デバイス用外装材では、形状の多様化に追従することが困難であり、しかも軽量化にも限界があるという欠点がある。
【0004】
そこで、近年、多様な形状に加工が容易で、薄型化や軽量化を実現し得る蓄電デバイス用外装材として、基材層/バリア層/熱融着性樹脂層が順次積層されたフィルム状の積層体が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
このような蓄電デバイス用外装材においては、一般的に、蓄電デバイス用外装材の周縁において、前記熱融着性樹脂層が熱融着されることにより形成された包装体によって、蓄電デバイス素子を封止することにより、蓄電デバイス用外装材の内部に蓄電デバイス素子が収容された蓄電デバイスが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-287971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のようなフィルム状の蓄電デバイス用外装材を用いた蓄電デバイスにおいて、蓄電デバイス用外装材の周縁部における熱融着性樹脂層同士の熱融着部には、バリア層が存在せずに水分が蓄電デバイスの内部に浸入しやすい経路(すなわち、蓄電デバイス用外装材の熱融着性樹脂層同士の熱融着部であって、熱融着性樹脂層の厚み方向とは垂直方向の経路)が存在する。当該熱融着部から蓄電デバイスの内部に水分が浸入すると、蓄電デバイスの性能が劣化するという問題がある。
【0008】
このため、蓄電デバイス用外装材の水分透過性を評価する方法が求められる。蓄電デバイス用外装材の水分透過性を評価する方法としては、例えば、蓄電デバイス用外装材の周縁部において熱融着性樹脂層同士を熱融着させて得られる包装体中に、電解液を密封し、水分を含む環境に所定時間置いた後、包装体中の電解液の水分増加量を測定して、蓄電デバイス用外装材の水分透過性を評価する方法がある。
【0009】
しかしながら、このような方法では、蓄電デバイス用外装材中に電解液を密封することから、熱融着性樹脂層が電解液を吸収して膨潤する。したがって、蓄電デバイス用外装材について評価される水分透過性は、電解液で膨潤した熱融着性樹脂層の水分透過性となる。このような水分透過性の評価は、電解液などの熱融着性樹脂層を膨潤させるような電解質を用いない蓄電デバイス用外装材(例えば全固体電池用外装材又は半固体電池用外装材など)の水分透過性の評価としては、適切で無い場合がある。
【0010】
そこで、本開示の発明者らは、蓄電デバイス用外装材の水分透過性を評価する方法として、例えば、蓄電デバイス用外装材の周縁部において熱融着性樹脂層同士を熱融着させて得られる包装体中に、固体状水分吸収剤を密封し、水分を含む環境に所定時間置いた後、固体状水分吸収剤の水分増加量を測定して、蓄電デバイス用外装材の水分透過性を評価する方法について検討した。この方法によれば、電解液を密封する前記方法のような問題点がないという利点がある。
(【0011】以降は省略されています)

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