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公開番号2025125044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024020879
出願日2024-02-15
発明の名称セラミックス回路基板およびその製造方法
出願人株式会社東芝,株式会社Niterra Materials
代理人個人
主分類H01L 23/13 20060101AFI20250820BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】薄いセラミックス基板に厚い銅回路を形成したセラミックス銅回路基板の反りを抑制する。
【解決手段】セラミックス基板2の一方の面に銅板を回路部3、反対側の面に銅板を放熱部5として形成したセラミックス銅回路基板1において、銅板の硬度が45Hv以上であり、セラミックス銅回路基板1の反り量が2μm/mm以下である。また、セラミックス銅回路基板1の製造方法では、セラミックス基板2に両面に銅板を接合し、エッチング処理により、セラミックス基板2一方の面に回路部3を形成し、他の面に放熱部5を形成し、セラミックス銅回路基板1を形成した後に、セラミックス銅回路基板1に打撃力を加えることにより、銅板の硬度を45Hv以上にして、セラミックス銅回路基板1の反り量を2μm/mm以下にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
セラミックス基板の一方の面に銅板を回路部、反対側の面に銅板を放熱部として形成したセラミックス銅回路基板において、銅板の硬度が45Hv以上であり、セラミックス銅回路基板の反り量が2μm/mm以下であることを特徴とするセラミックス銅回路基板。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記回路部および前記放熱部の銅板の厚さが前記セラミックス基板の厚さより厚いことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項3】
前記回路部の銅板の厚さと前記放熱部の銅板の厚さの差が0.05mm以上あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項4】
前記セラミックス基板が窒化珪素基板であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項5】
前記セラミックス基板が窒化珪素基板であることを特徴とする請求項3に記載のセラミックス銅回路基板。
【請求項6】
セラミックス基板に両面に銅板を接合し、エッチング処理により、セラミックス基板一方の面に回路部を形成し、他の面に放熱部を形成し、セラミックス銅回路基板を形成した後に、セラミックス銅回路基板に打撃力を加えることにより、銅板の硬度を45Hv以上にして、セラミックス銅回路基板の反り量を2μm/mm以下にしたことを特徴とするセラミックス銅回路基板の製造方法。
【請求項7】
前記打撃力を加えた銅板の硬度(Ha)と加える前の硬度(Hb)の比率(Ha/Hb)が1.1以上であることを特徴とする請求項6に記載のセラミックス銅回路基板の製造方法。
【請求項8】
前記打撃力が3J以上12J以下であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のセラミックス銅回路基板の製造方法。
【請求項9】
前記回路部および前記放熱部の銅板の厚さが前記セラミックス基板の厚さより厚いことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のセラミックス銅回路基板の製造方法。
【請求項10】
前記回路部の銅板の厚さと前記放熱部の銅板の厚さの差が0.05mm以上あることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のセラミックス銅回路基板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
実施形態は、おおむね、セラミックス回路基板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
セラミックス回路基板は、パワー素子などの半導体素子を搭載した半導体装置に用いられており、セラミックス基板と金属回路は、ろう材などを用いた接合層を介して互いに接合されている。信頼性の向上に伴い、セラミックス回路基板は、自動車(電気自動車含む)や、電鉄車両、太陽光発電設備、産業機械のインバータなどに使用されている。パワーモジュールなどの半導体装置では、金属回路に半導体素子が実装されている。また、半導体素子の導通のために、ワイヤボンディングや金属端子が接合されることもある。半導体装置の製造において、半導体素子、ワイヤボンディング、金属端子などが金属回路に接合される。
【0003】
SiCやGaNなどのパワー半導体の出現により従来よりも大容量の電気を導通させるケースが増えてきた。金属回路に大電流を流し、かつ半導体が発生する熱を逃がすために、金属回路は厚く、セラミックス基板は薄くなる傾向にある。さらに、パワーモジュールの小型化、軽量化、および高密度実装化が進むにつれ、セラミックス基板は、より薄く金属回路はより厚くなる傾向がある。
【0004】
セラミックス基板が薄くなったことによりセラミックス回路基板は反りやすくなっている。セラミックス回路基板の反りを低減するための多くの方法があり、たとえば複数組の積層体を積み重ねた状態で加圧しながら加熱する方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1によれば、ヒートシンク付きパワーモジュール用基板の製造時に生じる反りを低減できる。
【0005】
さらに、金属回路の硬度を調整してセラミックス回路基板の反りをコントロールする方法が開示されている(特許文献2)。特許文献2によると、金属回路基板の硬度を低くすることによりセラミックス回路基板の反り量を範囲内にできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許5649489号公報
特許3949270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
その一方で、セラミックス基板が薄くなり金属回路が厚くなることによって発生する課題が明らかになってきた。金属回路は表裏で同一形状なことは少なく、半導体素子を搭載する金属回路部(おもて面)はいくつもの部分に分かれた複雑な形状をしている。これらの半導体素子を搭載する面とは反対側の面(裏面)は放熱目的のために回路形状をしていない放熱板(平板)であることが多い。このため、表裏の形状の差による反りが複雑に発生する。このように発生する反りは一様ではないために、発生の抑制や発生した反りを修正する方法が難しいという課題があった。
【0008】
実施形態は、このような問題を解決するためのものであり、薄いセラミックス基板に厚い銅回路を形成しても、発生した反りを修正した反り量の小さいセラミックス銅回路基板およびその製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係るセラミックス銅回路基板は、セラミックス基板の一方の面に銅板を回路部、反対側の面に銅板を放熱部として形成したセラミックス銅回路基板である。また、セラミックス銅回路基板の銅板の硬度が45Hv以上であり、セラミックス銅回路基板の反り量が2μm/mm以下である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係るセラミックス銅回路基板の一例を示す断面図
セラミックス銅回路基板の反りの状態を示す断面図
実施形態に係るセラミックス銅回路基板の製造方法の一例を示す断面図
実施形態に係るセラミックス銅回路基板の製造方法の一例を示す断面図
実施形態に係るセラミックス銅回路基板の製造方法の一例を示す断面図
実施形態に係るセラミックス銅回路基板の製造方法の一例を示す断面図
実施例および比較例のセラミックス銅回路基板を示す図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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