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公開番号
2025124993
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-27
出願番号
2024020784
出願日
2024-02-15
発明の名称
計測装置
出願人
株式会社ミヤワキ
代理人
弁理士法人三協国際特許事務所
主分類
G01K
1/14 20210101AFI20250820BHJP(測定;試験)
要約
【課題】円形の外周を有する部材を計測対象物としていながら、当該計測対象物の表面温度をより正確に計測することができる計測装置を提供する。
【解決手段】計測装置は、円形の外周を有するスチーム配管を計測対象とする。温度プローブ107は、長尺部107bを有し、その先端107aがスチーム配管の外周面に当接し、スチーム配管の表面温度を計測する。プローブ台座102は、温度プローブ107の長尺部107bが挿通する貫通孔102bを有するとともに、プローブケース100の開口100aの少なくとも一部を塞ぐように配される柱状の台座である。プローブ台座102には、温度プローブ107の長尺部107bが挿通する部分で熱的に結合されている。プローブ台座102の表面102aは、スチーム配管の外周面に対して沿うとともに、少なくとも一部が当接するように形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
円形の外周を有する部材を計測対象物とする計測装置であって、
筒形状を有するとともに、筒軸方向の一端側が開口され、且つ、当該一端側が前記計測対象物に向けられるプローブケースと、
前記プローブケースの内方から前記計測対象物に向けて延び、且つ、先端が前記開口から外方に露出するように配設された長尺部を有するとともに、前記長尺部の前記先端が前記計測対象物と当接して当該計測対象物の表面温度を計測する温度プローブと、
前記温度プローブの前記長尺部が挿通される貫通孔を有するとともに、前記プローブケースの前記開口の少なくとも一部を塞ぐように配される柱状のプローブ台座と、
を備え、
前記温度プローブの前記長尺部は、前記貫通孔を挿通する部分で熱的に結合された状態で、前記プローブ台座に固定されており、
前記プローブ台座は、前記計測対象物の外周面に対向する側の面が前記外周面に沿うとともに、少なくとも一部が前記外周面に当接するように設けられている、
計測装置。
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【請求項2】
前記プローブ台座における前記計測対象物側を向く表面は、前記計測対象物の前記外周面に沿うように凹曲面をもって形成されている、
請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記温度プローブにおける前記長尺部の前記先端は、前記計測対象物の管軸を指向するとともに、前記計測対象物の前記外周面に沿うよう凹曲面をもって形成されており、
前記プローブ台座の前記表面と、前記温度プローブの前記先端とは、前記計測対象物の管軸方向からの正面視で互いに面一となるように配されている、
請求項2に記載の計測装置。
【請求項4】
前記プローブ台座は、前記開口から前記計測対象物側に突出した突出部と、前記プローブケースの内方に収容された被収容部とを有し、前記突出部と前記被収容部とが同一材料により一体形成されており、
前記被収容部は、当該被収容部の体積が前記突出部の体積よりも大きくなるように形成されている、
請求項1に記載の計測装置。
【請求項5】
前記プローブケースに取り付けられ、互いに離間した位置に設けられた2つの貫通孔を有するブラケットと、
長手方向の両端に形成されたネジ部と、長手方向の中間部分が円弧状に180°曲げられた円弧部と、を有し、前記円弧部が前記計測対象物の上に配された状態で前記ブラケットにおける前記2つの貫通孔のそれぞれに前記ネジ部が挿通されたU字ボルトと、
前記U字ボルトの前記ネジ部に螺合する2つのナットと、
をさらに備え、
前記プローブケースは、前記プローブ台座が前記計測対象物における前記外周面の下部に当接するように前記計測対象物の下に配置されるとともに、前記円弧部が前記計測対象物の上に配された前記U字ボルトのネジ部に対して、前記ブラケットの下で前記ナットが螺合することにより、前記計測対象物に対して下方に垂下した状態で固定されている、
請求項1から請求項4の何れかに記載の計測装置。
【請求項6】
前記計測対象物の径方向に延びるとともに、前記U字ボルトが挿通する2つの貫通孔を有し、且つ、前記計測対象物における前記外周面の上部に当接するように配されるアジャスト部材をさらに備え、
前記プローブケースは、前記アジャスト部材における前記2つの貫通孔同士の間の部分と前記プローブ台座との間で前記計測対象物を径方向に挟持することで、当該計測対象物に固定されている、
請求項5に記載の計測装置。
【請求項7】
前記プローブケースの内方から前記計測対象物に向けて延び、且つ、先端が前記開口から外方に露出するように配設された探触棒を有するとともに、前記探触棒の前記先端が前記計測対象物と当接して当該計測対象物における振動の強度を計測する振動プローブをさらに備え、
前記振動プローブにおける前記探触棒の前記先端は、前記温度プローブにおける前記長尺部の前記先端に対して前記計測対象物の管軸に沿う方向に互いに間隔をあけて隣接配置されるとともに、前記計測対象物の前記管軸を指向するように配されている、
請求項1から請求項4の何れかに記載の計測装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測装置に関し、特に円形の外周を有する部材を計測対象として、その表面温度を計測する温度プローブを備える計測装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
蒸気が流通する配管設備から復水(ドレン)のみを排出する用途に用いられるスチームトラップが知られている。また、当該スチームトラップやその入り口部分のスチーム配管における振動の強度および表面温度を計測し、それらの相互関係から蒸気漏れの有無を診断することが行われている。このような診断には、スチームトラップ等の振動の強度を計測するための振動プローブと、スチームトラップ等の表面温度を計測するための温度プローブとを備える計測装置が用いられる。
【0003】
ここで、計測装置としては、作業者が携帯する可搬タイプのものと、スチームトラップ等に固定される設置タイプのものとがある。特許文献1には、設置タイプの計測装置が開示されている。特許文献1に開示の計測装置をはじめとする従来技術に係る計測装置について、図8を用いて説明する。
【0004】
図8に示すように、従来技術に係る計測装置9は、プローブ部90と、本体部91と、接続パイプ94と、クランプ92と、ボルト93とを備える。図8のA部に示すように、プローブ部90は、ケース内に収容され、先端907a,908aがスチーム配管500に向けて突出する温度プローブ907および振動プローブ908を備える。温度プローブ907および振動プローブ908は、それぞれの先端907a,908aがスチーム配管500の外周面500aに当接するように配設されている。なお、従来技術に係る計測装置9において、温度プローブ907および振動プローブ908は、スチーム配管500の径方向に並ぶようにプローブ台座902に固定されている。そして、振動プローブ908の先端908aがスチーム配管500の管軸Ax500を指向するように配設されている。
【0005】
本体部91は、プローブ部90で計測した振動の強度および表面温度に関する各データを取り込み、中継器やプラントの管理室などに送信するための回路基板や電源としての電池ユニット等が収容されている。接続パイプ94には、プローブ部90の温度プローブ907や振動プローブ908と本体部91の回路基板等とを接続する配線が収容されている。
【0006】
クランプ92およびボルト93は、プローブ部90および本体部91をスチーム配管500に固定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6389098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、図8のA部に示すように、従来技術に係る計測装置9では、スチーム配管500の外周面500aに対して温度プローブ907の先端907aが点でしか接触しておらず、温度の検出精度という観点から改善の余地がある。即ち、従来技術に係る計測装置9では、スチーム配管500の外周面500aから温度プローブ907への熱伝達が良好には行われず、スチーム配管500の表面温度を正確に計測することは困難である。なお、本体部91の回路で計測温度を補正することも行われているが、周囲の環境などの影響などにより、回路で補正を行ったとしても正確にスチーム配管500の表面温度を求めることは困難である。
【0009】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、円形の外周を有する部材を計測対象物としていながら、当該計測対象物の表面温度をより正確に計測することができる計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る計測装置は、円形の外周を有する部材を計測対象物とする計測装置であって、プローブケースと、温度プローブと、プローブ台座とを備える。前記プローブケースは、筒形状を有するとともに、筒軸方向の一端側が開口され、且つ、当該一端側が前記計測対象物に向けられる。前記温度プローブは、前記プローブケースの内方から前記計測対象物に向けて延び、且つ、先端が前記開口から外方に露出するように配設された長尺部を有するとともに、前記長尺部の前記先端が前記計測対象物と当接して当該計測対象物の表面温度を計測する。前記プローブ台座は、前記温度プローブの前記長尺部が挿通される貫通孔を有するとともに、前記プローブケースの前記開口の少なくとも一部を塞ぐように配される柱状の台座である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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