TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025127389
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024024116
出願日2024-02-20
発明の名称空気調和機の室外機
出願人日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社,パナソニック株式会社,株式会社富士通ゼネラル
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類F24F 1/46 20110101AFI20250825BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】可燃性冷媒が漏洩した場合に、機械室における可燃性冷媒の滞留や拡散を長期間にわたって効果的に抑制できる空気調和機の室外機を提供する。
【解決手段】空気調和機の室外機100は、冷媒を圧縮する圧縮機2と、冷媒と外気とを熱交換する熱交換器4と、前記熱交換器に外気を送風する送風ファン8と、を備え、冷媒は、可燃性冷媒(例;プロパン、エタン、イソブタン等)であり、圧縮機2が設置される機械室120に、可燃性冷媒を吸着する着脱自在または補充自在な吸着剤(例;活性炭、ゼオライト等)を備える。吸着剤は、圧縮機2を囲う防音材に一体化された形態、機械室120に設置された着脱自在な容器に収容された形態、または、機械室120の内面に塗装された形態とされる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と外気とを熱交換する熱交換器と、前記熱交換器に外気を送風する送風ファンと、を備えた空気調和機の室外機であって、
前記冷媒は、可燃性冷媒であり、
前記圧縮機が設置される機械室に、前記可燃性冷媒を吸着する着脱自在または補充自在な吸着剤を備える空気調和機の室外機。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記吸着剤は、前記圧縮機を囲う防音材に一体化されている空気調和機の室外機。
【請求項3】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記吸着剤は、前記機械室に設置された着脱自在な容器に収容されている空気調和機の室外機。
【請求項4】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記機械室に前記冷媒の漏洩を検知する漏洩検知手段を備え、
前記吸着剤は、前記機械室の内部に敷設された前記冷媒が流れる冷媒配管よりも、前記漏洩検知手段の近くに配置されている空気調和機の室外機。
【請求項5】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記吸着剤の周囲に前記可燃性冷媒の燃焼を抑制する耐火材を備える空気調和機の室外機。
【請求項6】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記機械室の底部に前記機械室の内部に漏洩した冷媒を前記機械室の外部に排出する排出口を備える空気調和機の室外機。
【請求項7】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記吸着剤は、前記機械室の内面に塗装されている空気調和機の室外機。
【請求項8】
請求項1に記載の空気調和機の室外機であって、
前記可燃性冷媒は、プロパン、エタン、イソブタン、ノルマルブタンおよびプロピレンのうちの一種以上を含む冷媒である空気調和機の室外機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性冷媒を用いた空気調和機の室外機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、冷凍空調機器の冷媒について、地球温暖化の防止の観点から、地球温暖化係数(Global Warming Potential:GWP)の更なる低減が求められている。GWPが低い冷媒としては、二酸化炭素、アンモニア、炭化水素等の自然冷媒がある。プロパン、イソブタン等の炭化水素系冷媒は、一般的に使用されてきた冷媒に近い圧力範囲で使用できるため、従来の冷媒からの転換が検討されている。
【0003】
炭化水素系冷媒は、従来の冷媒に近い作動圧力が得られる一方で可燃性を示すため、冷媒配管等から漏洩した場合に、発火等を引き起こすリスクがある。冷媒配管等から漏洩した可燃性冷媒が、室外機の内部に滞留ないし拡散すると、電装部品の作動時等に着火する虞がある。このようなリスクを軽減するために、漏洩した可燃性冷媒を捕集する対策が検討されている。
【0004】
特許文献1には、コンプレッサ、凝縮器、減圧器、蒸発器を順次冷媒管でつないで冷凍回路を形成した冷凍ユニットの内壁面の少なくとも1部に、或いは、ユニットの外部にある冷媒管の外面の少なくとも1部に、冷媒吸着物質を配設した冷凍機ユニットが記載されている。また、室外機の機械室の内壁面に冷媒吸着物質を配設した冷凍機ユニットが記載されている。冷媒吸着物質としては、粉末状、粒状、繊維状、シート状等に成型した形態が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-105003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
空気調和機の室外機について、冷媒配管等から漏洩する可燃性冷媒によるリスクを長期的に軽減する対策が求められている。室外機は、冷媒配管と圧縮機や弁等とを溶接した溶接部や、冷媒配管と熱交換器の伝熱管等とを接合した異種金属同士の接合部が多く、外気と接触し易いため、冷媒配管の管壁等を貫通する腐食孔の形成や、冷媒配管の破断に繋がる腐食の進行が起こり易い傾向がある。
【0007】
特に、室外機の内部の空間のうち、圧縮機等が設置される機械室は、溶接部や異種金属同士の接合部が多い半密閉的な空間であり、電気品箱やファンモータにも近いため、漏洩した可燃性冷媒が滞留して着火するリスクが高い場所となる。そのため、空気調和機の据付時から使用期間中の長期間にわたって、室外機の機械室における可燃性冷媒の滞留や拡散を効果的に抑制することが可能な技術が望まれている。
【0008】
特許文献1では、粉末状、粒状、繊維状、シート状等に成型した冷媒吸着物質を、冷凍ユニットの内壁面の少なくとも一部や、ユニットの外部にある冷媒管の外面の少なくとも一部や、室外機の機械室の内壁面に配設している。特許文献1では、室外機の内面や冷媒管の外面に配設した冷媒吸着物質の上に、防水、固定等の目的でフィルム状あるいはシート状の層あるいはその他の層を設けることが好ましいとされている。
【0009】
しかし、冷媒吸着物質を内壁面に直接的に配設すると、可燃性冷媒の漏洩時までに冷媒吸着物質の吸着容量が大きく消耗する場合がある。また、冷媒吸着物質への冷媒の吸着が結露水等によって阻害される。冷媒吸着物質の上にフィルム状やシート状の層を設けると、冷媒吸着物質への冷媒の接触や冷媒吸着物質の補充が妨げられる可能性が高い。従来の技術では、冷媒吸着物質の交換や補充が容易でなく、冷媒吸着物質に対する通気性も低いため、長期的な捕集能力や漏洩時に必要な高い捕集速度が得られないという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、可燃性冷媒が漏洩した場合に、機械室における可燃性冷媒の滞留や拡散を長期間にわたって効果的に抑制できる空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許