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公開番号
2025123009
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024018820
出願日
2024-02-09
発明の名称
推定装置、パワーカーブ・データの生産方法およびプログラム
出願人
株式会社日立パワーソリューションズ
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
F03D
17/00 20160101AFI20250815BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約
【課題】風力発電機の状態を適切に推定できるようにする。
【解決手段】ロータ面を水平に分割した複数の範囲を分割範囲とし、ハブの高さにおけるハブ高さ風速と、鉛直方向における風速の分布を表す風速鉛直分布関数と、に基づいて、各分割範囲における推定風速を算出する分割範囲風速推定部44と、推定風速を、分割範囲の面積Aで加重平均することにより、ロータ等価風速を算出するロータ等価風速算出部45と、ハブ高さ風速と発電出力との組合せであるハブ高さ風速用パワーカーブに基づいて、ロータ等価風速と発電出力との組合せであるロータ等価風速用パワーカーブを推定するパワーカーブ推定部46と、を推定装置40に設けた。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
ハブと前記ハブを中心として回転するブレードとを有するロータを備える風力発電機の、ロータ面を水平に分割した複数の範囲を分割範囲とし、前記ハブの高さにおけるハブ高さ風速と、鉛直方向における風速の分布を表す風速鉛直分布関数と、に基づいて、前記各分割範囲における推定風速を算出する分割範囲風速推定部と、
前記推定風速を、前記分割範囲の面積で加重平均することにより、ロータ等価風速を算出するロータ等価風速算出部と、
前記ハブ高さ風速と発電出力との組合せであるハブ高さ風速用パワーカーブに基づいて、前記ロータ等価風速と前記発電出力との組合せであるロータ等価風速用パワーカーブを推定するパワーカーブ推定部と、を備える
ことを特徴とする推定装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記パワーカーブ推定部は、前記ハブ高さ風速用パワーカーブに含まれる各々の前記ハブ高さ風速に対して、対応する前記ロータ等価風速を算出し、算出した前記ロータ等価風速と、前記ハブ高さ風速に対応する前記発電出力とを組み合わせる
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
【請求項3】
前記ロータ等価風速と、前記ロータ等価風速用パワーカーブと、に基づいて、前記発電出力を算出する発電出力算出部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
【請求項4】
複数の地上高における風速データに基づいて、前記地上高と風速との関係を表す風速鉛直分布関数を算出する風速鉛直分布算出部をさらに備え、
前記発電出力算出部は、算出された前記風速鉛直分布関数に基づいて前記発電出力を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の推定装置。
【請求項5】
前記風速鉛直分布関数を、風速と地上高とを軸とするグラフとして表示し、前記ロータ面の下端から上端までの地上高の範囲を、他の範囲よりも強調して表示する出力部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の推定装置。
【請求項6】
ハブと前記ハブを中心として回転するブレードとを有するロータを備える風力発電機の、ロータ面を水平に分割した複数の範囲を分割範囲とし、前記ハブの高さにおけるハブ高さ風速と、鉛直方向における風速の分布を表す風速鉛直分布関数と、に基づいて、前記各分割範囲における推定風速を算出する分割範囲風速推定過程と、
前記推定風速を、前記分割範囲の面積で加重平均することにより、ロータ等価風速を算出するロータ等価風速算出過程と、
前記ハブ高さ風速と発電出力との組合せであるハブ高さ風速用パワーカーブに基づいて、前記ロータ等価風速と前記発電出力との組合せであるロータ等価風速用パワーカーブを推定し、推定した前記ロータ等価風速用パワーカーブを表すパワーカーブ・データを生成するパワーカーブ推定過程と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とするパワーカーブ・データの生産方法。
【請求項7】
コンピュータを、
ハブと前記ハブを中心として回転するブレードとを有するロータを備える風力発電機の、ロータ面を水平に分割した複数の範囲を分割範囲とし、前記ハブの高さにおけるハブ高さ風速と、鉛直方向における風速の分布を表す風速鉛直分布関数と、に基づいて、前記各分割範囲における推定風速を算出する分割範囲風速推定手段、
前記推定風速を、前記分割範囲の面積で加重平均することにより、ロータ等価風速を算出するロータ等価風速算出手段、
前記ハブ高さ風速と発電出力との組合せであるハブ高さ風速用パワーカーブに基づいて、前記ロータ等価風速と前記発電出力との組合せであるロータ等価風速用パワーカーブを推定するパワーカーブ推定手段、
として機能させるためのプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定装置、パワーカーブ・データの生産方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
風力発電機における風速を予測する技術として、下記特許文献1の明細書の段落0031には、「…本実施の形態においては、ドップラーライダー15により、鉛直方向で互いに異なる複数の位置における風速値を含む風速データが複数の方位について計測される。計測された複数の風速値で、各方位についての風速データが構成される。ナセル計測工程S11において計測されたナセル高さ風向に最も沿う一の方位についての風速データが風速予測データとして選定される。選定された風速データは、風速予測データとして算出装置13に送信される。」と記載されている。
【0003】
また、風力発電機におけるパワーカーブに関して、下記特許文献2の明細書の段落0056には、「パラメータ最適化部23は、パワーカーブの最適化を行ってもよい。パワーカーブとは、横軸を風力、縦軸を発電出力とする風力発電機の性能を表すグラフである。一般的に横軸の風力として風速が用いられる。パワーカーブを用いることで風車の運転性能を把握することができる。パラメータ最適化部23は、パワーカーブを生成するパワーカーブ生成部を備えていてもよい。発電量予測部25は、最適化されたパワーカーブに基づいて発電量の予測を行ってもよい。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-18601号公報
特開2022-183981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した技術において、一層適切に風力発電機の状態を推定したいという要望がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、風力発電機の状態を適切に推定できる推定装置、パワーカーブ・データの生産方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明の推定装置は、ハブと前記ハブを中心として回転するブレードとを有するロータを備える風力発電機の、ロータ面を水平に分割した複数の範囲を分割範囲とし、前記ハブの高さにおけるハブ高さ風速と、鉛直方向における風速の分布を表す風速鉛直分布関数と、に基づいて、前記各分割範囲における推定風速を算出する分割範囲風速推定部と、前記推定風速を、前記分割範囲の面積で加重平均することにより、ロータ等価風速を算出するロータ等価風速算出部と、前記ハブ高さ風速と発電出力との組合せであるハブ高さ風速用パワーカーブに基づいて、前記ロータ等価風速と前記発電出力との組合せであるロータ等価風速用パワーカーブを推定するパワーカーブ推定部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、風力発電機の状態を適切に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
各実施形態に適用される風力発電機の模式図である。
ハブ高さ風速用パワーカーブの一例を示す図である。
風速鉛直分布と、ロータ面との関係を示す図である。
第1実施形態によるパワーカーブ推定装置のブロック図である。
コンピュータのブロック図である。
ロータ等価風速算出ルーチンのフローチャートである。
ロータ等価風速用パワーカーブ算出処理ルーチンのフローチャートである。
第2実施形態による発電電力推定装置のブロック図である。
第2実施形態における発電出力算出ルーチンのフローチャートである。
第3実施形態による発電電力推定装置60のブロック図である。
第3実施形態における発電出力算出ルーチンのフローチャートである。
第3実施形態の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態の概要]
図1は、後述する各実施形態に適用される風力発電機120の模式図である。
風力発電機120は、ブレード122と、ハブ124と、ナセル125と、タワー126と、風向・風速計測部128と、を備えている。ナセル125は、ハブ124の後方に設けられ、ハブ124によって回転駆動される発電機(図示せず)等を備えている。タワー126は、ナセル125およびハブ124を所定のハブ高さz
HH
の位置に支持する。ブレード122は、図示の例では3枚設けられており、ハブ124に装着され、ハブ124を中心として回転する。ハブ124およびブレード122を「ロータ」と呼ぶことがある。風向・風速計測部128は、風力発電機120の設置箇所における各種高さの風向および風速を計測する。例えば、レーザ光を発射してエアロゾルの散乱光を受信して風向および風速を計測するドップラライダが挙げられる。
【0010】
図2は、ハブ高さ風速用パワーカーブCHHの一例を示す図である。
図示のように、ハブ高さ風速用パワーカーブCHHは、横軸を風力発電機120(図3参照)のハブ高さ風速u
HH
(ハブ高さz
HH
における風速)とし、縦軸を発電機の発電出力P
HH
とするカーブであり、発電出力P
HH
を推定するために使用される。一般的に、風力発電事業者は、風力発電機メーカからハブ高さ風速用パワーカーブCHHを入手して事業性評価を行う。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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