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公開番号2025120053
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024015280
出願日2024-02-02
発明の名称メーターボックスの蓋
出願人アクアインテック株式会社
代理人個人
主分類E02D 29/14 20060101AFI20250807BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】メーターボックスの筐体内が満水になっても、通信機器からの無線通信を確保する工夫がなされたメーターボックスの蓋を提供する。
【解決手段】地中に埋設された状態で水道メーター71と上面にアンテナ面721を有する通信機器72とを収容する筐体5の上面開口5aを閉塞するメーターボックス1の蓋20において、蓋本体3と、蓋本体3の下面側に設けられ、筐体5内が浸水すると空気溜Aを形成する囲繞壁42と、を備えるものであり、筐体5の上面開口5aを閉塞した状態において、囲繞壁42が通信機器72の周囲を囲むとともにアンテナ面721が空気溜Aに位置するように配置されるものである。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
地中に埋設された状態で水道メーターと上面にアンテナを有する通信機器とを収容する筐体の上面開口を閉塞するメーターボックスの蓋において、
蓋本体と、
前記蓋本体の下面側に設けられ、前記筐体内が浸水すると空気溜を形成する囲繞壁と、を備えるものであり、
前記筐体の上面開口を閉塞した状態において、前記囲繞壁が前記通信機器の周囲を囲むとともに該通信機器の前記アンテナが前記空気溜に位置するように配置されるものであることを特徴とするメーターボックスの蓋。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記蓋本体の下面側に取り付けられた防水カバーを備え、
前記防水カバーは、前記蓋本体の下面側に固定される天板部と、該天板部から下方に延びる前記囲繞壁と、を備えるものであり、
前記空気溜は、前記天板部と前記囲繞壁とによって画定されることを特徴とする請求項1記載のメーターボックスの蓋。
【請求項3】
前記蓋本体は鉄製のものであるとともに、前記通信機器からの通信電波を通過させるための開口部を有するものであり、
前記防水カバーは樹脂製のものであるとともに、前記天板部には、前記開口部に挿入される凸部を有するものであり、
前記防水カバーは、前記凸部が前記開口部に挿入された状態で前記蓋本体に固定されるものであることを特徴とする請求項2記載のメーターボックスの蓋。
【請求項4】
前記囲繞壁は、前記蓋本体の裏側に一体に形成されたものであり、
前記空気溜は、前記蓋本体の下面と前記囲繞壁とによって画定されることを特徴とする請求項1記載のメーターボックスの蓋。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水道メーターと、この水道メーターに接続し上面にアンテナ(アンテナ面)を有する通信機器とを収容し地中に埋設される筐体の上面開口を閉塞するメーターボックスの蓋に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
上水道から分岐した給水は、給水地点より前に取り付けられた水道メーターによって使用水量が計られている。この水道メーターは、地中に埋設される筐体と筐体の上面開口を閉塞する蓋を有するメーターボックス(量水器ボックス)に収容されている(例えば、特許文献1等参照)。水道メーターの検針は、検針員が例えば2ヶ月に1回現地を訪問し、メーターボックスの蓋を開けて水道メーターの指針を読み、ハンディーターミナル等の携帯端末に入力して水道使用水量のお知らせを投函する、といった作業が行われている。しかしながら、このような作業は、特に厳しい環境条件や悪天候の下では検針員の負担が大きく、また、人的リソースの不足や読み取りエラー等も課題となっている。
【0003】
このため、近年においては、いわゆるスマートメーターと称される、検針業務を自動化したシステムの各種実証実験や導入が始まっている。このスマートメーターは、電子式の水道メーターとこの水道メーターに接続した通信機器とによって構成され、水道メーターが計測した使用水量や漏水警報、異常水量などのデータを、通信機器から無線通信回線を通じて送信(無線通信)するものである。スマートメーターによれば、検針員が現地を訪問せずに流量データを得ることができ、これまでの検針員の作業負担やコストを大幅に削減することができる。さらに、短いスパンの流量データをリアルタイムで取得できるため、漏水のような事態に素早く対応することも可能となる上、使用データの変動を継続的に解析し、設備の老朽化具合を判断したり、一人暮らしの高齢者を見守ったりするといった活用も考えられている。また、このようなスマートメーターに対応し、電波透過性を改善したメーターボックスの蓋等も提案されている(例えば特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-83138号公報
特開2023-160064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、水道メーターや通信機器が収容されるメーターボックスは、筐体の上面開口が開閉自在な蓋で閉塞され、筐体の側壁には給水管を通す開口等も形成されている。このため、メーターボックス内を完全に止水することは難しく、雨水や雪どけの水、地下水などが筐体内に浸水し、通信機器が水没してしまうことがある。通信機器自体は防水性能を備えているものの、上面に設けられた、電波の発信点及び電波の発信方向に当たるアンテナ面(通信面)が水没してしまうと無線通信が阻害され、水没が解消してアンテナ面が乾くまでデータ通信に支障が生じる。この結果、前述した短いスパンの流量データをリアルタイムで取得することによるメリットが減殺されてしまうという問題がある。
【0006】
本発明は前述した事情に鑑み、メーターボックスの筐体内が満水になっても、通信機器からの無線通信を確保する工夫がなされたメーターボックスの蓋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を解決する本発明のメーターボックスの蓋は、地中に埋設された状態で水道メーターと上面にアンテナ(アンテナ面)を有する通信機器とを収容する筐体の上面開口を閉塞するメーターボックスの蓋において、
蓋本体と、
前記蓋本体の下面側に設けられ、前記筐体内が浸水すると空気溜を形成する囲繞壁と、を備えるものであり、
前記筐体の上面開口を閉塞した状態において、前記囲繞壁が前記通信機器の周囲を囲むとともに該通信機器の前記アンテナ(アンテナ面)が前記空気溜に位置するように配置されるものであることを特徴とする。
【0008】
ここで、前記通信機器は、前記筐体内が浸水した場合に、上面の前記アンテナが前記空気溜に位置すればよく、その他の部分、例えば下部側の部分は水没してもよい。また、前記通信機器は、前記水道メーターと有線で接続されたものであってもよいし、該水道メーターと一体的に構成されたものであってもよい。さらに、前記筐体は、底板を有する箱状のものであってもよいし、底板のない枠状のものであってもよい。またさらに、前記筐体は、前記水道メーターや前記通信機器と併せて、止水栓等を収容するものであってもよい。
【0009】
本発明のメーターボックスの蓋によれば、前記筐体内が浸水すると前記囲繞壁によって形成された前記空気溜に前記通信機器の前記アンテナが位置することになる。このため、雨水、地下水等を要因とした浸水により前記筐体内が満水になっても、前記通信機器の前記アンテナの水没を防ぐことができる。これにより、前記アンテナの水没による無線通信の中断を防ぎ、前記通信機器からの無線通信を確保することができる。
【0010】
また、前記筐体内に流れ込む水は泥水であるため、前記アンテナが水没すると泥水によって該アンテナが汚損し、水没が解消して該アンテナが乾いても、無線通信が不安定になってしまう虞がある。本発明のメーターボックスの蓋によれば、前記空気溜に前記通信機器の前記アンテナが位置することになるため、泥水等による該アンテナの汚損といった不具合も回避することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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