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公開番号2025122327
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024017707
出願日2024-02-08
発明の名称プログラム、記憶媒体、方法、および情報処理装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人
主分類G06F 3/12 20060101AFI20250814BHJP(計算;計数)
要約【課題】汎用印刷ソフトウェアがサポートする印刷装置にキャリブレーション結果を使うモジュールがある場合は当該結果による補正のパフォーマンスを向上させ、当該モジュールがない場合でも当該補正が可能な仕組みを提供することを目的とする。
【解決手段】汎用印刷ソフトウェア202を実行するホストコンピュータ101のCPU111に拡張アプリケーション204を実行させる。これにより、ホストコンピュータ101は、印刷装置102にキャリブレーションの結果を使うモジュールがある場合、汎用印刷ソフトウェア202が生成した中間データを補正することなく、中間データを基に生成した印刷データを印刷装置102に送信し、印刷装置102にキャリブレーションの結果を使うモジュールがない場合、印刷装置102から取得したキャリブレーションの結果で中間データを補正し、補正した中間データを基に生成した印刷データを印刷装置102に送信する。
【選択図】図11A
特許請求の範囲【請求項1】
異なるベンダーによって提供される複数の印刷装置で印刷可能な印刷データを生成することが可能な汎用印刷ソフトウェアを実行する情報処理装置のコンピュータに、
キャリブレーションに関する設定の受け付けを前記情報処理装置に行わせ、
前記キャリブレーションに関する設定に応じて、前記情報処理装置に接続されている印刷装置に対する、前記キャリブレーションの実行の指示を前記情報処理装置に行わせ、
前記印刷装置の能力情報の取得を前記情報処理装置に行わせ、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがあるかどうかの判定を前記情報処理装置に前記印刷装置の能力情報に基づいて行わせ、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがある場合に、前記汎用印刷ソフトウェアによって生成された中間データに補正を行うことなく、前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせ、
生成された前記印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させ、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがない場合に、前記印刷装置から前記キャリブレーションの結果を取得することを前記情報処理装置に行わせ、
前記中間データに前記キャリブレーションの結果を用いた補正を前記情報処理装置に行わせ、
補正が行われた前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせ、
生成された前記印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させることを特徴とするプログラム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記キャリブレーションの結果は、前記印刷装置が有する固有の特性を補正するための補正係数であることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記補正係数はガンマ係数であることを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
さらに、前記情報処理装置のコンピュータに、
前記印刷装置が有する固有の特性を変化させる機能に関する設定の受け付けを前記情報処理装置に行わせ、
前記印刷装置が有する固有の特性を変化させる機能に関する設定が変更されたかどうかの判定を前記情報処理装置に行わせ、
前記印刷装置が有する固有の特性を変化させる機能に関する設定が変更された場合、受け付けられた前記キャリブレーションに関する設定に関係なく、前記印刷装置に対する前記キャリブレーションの実行の指示を前記情報処理装置に行わせることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記印刷装置が有する固有の特性を変化させる機能に関する設定は、中間調に関する設定であることを特徴とする請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記印刷装置が有する固有の特性を変化させる機能に関する設定が変更された場合とは、前記中間調のデフォルト設定が変更された場合であることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
さらに、前記情報処理装置のコンピュータに、
受け付けられた前記設定に関する前記キャリブレーションがユーザの実機操作を必要とするかどうかの判定を前記情報処理装置に行わせ、
受け付けられた前記設定に関する前記キャリブレーションがユーザの実機操作を必要とする場合に、警告画面の表示を前記情報処理装置に行わせることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記警告画面は、
受け付けられた前記設定に関する前記キャリブレーションをユーザの実機操作が不要なものにユーザが変更するための第1コントロールと、
受け付けられた前記設定に関する前記キャリブレーションがユーザの実機操作が必要なものであることをユーザが了承するための第2コントロールと、を備えることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
請求項1に記載のプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体。
【請求項10】
異なるベンダーによって提供される複数の印刷装置で印刷可能な印刷データを生成することが可能な汎用印刷ソフトウェアを実行する情報処理装置で行われる方法であって、
キャリブレーションに関する設定の受け付けを前記情報処理装置に行わせる受付工程と、
前記キャリブレーションに関する設定に応じて、前記情報処理装置に接続されている印刷装置に対する、前記キャリブレーションの実行の指示を前記情報処理装置に行わせる指示工程と、
前記印刷装置の能力情報の取得を前記情報処理装置に行わせる第1取得工程と、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがあるかどうかの判定を前記情報処理装置に前記印刷装置の能力情報に基づいて行わせる判定工程と、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがある場合に、前記汎用印刷ソフトウェアによって生成された中間データに補正を行うことなく、前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせる第1生成工程と、
前記第1生成工程によって生成された印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させる第1送信工程と、
前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがない場合に、前記印刷装置から前記キャリブレーションの結果を取得することを前記情報処理装置に行わせる第2取得工程と、
前記中間データに前記キャリブレーションの結果を用いた補正を前記情報処理装置に行わせる補正工程と、
前記補正工程によって補正が行われた前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせる第2生成工程と、
前記第2生成工程によって生成された印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させる第2送信工程と、を備えることを特徴とする方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、記憶媒体、方法、および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
印刷装置の制御用ソフトウェアとしてホストコンピュータにインストールされたプリンタドライバを利用し、ホストコンピュータに接続された印刷装置に対して印刷指示を行う構成が知られている。ホストコンピュータには、基本ソフトウェアであるオペレーティングシステム(OS)がインストールされており、プリンタドライバは、当該OSの規定する仕様に従って構成され、当該OSから呼び出されて動作する。一方、印刷装置を提供するベンダーは、OSの仕様に適合するプリンタドライバを提供することにより、当該OSを用いて印刷装置に印刷を指示する手段を提供することができる。なお、本明細書において、ベンダーは、印刷装置のメーカーを含む。
【0003】
ところで、近年では、Windows(登録商標)において、複数のベンダーの提供する印刷装置の間で共通して利用可能な標準的なクラスドライバ(以下、「標準ドライバ」ともいう)が提供されている。標準ドライバは、OSのパッケージの中に同梱されており、ホストコンピュータに任意の印刷装置を接続することにより簡易に利用可能になる。よって、標準ドライバは、印刷装置に適した機種固有のプリンタドライバを別途インストールする必要が無く、利便性が高い。また、標準ドライバは、接続した印刷装置から取得した情報に基づき生成されたPrintDeviceCapabilities(以下、「PDC」ともいう)に応じて、印刷機能を指定可能に構成される。これにより、標準ドライバを利用するユーザは、1つの標準ドライバを利用しているにも関わらず、接続した印刷装置の能力に応じた印刷機能を指定することができる。
【0004】
しかしながら、ユーザが指定できる機能は、標準ドライバのみで実現可能な機能に留まるため、ベンダー独自の機能をユーザが指定することはできない。そこで、特許文献1には、標準ドライバに関連付けられた拡張アプリケーションにより、ベンダー独自機能の1つであるページレイアウト機能を実現できるように機能拡張する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-074906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、従来、標準ドライバに関連付けられた拡張アプリケーションにより、ベンダー独自機能の1つであるキャリブレーション機能を実行することが考えられている。キャリブレーション機能とは、印刷装置が有する固有の特性を補正するための補正係数を作成する、または実際に補正までを行う機能のことである。例えば、印刷装置のガンマ特性に関するキャリブレーション機能の場合、ユーザは、キャリブレーション機能を使って印刷することで、環境条件等が変化しても、元の環境条件と同じ階調性の印刷物を得ることができる。
【0007】
しかしながら、印刷装置から取得したキャリブレーション結果を用いた画像補正を必ずホストコンピュータにある拡張アプリケーションで実行すると、ホストコンピュータのパフォーマンス低下が懸念される。一般的に、印刷装置は、画像処理等を高速に実行可能なように設計されたASIC等の電子回路によって、画像補正を行っている。そのため、印刷装置が画像処理する場合と、ホストコンピュータが画像処理する場合とを比べると、ホストコンピュータが画像処理する場合の方がパフォーマンス低下を起こしやすい。
【0008】
一方で、パフォーマンス低下を懸念して、印刷装置にキャリブレーション結果を用いた画像補正を行わせようとしても、製品コスト等の問題から、該当する画像補正を行うモジュールが印刷装置に搭載されていない場合がある。このような場合の印刷装置は、標準ドライバを用いた印刷において、キャリブレーション機能を提供できなくなってしまう。また、キャリブレーション機能を提供するために補正モジュールを新規に印刷装置に搭載した場合は、印刷装置のコストアップに繋がってしまう。
【0009】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、汎用印刷ソフトウェアがサポートする印刷装置にキャリブレーション結果を使うモジュールがある場合は当該結果による補正のパフォーマンスを向上させ、当該モジュールがない場合でも当該補正が可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明のプログラムは、異なるベンダーによって提供される複数の印刷装置で印刷可能な印刷データを生成することが可能な汎用印刷ソフトウェアを実行する情報処理装置のコンピュータに、キャリブレーションに関する設定の受け付けを前記情報処理装置に行わせ、前記キャリブレーションに関する設定に応じて、前記情報処理装置に接続されている印刷装置に対する、前記キャリブレーションの実行の指示を前記情報処理装置に行わせ、前記印刷装置の能力情報の取得を前記情報処理装置に行わせ、前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがあるかどうかの判定を前記情報処理装置に前記印刷装置の能力情報に基づいて行わせ、前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがある場合に、前記汎用印刷ソフトウェアによって生成された中間データに補正を行うことなく、前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせ、生成された前記印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させ、前記印刷装置に前記キャリブレーションの結果を使うモジュールがない場合に、前記印刷装置から前記キャリブレーションの結果を取得することを前記情報処理装置に行わせ、前記中間データに前記キャリブレーションの結果を用いた補正を前記情報処理装置に行わせ、補正が行われた前記中間データを基にした印刷データの生成を前記情報処理装置に行わせ、生成された前記印刷データを前記情報処理装置から前記印刷装置に送信させることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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